みなさんこんにちは。前回からの続きです。
おらが街「東大阪市民美術センター」で今夏に開催された、特別展「みんな大好き!近鉄電車のデザイン展」を訪問した際の様子をお送りしています。
本展示を引き続き拝見しています。
ずらりと並ぶポスターは、10年前の近鉄100周年の際に展示されていた、奈良線各駅のかつての姿を収めたもの。

大阪市内と奈良とを結ぶ「奈良線」は、おらが街の中央部を東西に縦貫しています。市内の駅の数は11つ。グーグル地図を加工。

「東大阪市花園ラグビー場」と、いま訪問している「東大阪市民美術センター」の最寄り駅、「東花園駅」を過ぎると、もう府県境の生駒山の、青々とした山肌に飛び込んで行こうという
ところに近づいて来ました。その手前にあるのが、この「瓢箪山駅」。


中央に通過線があり、その両側に上下線のホームが設けられているという、新幹線の中間駅でよく見かける構造の駅ですが、大正初期の開業当初はまったく異を為す構造だったのですね。
先ほどから見えて来た、生駒山の山裾を少しずつ上り、だいたい3分の1弱の標高200mほどに達した「石切駅」から「新生駒トンネル」で山を抜けるためです。グーグル地図を加工。

大きな商店街の中間にあるこの踏切を境に、奈良線は山岳路線へと姿を変えます。さっそく上り勾配にかかりはじめているのがわかります。



次の「枚岡駅(ひらおかえき)」に到着。
一駅進んだだけですが、駅のまわりなどを観察すると、並行する道路もかなりの勾配にかかっています。解説にあるように、生駒山のハイキングコースのスタート地点としても知られているところ。


続いての「額田駅(ぬかたえき)」。
ここも、先ほどの枚岡と同じくシーズンにはハイキングコースの利用が多いのですが、駅の周辺は山の険しいところにも関わらず、住宅がびっしり建て込んでいます。


それだけ、奈良線が便利だという表れなのでしょうね。

ただ、駅舎線路の向こうにはビルの姿。大阪市内中心部に居並ぶ、高層ビル群です。


石切は、大阪ではでんぼ(腫れ物)の神様として有名な「石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)」の最寄り。駅から続く参道沿いには、昔ながらのさまざまなお店が立ち並びます。
おらが街の希少な?観光地ですが、焼きたてのせんべいやよもぎ餅を扱うお店も多く、散策するだけでおもしろいところ。オススメですよ!

同じ市内の奈良線沿線でも、ここまで様相が異なる路線というのは、実はあまりないのではと感じます。それが魅力だとわたしは思うのですが。


そして、列車は「新生駒トンネル」へと進入して行きます。長さは3,388m、およそ3分強走ると、府県境を越えた「生駒駅」に到達します。
1年10ヶ月の工期を経て、1964(昭和39)年7月に完成。以降、阪奈間の大動脈として重要な役割を果たしていることは、先日の記事でも触れたところです。

ところで、大阪平野の東端部に当たる先ほどの瓢箪山から石切までは、距離にするとわずか3kmほど。各駅停車でも6分ほどで到達する距離です。しかしながらその短い距離で、大阪平野を一望出来るほどの標高に達するこの区間。



次回に続きます。
今日はこんなところです。