みなさんこんにちは。前回からの続きです。

今春あらたに開業した「北陸新幹線 金沢〜敦賀間」に初乗りかたがた、開業に合わせて限定発売されたチケットレス企画乗車券「乗ってみよう北陸 WEB早特21」なるきっぷで、富山周辺を日帰り乗り鉄した道中記をお送りしています。


日帰り旅の当日(2024年8月23日)。
朝の「大阪駅(大阪市北区)」から、始発の「特急サンダーバード1号 敦賀ゆき」に乗り込もうというところです。


定刻の6:30、敦賀に向けて発車。すぐに名物車内チャイム「北陸ロマン」が流れます。

くだんの「北陸新幹線」が長野から金沢まで延伸開業した2015(平成27)年、シンガーソングライター・谷村新司さんが書き下ろしたキャンペーンソングのアレンジですが、サンダーバード」で味わえる名物のひとつになりました。



すれ違う環状線の車内も、立つ人が多くなって来ました。日常から、徐々に離れて行く瞬間です。これが旅の醍醐味といいましょうか。


さて、乗車した「特急サンダーバード1号 敦賀ゆき」。終着の敦賀(福井県敦賀市)までは、所要時間僅か1時間20分ほどの短距離特急です。ヤフー乗り換え案内アプリより。


続いて、新大阪を発車。
この先に控えている、終着駅・敦賀での「在来線〜北陸新幹線」乗り換えについては、QRコードでも確認出来るとのこと。座席テーブルに貼られていました。


今春、新幹線が敦賀まで延伸開業するまでは、さらにその先の福井・金沢まで走っていた長距離列車がこの「サンダーバード」でした。

しかしながら、敦賀が起点になる新幹線と、京都・大阪方面とを結ぶ、いわば「連絡特急」にその性格は大きく変わってしまいました。


運行区間の「大阪〜敦賀間」は「JR京都線(東海道本線)「湖西線」を経由し、156.4km。

これは距離だけでいいますと、在来線の「大阪〜大垣間(146.4km)」とほぼ同じです。



そうなると、それなりの距離があるのだなと感じるのですが、かつて金沢まで287.1kmを「サンダーバード」は走破していました。在来線では「大阪〜浜松間(299.3km)」に相当します。

浜名湖の先まで在来線特急でとなると、大変な長距離です。2016(平成28)8月、大垣にて。


さて、新大阪を出発した「サンダーバード1号」9号車の様子はこの通り。がらがらでした。

朝一の列車だとはいえ、敦賀で新幹線に乗り換えると福井や金沢、富山にはいい時間に到着出来ますので、意外な感もします。


眩しい朝陽を浴びながら30分ほど走り、列車は「京都駅(京都市下京区)」を発車。



おっ、これは「スーパーはくと」ですね。
京都折り返しで、鳥取や倉吉に向かうもの。


京都からは、9号車には5、6人が乗り込んだのみ。やはりなんだか意外な感もするのですが、がら空きのまま、次は早くも終着の敦賀。

高速運転が可能な、踏切のない高規格の「湖西線(こせいせん)」に列車は入りました。


府県境の「長等山(ながらやま)トンネル」を高速で抜けると、そこはもう滋賀県。

列車は東方向から北東方向に変わりましたが、眩しい朝陽は相変わらず。輝く琵琶湖の湖面が、遠くから近づいて来るのがわかります。


京都から「湖西線」で滋賀に入ると、美しい形をしたこの山がしばらくその視界に入って来ます。最高時速130km/hでぶっ飛ばす「サンダーバード」から、ででもです。


この小高い山は「三上山(みかみやま、標高432m)」。「近江富士」とも呼ばれ、古くから近江の国のシンボルでした。

実は、これがそびえているのは、琵琶湖をはさんだ湖南地域。高い建物がないとはいえ20km以上は離れていても、これほど美しく山影がわかるのかと、いつも驚きます。



堅田を出ると、列車は琵琶湖のすぐ西岸をなぞるように走ります。ここからは動画でどうぞ。


北へ進むほど、湖西線の車窓は実に穏やかな、朝の田園風景に変わって行きます。天気が良いのと高架線からの眺めですので、やはり景色は最高です。


京都から、ひた走ること40分ほど。
琵琶湖も北端に差し掛かると、車窓は一気に緑濃くなります。早くも、滋賀・福井県境。


「近江塩津駅(滋賀県長浜市)」で、米原・長浜方面からの「北陸本線」と合流。


琵琶湖が車窓から消えて、モーター音を高らかに響かせながらこの峠に入ると、いよいよ北陸の入り口と感じるところなのですが。

「深坂峠(ふかさかとうげ)」というこの険しい峠を越えると、もう敦賀に着いてしまいます。


次回に続きます。
今日はこんなところです。