みなさんこんにちは。前回からの続きです。

3月16日の「北陸新幹線 敦賀〜金沢間開業」と入れ替わり、長年親しまれた在来線特急が姿を消した、敦賀から先の「北陸本線」。


全国的にも稀少な「特急街道」を最後に味わいたいと、大阪発「特急サンダーバード」に乗り、昨年11月に石川・金沢周辺をさまざま日帰り乗り鉄した際の道中記をお送りしています。



ただいま「野町駅(のまちえき、金沢市)」。

この駅始発、県南部の「鶴来駅(つるぎえき、石川県白山市)」に向かう「北陸鉄道(北鉄)石川線」に乗り鉄しようかというところです。


ところでこのターミナル駅、接続する他の鉄道路線がなく、金沢市内中心部から「犀川(さいがわ)」をはさんだ、街はずれにあります。




そういったことで、かつては同じ北鉄が営業していた路面電車「金沢市内線」がこの駅に乗り入れることで、市内中心部の香林坊、片町、兼六園や金沢駅方面への連絡を図っていた、ということを触れてまいりました。



市内線の廃止(1967年2月)以降、同系列の「北鉄バス」が代替に乗り入れています。


さらに1987(昭和62年11月)には、石川線と路線バスとのジャンクションターミナルとして改築されます。しかしながら、国道沿いを走るメインルートからは外れ、それに比してバスの本数は少ない、という現状も見えて来ました。



本題に戻りまして、路面電車の「金沢市内線」廃止に加え、この「野町駅」がいささか不自然な配線で、なおかつ中途半端ともいえる場所にターミナルを構えている理由について、探ってみることにいたします。


出典は「フリー百科事典Wikipedia#野町駅」



金沢市内線の廃止以前は、金沢市中心部を走る同線が当駅で接続しており、より市街地に近かった白菊町駅(しらぎくちょうえき)は金沢市内線との接続がなかったことから、当駅のほうが利便性が高いため、乗り継ぎターミナルとして機能していた。ここまで出典①。



昭和30年代のショットでしょうか、撮影場所は「野町駅」。しかし、たくさんの乗客!

この頃でしたら「金沢市内線」が現存していたので、多くの乗客は乗り換えて金沢市内中心部へ向かっていたのでしょう。


到着する列車は急行。さらに中央の行き先表示には「白菊町」という文字がわずかに視認出来ます。まさにこれが証左です。以上、出典②。



ちなみに、これとだいたい同じ場所はこれだと思われます。いまは使用されていない2番線。



この手前は行き止まりになっていますが、「(野町駅)より市街地に近かった白菊町駅とWikiにありますので、方角的にはかつてその「白菊町駅」へ向かう線路が、車止めより先に延びていたのでしょう。


併設の「野町駅前バスターミナル」内より。



ただ、この「野町駅」からどのように、市内に近いという「白菊町駅」に至っていたのか。

行き止まりの2番線の先に、そのヒントを見つけました。


次回に続きます。

今日はこんなところです。


(出典①「ほくてつニュース」80周年特大号 北陸鉄道株式会社発行 2023年10月)

(出典②「石川線100周年・浅野川線90周年記念ページ」北陸鉄道ホームページ)