みなさんこんにちは。前回からの続きです。

16日の「北陸新幹線 敦賀〜金沢間開業」と入れ替わり、長年親しまれた在来線特急が姿を消す、敦賀から先の「北陸本線」。


全国的にも稀少な「特急街道」を最後に味わいたいと、大阪発「特急サンダーバード」に乗り、昨年11月に石川・金沢周辺をさまざま日帰り乗り鉄した際の道中記をお送りしています。




ところで、今日は3月16日。
タイトルでも触れておりますが、いよいよ「北陸新幹線 金沢〜敦賀間」が開業を迎えます。



北陸三県すべてに新幹線が通じることになることはさることながら、能登半島地震からの復旧復興にも、その一助になってほしいものと願うところです。地元JR線の車内吊り、金沢にて。



ただいま「北陸鉄道(北鉄)金沢駅」。
同社の2つある鉄道路線のうち、JR金沢駅に隣接するこちらの「浅野川線」に乗り鉄しようかというところです。


2両編成のこの車両は「03系」という車系。


0からはじまるとはなかなか変わった付番の仕方ですが、北鉄にやって来る前に、このような特殊な車番の付け方をする鉄道会社のそれを、そのまま引き続いでいるためなのでした。



このオレンジ帯の車両は、もと「営団地下鉄(現在の東京メトロ)日比谷線」で活躍していた「03系」という車系でした。出典①。


1988(昭和63)年から登場したもので、日比谷線とつながる東急電鉄や、東武鉄道にも相互乗り入れしていたといいます。

デビューから30年あまり経過した近年、新型車両の登場で廃車が進む中、金沢にやって来たのでした。ところで…


同型の「03系」は、北鉄のみならず全国各地の鉄道会社にもわたり、それぞれ運行を開始したことが話題になりました。「熊本電気鉄道 03形」として。2019(平成31)年4月デビュー。カラーはそのまま。出典②。



さらに「長野電鉄 3000系」として。2020(令和2)年5月デビュー。こちらは正面が赤い帯に。出典③。


さらに今年に入ってからは、先月に「上毛電気鉄道 800形」として。出典④。



そして、この「北陸鉄道 浅野川線」。

シルバーのラインカラーを剥がし、その上から北鉄カラーのオレンジ帯を施している作業中。貴重な様子です。



そして、2020(令和2)年12月に最初の編成が登場。以降投入が進められ、昨年12月にすべての編成(5編成)の置き換えがなされたそうです。出典⑤。


ところで、その03系の導入で置き換えられたのは、大きな二枚窓が特徴的だった「8000系」という車両。2016(平成28)年5月、北鉄金沢駅にて。


もとは同じ首都圏の「京王電鉄 井の頭線」で長年にわたり、看板車両として活躍した「3000系」と呼ばれるものでした。

1962(昭和37)年から、戦前からの旧型車両を置き換えるために登場したというのですが、60年以上前の鉄道車両にしては、実に見栄えがするデザインだと感じます。


ややもすれば、シルバー単色になりがちなステンレス車両でありながら、正面顔の上半分にはFRP製の7色のカラーがあしらわれた、人気の車両だったといいます。1994(平成6)年3月、高校入学を控えたブログ主撮影。渋谷にて。


本題の03系同様、車体が腐食しないステンレス製だということ、また、車長18m級という寸法が地方私鉄にはぴったりだったようで、使い勝手の良いこちらの車両も、さまざまな鉄道会社で第二の人生を送ることになります。


実は、浅野川線に乗るのは今回が3回め。

前回、乗車した時(2016年5月)には、この「8000系」が主役でした。こちらもどうぞ↑


しかし譲渡先の会社それぞれで、もとは同じ形式ででも色や形が異なるというのには、興味深いものがあります。



それでは、東京から北陸に渡ったこの車両、もう少し探ってみることにいたします。

次回に続きます。
今日はこんなところです。

(出典①「フリー百科事典Wikipedia#営団03系電車」)
(出典② 同「熊本電気鉄道03形」)
(出典③ 同「長野電鉄3000系」)
(出典④「上毛電気鉄道」ホームページ)
(出典⑤「北陸鉄道」ホームページ)