みなさんこんにちは。前回からの続きです。
10月から放送がはじまった、NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」。
長崎・五島列島とともに、おらが街・東大阪がその舞台になっている作品です。
このドラマ、気づいたこと、印象的だったことなどを毎週、取り上げて述べてみようという企みを第1週からお送りしています。
第12週は「翼を休める島」編(12月19〜23日放送)。
大変、話しの展開が激しい内容だったように感じられましたので、週の前後半に分けて記事をお送りしています。前半はこちらもどうぞ↑
航空会社の内定を無事に得たものの、リーマンショックの影響で、入社が一年延期になってしまった、主人公の岩倉舞(福原遥さん)。
周りには気丈に振る舞っていた舞を気にかけ、両親が、長崎・五島列島に住む、足を負傷した祖母・祥子(高畑淳子さん)の手伝いに行って
ほしい、と前回まで辿って来ました。
今週は「翼を休める島」というテーマ。
心の拠り所になっている五島で、期せずしてひと息をつくことになった舞。さて、どのような展開になるでしょうか。
さて、祥子の家には、美知留(辻本みず希さん)と朝陽(又野暁仁さん)という親子も、ちょうどやって来ていました。
東京の学校に馴染むことが難しく、島の試験的な移住体験を利用して、五島にやって来たのだとのこと。
「疑問に思ったことは口に出すように勤めること」「他の乗員を信頼していることを示し、信頼を得るようにすること」。
そして「誰が正しいかではなく、何が正しいかを念頭に」すること。
その美知留は、ここに至るまでに相当な努力をして来たことがわかります。
息子のためになることを考えて、これまでやって来た。ただ、他の子とはなんで違うのか、どうしてうちの子だけまわりに馴染めないのか。
子育てというのは、わたしも経験をしたはしくれでもありますし、いまもしている最中ですので、これは、身につまされた場面でした。
いちばん近くで接している美知留でしか、朝陽君のことをわからない部分もあるのでしょうが劇中だけを観る限りは、朝陽君の「疑問に思ったことを口に出す」ことを、きっとなかなか促せていなかったのでは、と思えました。
そのさ中、時を同じくして五島に滞在していた幼馴染の貴司(赤楚衛二さん)も、舞と祥子を尋ねてやって来ます。
結果、自分の気持ちをうまく整理することが出来た朝陽君。
それを目にした、朝陽君のこのひと言!
「他の乗員を信頼していることを示し、信頼を得るようにすること」。まさにこれでした。
紹介された「星空クラブ」にも、ぜひ行きたいと、別人のように生き生きとした姿を取り戻したのには、安心をしました。
そして「誰が正しいかではなく、何が正しいかを念頭に」すること。
世の中には、正解が存在しないことだって山ほどあるでしょう。
そうなると、パイロットになる夢を叶える直前まで来た舞にとって、理不尽な理由でそれが妨げられ、つらい時だとは思います。
ただ、後になって、結果的に上手いこと行くこともあり得ます。信じたくない現実に直面しても、まずはそれを受け入れるしかありません。
そこから考え、行動に移したことは、他人が決めるのではなく、他でもない自分自身が決めた「正解」ではないでしょうか。人生の選択でのことであれば、それはなおのこと。

貴司も、会社勤めの激務に疲れ果て、この島にやって来た描写がありました。
彼はそこから、各地を旅しながらその土地土地で働き、短歌を拵える、というアクションをはっきり描けるようになったのですが、それは貴司にとって、自身で見つけたかけがえのない「正解」に違いありません。
そんな舞と、貴司だからこそサポート出来たであろう、朝陽君の大きな成長。人を思いやることが出来る、優しさを二人は持っているのだなと、あらためて感じた、この週でした。
そういえば、舞が幼少期、この島にやって来たのも、失敗を恐れて消極的になり、思っていることを口に出来なくなっていて、生活環境を変えるためでした。
それゆえ、朝陽君と重なる部分もあったのでしょうし、彼の気持ちも慮れたのでしょうね。
それも、結構手間のかかる料理を、それこそ月曜から金曜までされていたのですから…それだと、さすかに上手いはずです。
これは、おみそれしました。余談でした。
そんな中、母・めぐみ(永作博美さん)から電話が。父・浩太(高橋克典さん)が、体調不良で救急搬送された、との知らせを受けます。
なんだか、不穏な予感もしますが…
舞のみならず、浩太にも逆風が吹き荒れる中、引き続き、楽しみに拝見したいと思います。
次回に続きます。
今日はこんなところです。