みなさんこんにちは。前回からの続きです。

今年5月で開業から100周年を迎えた「近鉄生駒線・旧東信貴鋼索線」。


大阪・奈良府県境を成し、古くから霊峰として崇められていた「信貴山(しぎさん)」へ向かった鉄道網にまつわる歴史に触れるべく、現地を巡った訪問記をお送りしています。




その「生駒線」始発駅「生駒駅(いこまえき、奈良県生駒市)」です。


グーグル地図より。
前置きが長くなりましたが、いよいよ目的の「生駒線」に乗り込み「王寺駅(同北葛城郡王寺町)」へ向かいます。全長12kmほどの、短い近郊路線です。



生駒を出てほどなく、住宅地と田畑が混淆するのんびりとした車窓が広がります。天気も良いですし、久々の乗り鉄には最高です。


途中の「東山駅(同)」から先は、すべて単線区間になります。



このあたり、平成に入ってから大規模な宅地開発が行われ、それにともなって、急カーブが連続する開業以来の路線は、新線に切り替えられたとのこと。あたらしいコンクリ製の隧道からそれを窺い知ることが出来ました。


さらに進みますと、急に車窓に緑が増えて来ました。山間部ではないのですが、生駒から離れるに従って、ローカルな雰囲気が深まります。

枕木も本当に「木製」のものが並んでいて、ガタンゴトンと上下に揺れるのがたまりません。




途中の「平群駅(へぐりえき、同生駒郡平群町)」で生駒ゆきと行き違い。これも単線区間ならではの光景です。ようやくにして旅情が出て来ました。


ところで、先ほどから気になっていたことがひとつ。単線区間に入ってしばらくなのですが…


進行方向左側、あちこちで路盤や、架線柱が複線分確保されているということでしょうか。


この鉄橋なども、橋桁はないのですが、その土台になる橋脚も、もう一線敷ける仕様になっています。
これは、趣味的には興味深いものがあります。


ひょっとしたら、開業した頃から複線の計画があったのでしょうか。

当時は参拝客が絶えなかった信貴山へ向かう路線ですから、そのあたりの需要をも見越したものなのかも知れません。


次回に続きます。

今日はこんなところです。