みなさんこんにちは。今日の話題です。




近鉄ホームページより。

今月16日、奈良県の北部を走る「近鉄生駒線(いこません)」が開業100周年を迎え、さまざまな記念イベントが開催されました。


https://news.mynavi.jp/article/20220516-ikomaline/ 


さらに「マイナビニュース」より。


路線の起点である「生駒駅(奈良県生駒市)」を経由して「大阪上本町駅(大阪市天王寺区)」から、普段は設定のない直通の臨時急行列車も運行されたり、記念グッズの販売が行われるなど、にぎやかな一日だったようです。



グーグル地図より。

くだんの「近鉄生駒線」は、大阪・奈良間の大動脈「近鉄奈良線」と接続する「生駒駅」を起点に、生駒山地東側のふもとを南下、「王寺駅(おうじえき、奈良県北葛城郡王寺町)」へ至る、全長12.4kmの路線です。


長らく、長閑な車窓が続く路線でしたが、平成に入ってからは沿線開発が急激に進み、また連続する急カーブ区間を新線に切り替える大規模な工事が施されるなど、面目を一新しました。




「生駒駅」で「近鉄奈良線」、「王寺駅」で「JR大和路線」と、路線の両端で大阪方面へ向かう大幹線に接続していることから、乗客も年々増加しているという「生駒線」です。



ところで、同じく「開業100周年」ということで、このようなイベントも開催されました。




「生駒線」の一駅である「信貴山下駅(しぎさんしたえき、同生駒郡三郷町)」から、かつて信貴山へと登っていたケーブルカー「東信貴鋼索線(ケーブルカー)」にまつわるもの。
路線自体は、1983(昭和58)年9月に廃止されています。



生駒山地を形成する山のひとつ「信貴山」。
山頂には「朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)」という、毘沙門天や寅を守り神に祀る、関西では古くから開運厄除で有名な寺院があります。


今年、開業100周年を迎えたという「生駒線」や「東信貴鋼索線」は、その「信貴山」や「朝護孫子寺」への参拝客輸送を目的にして建設された路線でした。

ところで、これらが開業した大正、昭和初期には、鉄道路線の敷設がこのように「寺社仏閣への参拝客輸送」を目的として行われたケースがここのみならず、全国にあまたあります。


当時は、庶民にとっては有名な寺社仏閣への参詣が「一大レジャー」であった頃。
信貴山を目指した「生駒線」や「東信貴鋼索線」の建設には、実に興味深い、壮大な計画に基づく歴史がありました。






実は近鉄や「生駒線・東信貴鋼索線」を建設した、前身の会社とはまったく関係のなさそうなこの電鉄会社の、この路線もそれに重要な関わりがありました。枚方市、私市にて。




さらに「東信貴鋼索線」があったのなら「西信貴鋼索線」もあるのか?という、素朴な疑問も湧いて来たりします。信貴山口、高安山にて。


そういったことで、霊峰・信貴山参詣を目指し開業から100周年を迎えた「近鉄生駒線」と「旧東信貴鋼索線」、そしてそれを取り巻く信貴山参詣を巡る鉄道網の変遷などについて、先日に現地を訪問した際の様子を交えながら、今日からはシリーズでお送りしたいと思います。



とあることから、ひぃひぃふうふう言いながら山道を登り降りすることにもなりました。
ところどころで顔を覗かせるのは、古い枕木…

よろしければ、どうぞお付き合いください。
次回に続きます。
今日はこんなところです。