みなさんこんにちは。前回からの続きです。
歴史を掘り下げますと、深く複雑な経緯を持つ「和歌山駅」周辺。
本題の「阪和電気鉄道」こと現在の「JR阪和線」のそれを中心に、現在までの変遷を実際に辿ってみようということをしています。

まずは、大阪・なんばから「南海電車」の「特急サザンプレミアム」で和歌山入りしようと、その車中の様子からお送りしています。

難波を出て50分ほど、大阪・和歌山の府県境に差し掛かったところで、列車は「孝子峠(きょうしとうげ)」を越えるべく、身をくねらせながらトンネルへと入ります。
グーグル地図より。
地図を見ますと、府最南端の岬町を出てほどない距離で、和歌山市の中心部に到達出来るという位置関係がわかります。
ただしそのような短距離の間に、南海・JRともに山越えを要すという、特徴的な区間です。
狭い、狭いと思っていた大阪府ですが、ここまでの変化に富んだ車窓風景を鑑みますと、いささかそれは思い過ごしやったのかななどとも感じます。


トンネルを抜けると、南海本線で和歌山県最初の駅「和歌山大学前駅(ふじと台)」に停車。
地図ではわかりにくいのですが、山越え区間に近いので、まだ標高がある場所です。
駅の開業は2012(平成24年)と、まだあたらしい部類になりますが、2年後には特急停車駅に昇格、さらに巨大なイオンモールが最寄り、ということで、大規模な街開きや住宅分譲ともども、大阪でも盛んにPRされていたことを覚えています。確かに、特急列車が停車するとなると利便性は高そうです。

「和大前ふじと台」を発車。
ここからは、一気に勾配を降って和歌山市内の中心部へと向かいます。


そして、この赤が眩しい鉄橋を渡ります。
ゆっくりとですので、底から響く独特の音が心地良く感じられます。


これは「紀の川橋梁」。
上り大阪方面のものは1903(明治36)年に、いま渡っている下り和歌山方面のものは1922(大正11)年に架橋されたといいます。

目が覚めるような真紅もさることながら、これを渡りますと、いよいよ和歌山やなあと感じるところです。旅情があります。


大阪なんばからは1時間弱、南海の和歌山方のターミナル「和歌山市駅」に到着しました。

乗車していた列車は、徳島ゆきのフェリーに連絡する、ひとつ先の「和歌山港駅」ゆき。
いまでは数少なくなった、航路連絡を図っている列車でもありました。

さて、ようやく到着した和歌山です。
それでは、さっそくこの駅構内を探索してみたいと思います。
次回に続きます。
今日はこんなところです。