この機会に顧みる「大阪弁」を大阪人が語ってみる 前編 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。今日の話題です。

 

 

おうちでなにかしら楽しめることを探してみるということで、散発的に?そのような記事をお送りしています。

 

先日、これまであちらこちら出かけた記事で度々取り上げておりましたこちらの、

「各駅停車全国歴史散歩28 大阪府」(大谷晃一著・河出書房新社刊 昭和55年1月初版 絶版)をめくっていましたら… 

 

 

各地、各駅ごとの紹介の他に、このようなコラムがあるのを見つけました。

地元民としては気になるものばかりですが、中でも「大阪のことば」なる項があるではないですか。 

 

 

こちらがそのページ。使い慣れた、見慣れた「大阪弁」がいくつか取り上げられています。

 

せっかく見つけたこの機会ですので、定番の(コテコテの?)大阪弁を、大阪人のはしくれであるわたしの、思いっきり主観でもって語ってみようかと思います。

よろしければ、おつきあいください。 

ツッコミ大歓迎です(笑)

 

 

ところで、こちらは「世界の歴史まっぷ」というサイトで見つけた、明治以前の日本地図です。

日本のみならず、世界にまつわるさまざまな地図を掲載しているもので、なかなか楽しいものがたくさんありました。

 

現在、日本には「47都道府県」が存在していますが、明治以前では「律令国(りつりょうこく)」という制度で、各地はこのように区分けされていました。いわゆる「旧国名」というものです。

 

(参考)「世界の歴史まっぷ」  https://sekainorekisi.com/

 

  

「大阪弁」と一口に申し上げましても、その「律令国の旧国名」では、現在の大阪府は「摂津(せっつ)・河内(かわち)・和泉(いずみ)」という、三つの国で構成されています(都合「摂河泉(せっかせん)」とも呼ばれます)

 

大きな山岳や、河川で遮られることがなかった地域という経緯があったため、言語的にはさほど大きな差異はない、とされています。

しかし、つぶさに比較してみると、神戸に近い「摂津」、和歌山に近い「和泉」、京都や奈良に近い「河内」、さらにそれらとも異なる「大阪市内」のそれなど、隣接している他地域などの影響で微妙な違いがあって、趣味的にはなかなか興味深いものがあります。 

 

 

わたしはその中でも、旧河内国の「中河内(なかがわち)」と呼ばれる地域で生まれ育った人間ですが、距離がそれほど離れていない大阪市内や、同じ旧河内国の中でも「北河内(きたかわち、京都に近い)」や「南河内(みなみかわち、旧和泉国や和歌山、奈良に近い)」とでは言葉の違いや、文化の違いを結構感じます。

 

 

前置きはさておいて、さっそく、記事を読み砕いて行こうと思います。

 

最初は「あんじょお」から。 

「あんじょう」とも言いますが、上手く、都合よく、正しく、また丁寧に、親切に…などの意味に使う、とあります。

「あんじょおしてえな」で「まあ、そちらさんで上手いこと行くようにお願いしますわ」というような意味でしょうか。

 

その通りいい意味の言葉で、特徴的なのは後半でも書かれていますが、広範囲な意味合いを持っていて、なおかつ特定のことがらを差すことをしないということでしょうか。

 

例えば、ある案件について、相手になにかをお願いする(善処して貰う)時に使うのですが、先ほど触れたように「自分の希望は◯◯だから、具体的に××してね」というような、ストレートなことではなく、どちらかと言えば「お互いウインウインになるようにしましょう」と、相手の真意を上手いこと汲み取ってあげる(ある種の"忖度"でしょうか)ことのように思えます。

「腹芸」という例え方もされていますが、決して悪い意味でのものではなく、お互いに困らないように、それとなく上手いことやりくりしましょう、という、繊細な意味合いも多分に含まれているように感じるものです。

ですので「あんじょおしてくれる言うけど、具体的にどないあんじょおしてくれるの?」などと詮索するのはNGです(苦笑)

 

相手の自主性や「やって頂ける」気持ちを尊重、期待する「デリケートな言葉」です。

 

次回に続きます。

今日はこんなところです。