みなさんこんにちは。前回からの続きです。
福岡県「筑前・筑後」を巡るひとり旅、初日は「大牟田駅(おおむたえき、福岡県大牟田市)」駅前でレンタサイクルをお借りして、ユネスコ「世界文化遺産」に登録されたかつての「三井三池炭鉱」関連史跡を巡っています。
「大炭鉱都市・大牟田」 を長年支えたことから、炭鉱関連施設のひとつとして「世界文化遺産」に登録された「三井三池炭鉱専用線跡」をたどり、次の目的地「宮原坑跡」へと自転車を漕いでいるところです。
だいぶと山あいに入って来ましたが、覚悟していたほど?アップダウンはないので、運動不足のわたしでも安心して進めます(苦笑)
専用線の廃止からはすでに35年以上が経過しているとは言うものの、線路跡には枕木がくっきりと遺されていて、往年の様子が偲ばれるように感じます。
その、廃線跡に掛かる古びた陸橋。現在は住宅地の行き来に使用されているようですが、支柱はすっかり赤茶色に錆びた古レール。
通行帯の下部分は木製の枕木を転用したものでしょうか。これもまたいい味わいを醸し出しています。
陸橋から、ここまで進んで来た東方向(福岡県道3号線)の方角を望む。整然と、枕木が遺されているのがはっきりわかります。
おそらくは、架線やレールの類を撤去しただけの状態だと思われるのですが、緑に覆われた路盤の向かって右側にも、もう一線敷けそうなスペースもあります。専用線の一部では複線の区間もあったとのことですが、このあたりではどうだったのでしょうか。
また、気になるのはその枕木(まくらぎ)です。
この手の廃線ではよく見かける、文字通りの「『木製の』枕木」ではなく、「『コンクリート製の』枕木(PC枕木)」が使用されているということでしょうか。最近ではごく普通に使用されている「PC枕木」ですが、それらが並ぶ廃線跡を目にしたのははじめてのことです。
同じく、陸橋から西方向を望む。専用線跡は、この先緩いカーブにかかっています。現役当時の姿を見てみたかったー
再び、並行する生活道路に戻ります。少し進みますと踏切跡を発見。
ここには、レールが現役そのままの姿で遺されていました。見るに軌道の幅はJR在来線と同じ「1,067mm」、狭軌です。
旧国鉄と貨物列車のやり取りを行っていた関係からでしょうか、同じサイズが採用されていたようです。
廃線後、踏切と線路とを仕切る目的だったのでしょうか。錆びた、簡素な鉄柵がわびしさすら感じさせる光景でした。
さらに、先へと進みます。軌道跡には相変わらず、整然とPC枕木が並んでいるのですが…
線路の向こうには、これは変電所でしょうか。ただし送電線がないので、現在は使用されていないもののようです。
炭鉱の稼働当時に使用されていたものだったのかも知れません。そして…
変電所跡の隣には…古びたレンガ造りの建物、そして、真ん中には鈍い銀色を放つ塔屋。
目指す「三井三池炭鉱 宮原坑跡」が見えて来ました。
「炭坑都市・大牟田」を象徴する、三井三池の主力坑として知られた、「世界文化遺産」に登録されている史跡です。
これを見学するのが今回の旅のひとつ目的でしたので、いよいよやって来たのだなと楽しみです。
次回に続きます。
今日はこんなところです。