鉄道コレクション「阪急電車7000系原形・リニューアル2種」を細見する | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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みなさんこんにちは。今日の話題です。
先日入手したものの、しっかりと愛でていなかった人気鉄道模型シリーズ「鉄道コレクション」の商品をあれこれ細見してみようという記事をお送りしています。

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今日はこちらの「阪急電車7000系」2種について取り上げたいと思います。
「製造当時の原形(左側)」「リニューアル後(右側)」のラインナップになっているのですが、パッケージからしても同一の系列とは思えぬほどのデザインの違いに驚きます。

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パッケージ解説より。こちらは「原形車両」のもの。
製造初年は昭和55(1980)年で、それ以降昭和63(1988)年まで製造が重ねられたとのことで、比較的長いスパンの製造時期ゆえ、車両には細かな差異やバリエーションがあるようです。

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そして、こちらが「リニューアル車両」のパッケージ解説。
説明文にあるように、平成10(1998)年より順次、この形式は車両のリニューアル工事が行われているそうですが、このリニューアル工事にも時期によってさまざまなバリエーションがあり、そのうち、平成28(2016)年に更新が開始されたバージョンがこの商品なのだとのこと。

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それでは、この趣きがまったく異なる2種を細見してみたいと思います。
まずは「原形車両」より。

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車番などの類のステッカーをいっさい貼り付けていないので、見慣れない感じもしますが…確かに「阪急電車」です(当たり前か)。
尾灯(テールライト)は腰下に埋め込まれ、すっきりまとまった感じです。

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先頭車両には下枠交差型のパンタグラフが二基。

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個人的には「ふたつの下枠交差型パンタが付いている先頭車両」というのには、どの鉄道会社の車両でもなぜか惹かれます。「林立するパンタグラフ」という姿が「雄々しい」あるいは「凛々しい」感じがするからでしょうか。

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その先頭車両、運転台直後付近を見ていますと…
一つ目の客用扉との間に、結構目立つほどのスペースが空けられています。

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付属のステッカーより。この部分には座席が設けられているのですが、客用窓は設けられておらず、「阪急」の英字表記から最初の文字の「H」を模した、オリジナルのシンボルマークが取り付けられていました(赤い□)。
当時は、このマークが大きな特徴でもあったようです。

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続いては、2両目に当たるこちらの車両を拝見。
「約19m級の車長に、両開き扉が3つ」という構造です。

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「客用扉の間には窓が3つ」というのも、阪急電車では見慣れたデザインです。それと今でこそ珍しくはありませんが、この「下降する一枚の客用窓」というのも、阪急では古くから採用された伝統のひとつです。

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この2両、妻面(つまめん、運転台がついていない連結面側)で並べてみます
と…貫通扉の内側は、こちらも阪急の伝統である「木目調(マホガニー材を模したもの)」が使用されているのが色調からわかります。これも古くから用いられた手法で、阪急電車に「豪華な雰囲気」を持つ大きな要素のひとつです。

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それでは、今度は「リニューアル車両」の方を拝見することにします。

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先ほども触れたことですが、この形式のリニューアルにも時期によってさまざまな差異がありまして、初期に更新が施工されたものは、原型車両とさほど変わりない編成もあるようです。

ですが、比較的最近になって施行されたこの編成は…
貫通扉のガラスが大きく拡大されているのがまず最大の特徴でしょうか。
眺望を意識したものとされているようです。

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続いては側面。こちらも、客用扉のガラス面積が、正面の貫通扉と同様に大幅に拡大されています。これだけでも、まるで別の形式のようです。

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両商品の先頭車両を並べてみます。運転台後方に小窓が設けられ、原型の頃に感じられた、窓がないゆえの(「H」のシンボルマークは設けられていましたが…)ある種の「重苦しさ」のようなものがなくなったように感じます。

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妻面部もご覧の通り。貫通路のガラス面積、こちらもばっちり拡大されています。この他、車内のアコモデーションが大幅に改良されたり、主電動機の換装も行われるなど、幾度も繰り返しますが「まったく別の編成」になったかのようです。

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最後に、付属のステッカー(原形車両の)も見てみることにします。

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前面・側面方向幕は神戸・宝塚線系統のものでした。
最初に登場した1980年代初期をモチーフにしているということもあってでしょうか、それぞれに英字表記はありません。現在は相互乗り入れが廃止された「山陽電鉄 須磨浦公園(神戸市須磨区)」もあるのが懐かしいものです。

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それから、もっと懐かしいものがあるではないですか!
この形式が登場して間もない昭和56(1981)年、神戸・ポートアイランドで開催された「神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア'81)」のヘッドマーク(赤い□)、それから「阪急ブレーブス」のヘッドマークも(青い□)!

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「神戸ポートアイランド博覧会」公式ガイドブックより。

「ポートピア'81」は、神戸市中心部の海手の人工島「ポートアイランド」の街開きを記念して行われた博覧会でした。その玄関口・神戸三宮に路線を延ばす「阪急神戸線」では、臨時列車などに先ほどのヘッドマークを掲出し、その雰囲気を盛り上げていたようです(わたしは行ってはいないと思うのですが…)ですが、このマークは幼心にはっきり覚えています。

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それから、後者の「阪急ブレーブス」についても気になります。
そこで、先日の「阪神電車」の記事でも紹介した、昭和50年代に「保育社」から出版されていた「日本の私鉄3 阪急(高橋正雄・諸河久共著)」から。

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今回の商品のモデルになった「7000系」が大写しになっていました。
種別・行先幕はやはり「英字表記なし」のバージョンです。

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本題に戻りまして、ページを繰っていますと…載っていました!

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沿線の「阪急西宮スタジアム」で、自社の球団「阪急ブレーブス」の試合がある日には、このように列車には特製のヘッドマークが掲出されていました。マスコットキャラクターの「ブレ―ビー」も懐かしいものです。

しかし、かつて阪急電車を含め、南海や近鉄といった関西の私鉄がプロ野球の球団を持っていたのも30年ほど前のこと…いまから考えると、狭い地域にたくさんの球団があったものなのだなと、感嘆しきりです。余談でした。

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ということで、話しはあちこちに逸れましたが(いつものこと?)このまったく趣きの異なる「7000系2種」について取り上げてみました。

近年では、一部が系列の「能勢電鉄」へ移籍したことも話題になったというこの車両です。阪急にはあまり乗る機会はないのですが、興味深い変遷を知ることが出来たなあと感心しきりなひとときでした。

今日はこんなところです。