部分廃止から20年「京阪電車京津線」路面電車時代の思い出を回顧する その6 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。
開業から今年10月で20年を迎えた「京都市地下鉄東西線」、それと並行するため部分廃止された「京阪電車京津線(けいしんせん)」の思い出を、当時わたしが撮りためた写真を中心に回顧するということをしています。

今日からは、その「部分廃止当日」、つまり「平成9(1997)年10月11日」の沿線の様子をお送りしたいと思います。
よろしければ、引き続いておつきあいください。

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さて、この日は土曜日でした。当時、京都市内の大学に通っていたわたしは、夕方まで学校で所用があり、それを終わらせると同時に、まずは始発駅の「京津三条駅(京都市東山区)」へと向かいました。

京津三条駅に到着したのは確か、午後5時を過ぎた頃だったかと記憶しているのですが、なんと駅の入り口はこのような状況に…
観察してみると「お名残り乗車」しようとする人と、普段、利用している乗客とが入り混じっているような感を受けます。

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ともかく、京津線・路面電車最後の姿を目に焼き付けたいと、駅構外の、併用軌道に出る手前の踏切にやって来ました。
ここでも、カメラを構えたギャラリーでいっぱいでした。

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秋の夕陽を浴び、重々しいモーター音とともに次々と電車が発着して行きます。もう、この姿が見られないのかと思うと、徐々に寂しい気分になって来ます。

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しばらくしますと踏切の警報音が鳴り、2番線から普通列車が発車して行くところでした。ですが、正面に取り付けられた行先表示板を見てビックリ…
「浜大津 三条」となっているではないですか!

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「京津三条から浜大津(滋賀県大津市)」への京津線を通しで走る直通列車は、準急がその役割を果たしており、普通列車のほとんどは「京津三条~四宮(しのみや、同山科区)」間の折り返し運転がなされていたのですが、早朝・深夜帯の数本のみ、この80形を使用した普通列車が「京津三条~浜大津の直通運転」を行っていました。

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ですので、このような陽の高い時間帯に「普通 浜大津ゆき」が走る、ということは普段のダイヤではあり得なかったのですが、この日は普通列車の一部も、京津三条~浜大津間での「全線直通」が設定されるという「特別ダイヤ」で運転がなされていたようです。

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続いては、満員の乗客を乗せて浜大津からの準急が到着。
しばらく、ここで出入りする電車を観察、撮影したのち、隣の「東山三条駅(同東山区)」まで歩いてみることにしました。

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道すがら、600形の「三条ゆき準急」に出会います。
先ほども触れたのですが、この日は土曜日だったということで、見る感じでは京都市内中心部に向かうこの「三条通り」の混雑がかなりのものでした。
こちらの沿線でも、カメラを構えたギャラリーで歩道は鈴なりでした。

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10分ほど歩いて「東山三条駅」に到着。
ちょうど、80形の「京津三条ゆき普通」が発車して行くところでした。

路面電車区間のこの低いホームには、やはりこの電車が似合います。

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ひとまず、わたしはここから「浜大津ゆき普通」に乗車しました。
時刻表では表記がなされていなかったのですが、先ほど触れたように普段、京都市内の四宮までしか行かない80形で、県境を越えて浜大津まで行けるということがわかったからでしょうか。

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道路も混雑していたので、停車と徐行を繰り返すこと30分ほど、終点の「浜大津駅」に到着しました。もう、すでに陽が落ちてしまっていました。

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いやしかし、この駅まで「80形」に乗車することが出来るとは思いもしませんでした。「最初で最後の、80形でやって来る浜大津駅」でした。
臨時運行がゆえの思わぬ機会で、驚きとともに、沿線に連続する日本屈指の急勾配区間を、旧型の吊り掛けモーターを思い切り唸らせながら越えて行くという列車に乗車でき、とてもいい体験になりました。

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しばらく観察していますと、この回送列車はいったん引き上げ線に入り、京津三条方面への1番線に入線して来ました。折り返しでは客扱いをせず、そのまま「回送」として京津線へと戻って行くようです。
次の折り返し列車を待ち、京都市内へととんぼ帰りすることにします。

次回に続きます。
今日はこんなところです。