
初夏の東北を巡る旅、初日はまず仙台市内をあちこちと巡っています。ここは「八木山動物公園駅」(仙台市太白区)です。
「日本一標高の高い地下鉄の駅」(軌条面 136.4m)ということで、駅名にある動物公園のエントランス階から、その眺望を楽しんで来たところです。

さて、この駅は乗り入れている「地下鉄東西線」の西端に当たります。
幸い、まだ時間もあるので、今度は、その東端に当たる「荒井駅(同若林区)」へと向かってみることにしたいと思います。


東西線、端から端への移動になるのですが、所要時間は30分弱。開業から1年半ほどだそうですが、まだまだあたらしい車両に再び乗り込みます。

「仙台駅」で乗客が入れ替わり、30分弱で終点の「荒井駅」に到着。

地上にある改札を出ますと、ここでも仙台市地下鉄のイメージキャラクター「鉄道むすめ」の「青葉 あさひ」さんと遭遇しました。運転士だそうです。

「鉄道むすめ」シリーズとは、鉄道模型メーカー「トミーテック」が展開している、全国の各鉄道社局の女性イメージキャラクターのことで、全国津々浦々の「鉄道むすめ」を巡るスタンプラリーなども実施されていたとのこと。
人気を博しているようです。
かわいらしいキャラクターが自社局に居れば、雰囲気は一気に華やかになるのでしょうね。

ところで、この荒井駅の駅舎にこのような施設がありました。

「せんだい3.11メモリアル交流館」。
6年前に発生した「東日本大震災」にまつわる交流スペースでした。
仙台に来るということで、いずこかで震災に関する施設を訪れてみたいとは思っていました。荒井駅でのこの施設、その機会になりました。


しかし、震災からもう6年も経つのですね…年月が経過するのは実に早いものだと、遠く関西からでもたびたび感じることです。

この施設、荒井駅周辺の地形図を模した大きなパネルがありました。

先ほど、訪問した山の上にある「八木山動物公園駅」と比べ、この荒井駅周辺は太平洋岸に近い仙台平野のただ中にある場所、と地勢がまったく異なりそれゆえ、大津波での被害が特に大きかったのだとのこと。

地図を拝見して行きますと…
白く塗られたところが「浸水域」だったのだと、案内の女性の方の弁。

拡大して見てみますと、海岸線がもうすぐ近くのところだとわかります。
荒井駅の下、方角では東側には「仙台東部道路」という道路があるのですが、震災の大津波が襲来した際、この道路が防波堤の役目を果たしたので、荒井駅周辺のこちらへの津波被害は抑えられたのだそうです。
見るに、海から市街地まではまったくと言っていいほど起伏がないので、それゆえに津波の被害が大きかった、ということは想像がつきます。

地図の右側、方角では北側には、複雑に入り組んだ湾と山々があることがわかります。このあたりが「松島」です。
大津波はここへも到達したそうですが、これらの複雑な地形があったゆえに
被害は奇跡的に少ないものだったそうです。

スライド上映などもなされていました。


震災関連の図書は、ここでは自由に閲覧出来るとのこと。

こちらは、同じ震災の被害地・神戸から送られた「竹灯篭」だとのこと。
「阪神・淡路大震災」の慰霊祭でも、最近は「3.11」と、東日本大震災を鎮魂するメッセージが発信されているのは、ニュースでも見かけるものです。

係の女性の方からお話を伺う中で、目に見えて復興は進んでいるけれども、このあたりでは集団移転で集落が消滅したところもいくつかあるんですよ、という言葉が大変、印象に残りました。
慣れ親しんだ場所、そして毎日当たり前に生活している場所が一瞬にして喪われる…
先日からの九州北部の集中豪雨被害のニュースも見るにつけ感じることですが、胸が締め付けられるような思いになります。
普段は意識しないことなのでしょうが、当たり前の生活を送ることが出来るということは、それはとても大事なことなのだなと強く感じます。

さて、ここからは東西線を再び折り返します。


荒井駅から3つ目、7分ほどで到着したのはこの「薬師堂駅」(同)。
仙台駅手前の、この駅で下車したのは…

今朝、仙台駅で見かけた「楽天イーグルス」の広告。
図らずもパ・リーグの首位攻防戦となった、「東北楽天vs福岡ソフトバンク」の三連戦の最終戦がこの日、楽天の本拠地「コボスタ宮城」で行われることになっていて、運よくチケットを入手でき、楽しみにしていました。

スタジアムまでのメインアクセスは、仙台駅から出ている「JR仙石線」の「宮城野原駅」が最寄りなのですが…


そういうことで、薬師堂駅を出発。歩いてもさほどかからないようですが。


はじめて来る土地ですので、スマホの地図を時々確認しながら進んで行くのですが…

楽天グッズを身に着けた家族連れや、カップルが同じ方向へと向かって行きます。こういう時は、ついていけば間違いないですね(^O^)

少し安心したところで、交差点の角にあったファミマで軽く昼食。

しかし、この交差点のかたわらにあったお寺の山門、これはなかなか立派なものです。「陸奥国分寺薬師堂」とありますが、地下鉄の駅名はここから来ているようですね。


「国分寺(こくぶんじ)」とは、奈良時代に聖武天皇(701-756)が、仏教による国家鎮護のため、全国に建造させたお寺のことです(ちなみに「全国の総国分寺」は、あの「奈良の大仏」がある「東大寺」です)。
現在は、こちらの「陸奥国分寺」では再建作業が行われているようで、古い山門の隣では、朱色が彩やかな外壁を見ることが出来ました。

その「国分寺」の境内を過ぎて、住宅街の細い道を抜けて行きますと…

観覧車が見えて来ました!「コボスタ宮城」の名物になっていますね。


日章旗、連盟旗、球団旗がはっきりと見えます。いよいよやって来ました。

先ほど、見えた観覧車があるのは「グリコパーク」という遊園地だそうで、ここは試合の開催に関係なく、入場が出来るのだとのこと。


さっそく、チケットを引き換え。割合いにいい席だそうですが、果たしてどうなのか。はじめての球場なので、ちょっとどきどき?します。

試合の開始まではしばし時間があるので、周囲を巡ってみることにします。


やはり「楽天ポイント」が押し出されてますね。
嫁は「楽天ポイント」や「スーパーセール」のヘビーユーザーなので、きっとよろこぶに違いありません(笑)


今年は、梨田監督の名采配があって好調な楽天ですね。


「満員御礼」の幟がはためいていました。首位攻防になりましたしね。

そんな中、対戦相手「ソフトバンク」のグッズを扱うブースが申し訳程度?にありました。せっかくなのでのぞいて行きます。

定番の商品が多かったですが…4月に大阪で開催された、前々身の「南海ホークス」の復刻イベント、「関西クラシック2017」での限定商品がたくさん置かれていました。仙台でこれを見るとは、ちょっと不思議な気分ですが…
では、さっそく球場の中に入ってみたい思います。実に楽しみです。
次回に続きます。
今日はこんなところです。