少しお休みを頂いておりましたが、ぼちぼちと再開して参りたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
いよいよ9月に入りました。
秋の始まりと言ってもまだまだ暑い盛りですが、さっそく大きなニュースが飛び込んで参りましたので、それを取り上げたいと思います。

大阪と京都とを結ぶ「京阪電車」、その看板列車である「京阪特急」に「座席指定車両」が登場する、という話題を以前アップしたことがあったのですが、1日付けでその概要について公式な発表がありました。
その際の記事についてはこちら↓
当ブログ
「新ダイヤの京阪特急はOKeihan!」
2016年3月19日「京阪線ダイヤ変更」を考察する~中編(2016年3月20日アップ)
ということで、1日付けの公式プレスリリースからあれこれと拾いながら進めて参りたいと思います。

今回は「座席指定車両」の名称も正式に発表となりましたが、こちらは仮称と同じく「プレミアムカー」。平成元(1989)年から運用が開始された「8000系特急車」1編成あたり中間の1両を専用車へと改造した上で、充当するとのこと。
ただし、「京阪特急」にはこの「8000系」以外の車両、時間帯によっては通勤用車両も充当されているので「京阪特急=必ずプレミアムカーが連結されている」という図式にはならないようです。

「プレミアムカー」には、京阪特急伝統の「鳩マーク」をモチーフにしたオリジナルマークが制定されました。「三ツ星」は「特別の表現」ということでしょうね。
外観ですが、「特別車両」ということを示すために他の車両とは異なるカラーリングになるようでして、京阪特急伝統の「赤色」が前面に押し出された極めて特徴的な高級感を受けるのですが、その中でも特徴的なのが「客用扉」でしょうか。
「金色」もそうなのですが、「半月を思わせる窓の意匠」が殊更に目を引きます。
この「月」をイメージしたデザイン、実はすでに京阪電車ではメジャーな意匠になっているものです。

今回、「プレミアムカー」が連結される予定の「8000系特急車」。丹波橋にて。

通勤車両として主力の「6000系」。野江にて。

そして、最新型通勤型車両の「13000系」。中之島にて。
これらの車両を見てみますと「正面のデザインに半月があしらわれている」という共通項があることがわかります。平成20(2008)年10月の「中之島線開業」にあわせて登場した新型車両「3000系」をはじめとして、従来からの車両の新塗装化が同時に進められたのですが、そこで採用されたのがこの「半月」の意匠で、それには「風流の今様」や「花鳥風月」といったコンセプトが用いられているそうです。

続いては内装についてです。
デッキは広く設けられており、また車内はブラック仕様でまとめられています。
車内座席は幅広の大型シートが「1+2列配置」で展開されており、「リクライニング機能」や「全座席へのコンセント装備」など、従来の「京阪特急」とは大きく一線を画す、高い居住性を誇る設備になるようです。
これまで「京阪電車」には「リクライニングシート」を持つ車両はいっさいなかったのでまったく別の鉄道会社のそれを見聞しているかのように思えます。

導入予定は「平成29年度上期」とのこと。
ただ、今回のプレスリリースにおいては「車両デザイン」が主で、「プレミアムカー」に乗車するためのチケットの取り扱いや専任アテンダントの乗務…などについては未定とのこと。
個人的には「チケット料金」、また「発売方法」などが大変気になります。
料金は「定額制」になるのか、はたまた「距離制」になるのか…と言ったところですが、プレスリリースを楽しみに待ちたいと思います。

「京阪間ノンストップ運転」が特徴の「快速特急 洛楽(らくらく)」号。七条にて。
「京阪特急」をめぐる状況としては、設定以降の「ノンストップ運転」が長らく続いたのちに「中書島・丹波橋への途中駅停車(のちに枚方市・樟葉も追加)」へとシフトし、「京阪間の直通利用客輸送」だけでなく「途中駅からの利用客輸送」も担う、という形態になったのですが、近年はこの「快速特急 洛楽」号が休日ダイヤに定期運転化、また多客時(正月・春季・秋季)にもあわせて運転されることとなったため、通勤・通学などの他、「京阪特急」の大きな特徴であるこれら「観光輸送」における好効果が期待出来るのではないかと思われます。

そういったことで、あらたに「プレミアムカー」に充当する車両への改造のために、従来は8両編成の「8000系特急車」から該当する中間の1両を抜き出す、という運用変更が今月末から行われることになりました。
こちらの動向も気になるところで、今後の「プレミアムカー」動向と併せて取り上げて参りたいと思います。
今日はこんなところです。