平成17(2005)年に開催された「愛・地球博(愛知万博)」、その「瀬戸会場跡」(愛知県瀬戸市)を巡っていますが、その「メイン施設」のひとつで、当時「瀬戸愛知県館」として使用されていた建物が残る「あいち海上の森(かいしょのもり)センター」にたどり着きました。

屋上に「瀬戸愛知県館」のホールや展示スペースが設けられていたのですが、それらは撤去されています。
現在は「ビジターセンター」として活用されているそうです。
では、さっそく館内に入ってみたいと思います。

この「あいち海上の森センター」が位置する周辺には、万博開催のはるか昔から「海上の森」という、深い森林地帯が広がっていました。
当初の万博構想では、この森を大規模に切り開き、広大な「メイン会場」を設けることになっていたのですが、「地球環境の大切さを見直す」という時流が主になり、計画は大幅に縮小され、もともとあった森林と自然を活かした「瀬戸会場」ができあがった、という経緯があります。

それでは「瀬戸会場跡」もとい、「海上の森」についての展示を見て行くことにします。


地図によりますと、この「センター」、そして昔ながらの「里山」を散策出来る区域というのは「海上の森」の中でもほんの一部分です。
それ以外の広大な場所は一般には公開されておらず、それゆえに「手付かずの自然」が残っているようです。

その「海上の森」で見られる四季の生態、という展示です。
実にたくさんの種類の動植物が生活しているようですね。

訪問したのは2月上旬、寒さが身にしみる頃でしたがそれでも「自然の営み」はそれなりにあるようです。あたりまえですが(笑)
この中で知っているのは「アセビ」だけでしたが、この季節のものだったのですね。

詳細な説明のパネルがあります。

その中で、気になったのがこの「古代・中世の海上の森」という説明でした。
先ほど、「海上の森は古い歴史を持つ場所」ということを述べたのですが、その歴史の中で特筆されるのが「焼釜跡が集中して発掘されている」ということでしょうか。説明にもあるように、「焼き物に必要な粘土、薪などの燃料が容易に入手出来た」という環境であったことが伺えるのですが、よくよく考えて見ますとここは有名な「瀬戸焼き」が産出されているところです。
「古くから窯業に適した環境だった」、それが今日の「瀬戸物の街」へとつながっていたのですね。

そのような「窯業」などで使用されているものでしょうか、「木材のカット方法」という展示もありました。

こちらは、名称を聞きますと想像が付きそうです。

これは「丸い材木」ですが、さまざまな名称があるのですね。興味深いものです。
最近は、ホームセンターでも見かける機会が多いですが(笑)
冗談はさておいて、この「海上の森」周辺には「里山(さとやま)」という「自然環境を体感出来る散策コース」もあります。それについてはまた後日の段で触れたいと思います。
次回に続きます。
今日はこんなところです。