みなさんこんにちは。前回からの続きです。

「八代駅」(熊本駅八代市)から「深い山岳部」が続く「肥薩(ひさつ)線」もいよいよ終盤、「吉松駅」(鹿児島県姶良郡湧水町)から終着の「隼人駅」(鹿児島県霧島市)へと向かうところです。


「吉松駅」から次に乗り継ぐのは、この「漆黒」が実に「大人な雰囲気」のこの列車。

「観光列車 特急はやとの風」号です。
やはり、先の「いさぶろう」号と同様、「キハ47型ディーゼルカー」を「大改造した車両」です。

「はやとの風」号は、この「吉松駅」から「列車名称の由来」となった「隼人(はやと)駅」を経由、「日豊(にっぽう)本線」に入り、一気に「鹿児島中央駅」(鹿児島県鹿児島市)へと向かう列車です。
都合、これに乗車すれば日のあるうちに「鹿児島中央」へ抜けられるのですが、訳あって途中の「隼人駅」までの乗車を予定しています。
これについては後日の記事にて触れたいと思います。

さて、この「はやとの風」号、特徴は「漆黒の塗装」だけではありません。

車体側面には「天井まで届く巨大な展望窓」と「展望スペース」があるのです。
先ほど述べましたように、元の車両は「旧・国鉄型のディーゼルカー」なのですが、そのような面影は「微塵も感じさせない」ですね。

「自由席」車内の様子です。

座席に「リクライニング式機能」はないのですが、ゆったりとした座り心地でした。

車内は例に依って、と申しますか、やはりふんだんに「木材」が使用されています。
「目にやさしく」、そして「落ち着いた気持ち」になれますね。

「車両中央部」にある「展望スペース」です。
「窓の大きさ」がおわかり頂けるかと思います。

「展望スペース」にはこのような「木製テーブル」と「ベンチ」が設けられ、乗客は各々、好きな折りに代わるがわる交代して「眺望」を楽しめるようになっていました。
まるで「喫茶店」のようですが、そこが「遊び心」と言ったところでしょうか。

反対側のホームには、先ほどまで乗車して来た「いさぶろう」号が「しんぺい」号として、「人吉ゆき」(熊本県人吉市)として「折り返し待ち」をしていました。
これからまた、「日本屈指の急勾配区間を上下していく」ところです。

発車しました。
雨はもう仕方ないのですが(笑)「雨降りの日ながらのしっとりとした風景」を「展望スペース」からじっくり愉しめそうです。

隣の「指定席」車両を覗いてみました。
先ほど「いさぶろう」号で一緒だった「テレビ取材」の方も乗車していますね(^^)v
こちらは、同じ「木製」とは言え、ちょっと「明るめ」の様相を呈しています。
「同じ列車」でも、「違う雰囲気」が愉しめる、というのもこれまた興味深いですね。

この「指定席」車両の「車端部(しゃたんぶ・車両の後方部分に相当)」には「フリースペース」がありました。


「鹿児島市」や「桜島」の「リーフレット」が置いてあります。
こう言った類いのものを見ますと、「いよいよ鹿児島までやって来たのだな」と感じさせられます。

さて、この列車にも「乗車記念スタンプ」が置かれていました。「桜」がキレイですね。

この「乗車記念スタンプ」も、「シンプル」なもので個人的には印象に残りました。



「展望スペース」には、「車内販売メニュー」もありました。
やはり「鹿児島名物」が「ふんだんな品揃え」なので、試してみたいところですが…
なぜか、同乗の「アテンダントさん」の「車内販売」はありませんでした
(ひょっとして、自分から申告しないといけなかった?)

それはともかく、ほどなくして「はやとの風」号は「嘉例川(かれいがわ)駅」(鹿児島県霧島市隼人町)という「小さな無人駅」に到着しました。
この駅で「観光のため時間をお取りします」とのことで、小休止。
さっそく下車してみます。

「駅名板」は比較的新しいもののように見受けられますが、その下には、この「朽ち果てた木の枠組みの改札口」が…

かつて、この駅が賑わっていた頃は、この「改札口」で毎日、「駅員さん」と「乗客」との「ふれあい」があったのでしょうね。

「駅舎内」にも、「古びたベンチ」が「ぽつねんと、時間を超過したように」残されていました。
いずれも、「いつまでも、そのままで残っていてほしい」と思える「貴重な遺産」です。
次回に続きます。
今日はこんなところです。