みなさんこんばんは。
前回からの続きです。
大阪・中之島にあります「京阪なにわ橋駅」構内の「アートエリアビーワン」で催されている「京阪電車開業100周年」を記念したイベント、「鉄道芸術祭」にやって来ています。

現在の「観光案内」とは一味違う、大正初期の「京阪沿線路線案内」を楽しんで拝見しました。
その横には、やはり同じ作者、吉田初三郎の「比叡山観光案内」(昭和元年作)のパンフレットの巨大版が飾られていました。

「比叡山」は、京都と滋賀の間にある山です。
「延暦寺」に代表されるような、古くからの「仏教伝道」の場でもありますが、大正期からその自然や眺望を活かして観光施設の開発が進められて来たと言います。
このパンフレットも、その時期のもので「観光客用」のもののようです。

正面に「出町柳(でまちやなぎ)」の文字が見えます。
京都の街を南北に流れる「鴨川」が「賀茂川(読みは同じ「かもがわ」)と「高野川」に分かれるところです。
交通の要衝でもあるところで、ここから、比叡山への入口「八瀬(やせ)」や「鞍馬」「貴船」へ向かう「京都電燈鞍馬線(現在の叡山電車)」が発着しています(画像左下へ向かう路線)。

場所は変わって、比叡山の山頂付近にやって来ました。
「四明ケ獄(しみょうがだけ)」は、比叡山を形作る峰の一つでもあります。
山へ登っているのは、大津市の坂本へ抜ける「坂本ケーブル」です。

「吉田初三郎」の地図は、私は何点か見たことがあるのですが、その多くに共通するのが「その描かれている土地とは関係ない場所までも俯瞰して描かれている」ことではないかと思います。
この地図、東方向には「亀山・鳥羽(三重県)」、「富士山」、「東京」が。

北へ目を向けると「敦賀(福井)」、「青森」、「函館」、「北海道」、さらには当時、南半分が日本の領土だった「樺太(サハリン)」まで描かれているではないですか。
なんだか、途方もないですね。。。

さて、会場の壁面の反対側には、京阪電車100年の中で登場した車両がイラストで描かれています。
なかなかの迫力ですね。

「1両編成の路面電車」もあれば、「現在走っている8両編成の通勤電車」もありと、おもしろいものです。

その他、会場内では沿線各駅の古い写真の展示、社内で保存していたという記録映像の上映などが行われて
いました。

ところで、この天井からぶら下がっている写真の下、床にピンク調の絵みたいなものがありますが…
次回はこれについてアップしたいと思います。
今日はこんなところです。