「じゃ、勉強も終わったし、
そろそろ帰るかな?」
珠理奈は椅子から立ち上がり、何事も無かった様に
帰ろうとしている。
私は、整理出来ない頭を一生懸命動かしながら、
動く彼女を眼で追っていた。
「今日は、宿題を出すよ。
玲奈が好きな物、明日教えてよ。
じゃーね。」
軽く手を振り、振り向く事無く
部屋を出て行った。
静まる部屋で、我に帰る。
「じゃーね。じゃない!」
机にあったシャーペンをドアに投げつけた。
「もう〜。」
手で頰を擦ろうとしたけど、
私だけが意識しているみたいじゃん!
「珠理奈は、女、女、女……
あんなのキスになんて、カウントされない。」
落ちたシャーペンを拾い、
机に向かう。
ノートを見て、止まる手。
「もう…何なのよー。」
机に倒れ込み、目を閉じる。
頭の中は、さっきの事でいっぱい。
この問題も珠理奈に聞いたら、
教えてくれるのかな?