いくつもの染色体や遺伝子がある訳だから、これだけを論じる意義に疑問がある、という前提はさておき。

 

父は牡駒にY染色体を伝え、牝駒にX染色体を伝える。

コルトサイアーはY染色体が優れていて、フィリーサイアーはX染色体が優れている。

 

母父がコルトサイアーの場合、1/2の確率で母父のX染色体を引き継ぐから、1/2の確率で凡庸なX染色体を抱えることになる。父がフィリーサイアー等であって優れたX染色体を持っていれば、それを相殺できる可能性はある。

 

簡単に言えば、コルトサイアーは母父としては歓迎できない。母父ステイが走らないと言われているのはその辺りか。だが脚光を浴びる母父キングカメハメハ。

デアリングタクト:父エピファネイア、母母デアリングハート、母母父サンデーサイレンス

ブラストワンピース:父ハービンジャー、母母ツルマルグラマー

ワグネリアン:父ディープインパクト、母母ブロードアピール

インディチャンプ:父ステイゴールド、母母トキオリアリティー

モズカッチャン:父ハービンジャー母母ベストブート(フォワードカフェ、モズ)

デニムアンドルビー:父ディープインパクト、母母フェアリードール、母母父ヌレイエフ

ステイフーリッシュ:父ステイゴールド、母母シルバーレーン(ブラックホーク、ピンクカメオ)

そうは言っても、大物たちはそれなりの血統背景があるわけで、母父キンカメだから良いと断ずるのは罠なのかもしれないよ。

 

フィリーサイアーでウィキに名を連ねるファルブラヴ、クロフネ、アルザオ、セクレタリアト、エンパイアメーカー、メダグリアドーロ。アルザオは言わずと知れたウインドインハーヘアだし、クロフネやファルブラヴなんかも母父として評価高めな気がする。

 

とすると、デアリングタクトは、その優れた母系の能力もさりながら、もう一つのX染色体を伝えるエピファネイア、すなわちシーザリオ由来のXが相まって爆発したという仮定が立つ。となると、エピファネイアはロベルト系で一見コルトサイアーかと見せて、狙うべきは牝駒なのかもしれない。

 

この仮定に依れば、サートゥルナーリアが種牡馬として成功するのは間違いないし、リオンディーズも、牡駒でもイイのかもしれないが、サンデーサイレンス直の血を持つ牝系でのクロスを持つ牝駒で爆発を狙ってみたら面白いんじゃないだろうか。

 

という結論に達した。

 

つづく