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「大空のサムライ」
戦争が始まってすぐ、坂井はオランダ軍の輸送飛行機を発見した。
輸送機といえど重要人物が搭乗しているかもしれず、拿捕、
もしく
坂井はオランダ機に近づいた。 「護衛はいないようだ・・・」。
坂井は周囲に目をくばりながら呟いた。
撃墜するか、警告射撃するか？
用心のため太陽の方角から接近すると窓に多くの顔が自分に向けら
坂井はさらに零戦を接近させた。
陽光が暗い飛行機の内部を照らす。
窓を通して飛行機の内部が隅々まで見渡せた。
なんと機内は負傷者ばかりで、
彼らはひきつった恐怖の表情でこち
彼らは鬼のような日本軍の戦闘機に、飛行機もろとも撃ち落とされ
恐怖におののいていた。
看護婦らしき女性と5才ほどの少女が、
抱き合って怯えた顔で見つ
坂井は心の中で自問自答した。
「坂井、お前は大日本帝国海軍の栄えある戦闘機乗りだ。
相手が敵
しかし負傷者と女子供の乗っている飛
坂井は自分の言葉に一人うなづいて、
女子と女性と、多くの負傷者
大空の彼方に消えた。
これは命令違反であったが、
坂井は基地に帰ってからも、何ら発見
このことは誰にも知られずに終わるはずだった。
ところが戦後５０年。
その話は多くの人に知られることになる。
輸送機で看護婦だった女性が、
偶然、坂井の著書を見て、彼がその
「私たちの輸送機に近づいたのは、このパイロットに間違いない」
彼女はそう確信すると、国際赤十字を通じて照会を依頼した。
坂井だったことが判明する。
こうして運命的な出会いが実現する。
女性は坂井に言った。
「あのとき輸送機に乗っていた人は負傷者や病人、
老人や女性や子
でも、
あなたは、笑って手を振って遠ざかっていきました。
みんなは歓声をあげて抱き合って喜びました。
そして全員、あなたに心から感謝したのです。
あそこにいた人々は、
その後、多くの家族を持ちました。
あなたは多くの人々の命を救ってくれたんです。
かけがえのない命の恩人なのです」
そう言って、
女性はあらためて50年前のシーンを思い出すと涙を
死を恐れぬ不屈の戦闘員でありながら、常に命というものを大切に
彼のとった行為こそ、まさにサムライの真意ではなかったろうか。
今の日本に必要なのは彼のような男だ
心ある日本男児
今こそ立ち上がれ！
「男なら」
美空ひばり
https://youtu.be/ynK3uSQc5V4?
我が家でまたブーゲンビリアが咲き始めた，アマリリスも綺麗に咲いた，素
