お早う。



昨夜 うっかりして

化粧水を切らしてた。


そうだ、母のがあるな。

と思い出した。


寝たきりの母の

お見舞いに行くたびに

温かいタオルで顔を拭いて

そのあとつけてあげてた

あの化粧水が残ってる。


母が倒れた後も

私は わざと

元気だった時に使ってた

ランコムの化粧水を買って

母につけていた。


せめてそんなとこぐらい

同じにしてあげたかった

元気だった頃と。



母が亡くなった後

結構残っていたので

病室から持って来たけど

ランコムは香りが強いので

私は使ってなかったのだ。




昨夜それをつけた。



母につけてあげてた

あの時と同じ香りが

私の手に広がった。



泣けて・・・


は、こなかった。。。



懐かしんで涙するには

未だ生々しい記憶だから


それもある


でもどちらかと言うと

生々しい の逆で

母の存在や記憶が

幻だったんじゃないかと

思うことさえある。



大好きな 大好きな

私の憧れの母だった。


でもいつも彼女は

私のものではなかった。


かと言って

父のものでもなかったし


あの

再婚相手のものでもなかった。


彼女はいつでも

誰のものでもなかった。



そう言った意味で

格好いい女だった。


母のイメージにしては

ランコムの香りは甘すぎる


涙の代わりに

そんな事を思ってた。





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