今日は、忙しい一日でした。
それでも、心が少し温かくなる出来事がありました。
以前から、オムツの中に手を入れてしまう
お二人の女性入所者さんがいました。
外陰部を触ってしまうため、
「認知症による問題行動」として見られがちでした。
現場ではどうしても
「どうやって止めるか」
「どう対応するか」に意識が向いてしまいます。
でも私は、少し違和感がありました。
もしかしたら――
痒みや不快感があるのではないかと。
そこで皮膚科を受診し、
軟膏を処方していただきました。
塗布を続けていくと、
外陰部の赤みや表皮剥離がきれいに改善していきました。
そして気がつくと、
オムツの中に手を入れる様子も、ほとんど見られなくなっていました。
無理にやめさせたわけではありません。
抑えたわけでもありません。
ただ、“原因”がなくなっただけです。
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認知症の方の行動は、
時に「問題行動」として捉えられてしまいます。
でも、その行動の奥には
必ず理由があります。
言葉で伝えられない代わりに、
行動で教えてくれているのです。
「痒い」
「不快だ」
「どうにかしてほしい」
そんな声にならない声です。
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今回の出来事を通して、改めて感じました。
「認知症だから」と片付けてしまうのではなく、
その人の身体や感覚に目を向けることの大切さ。
そして、行動の背景にある
“その人のつらさ”に気づこうとすること。
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忙しい日々の中でも、
こうして一つひとつ向き合えた時間は、
私にとってとても大切なものでした。
そして何より――
少しでも楽になってくれたことが、嬉しかったのです。
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病気は、その人の人生の一場面。
その人がその人らしく過ごせるように、
これからも静かに寄り添っていきたいと思います。