「おちゃ」の絵カードに魔法をかけた | あらしの日から〜最重度知的障害自閉症育児〜

あらしの日から〜最重度知的障害自閉症育児〜

息子のトムは最重度知的障害を伴う自閉症スペクトラムと診断されています
成長、親の想い、日々の記録
※アメンバー記事は書いていません

先月から始めた絵カード、はじめはおやつの写真もたくさん貼っていた。

 

 

けれど、トムがひっきりなしにおやつを要求するようになっちゃったので、おやつの写真は全部剥がしてしまった。

 

諦めきれないトムは、独自におやつを要求する可愛いマカトンを編み出したけど、この要求にも私は最近屈しないようになった。

 

今朝、どうしてもぶどうのお代わりが欲しかったトム、空いたお皿を私のところに持ってきた。

 

私「ぶどうはおーしーまい。パン食べなさい」

トム、両手の指をチョンチョンして「おやつちょうだい」のマカトン。

私「おーしーまい」

トム、「おちゃ」の絵カードを持ってくる。

私「はい、お茶ね」と麦茶を汲んできて渡す。(←いじわる)

トム、「違うんだ違うんだ」というように、必死で「おちゃ」の絵カードを見せてくる。

 

ぶどうが欲しいのは分かりきってるんだけど、さて、どうしようかな。

 

迷っていると、トムが「おちゃ」の絵カードをこぶしでコンコン叩きながら、私のホッペにチューしてきた。

 

可愛いのでつい、「しょうがないなぁ。ぶどう欲しいの?」と聞くと、おちゃの絵カードにチュッとキスしてから手渡してきた。

 

なんだその技は。

コイツ、ドンドン進化していやがる…。

 

根負けして、いそいそとキッチンに立ってぶどうを洗い始めるハハ。

「ちゃんとパンも食べなきゃダメだよ」などと言いつつも、可愛くてニヤニヤがとまらなかった。

 

せっかくおやつのカードを隠したのに、「おちゃ」の絵カードをまんまと「ぶどう」に変えられてしまいましたとさ。

やれやれ。