トイレトレーニングの温度差 | あらしの日から〜最重度知的障害自閉症育児〜

あらしの日から〜最重度知的障害自閉症育児〜

息子のトムは最重度知的障害を伴う自閉症スペクトラムと診断されています
成長、親の想い、日々の記録
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最近のトム、お茶とかお風呂とか絵カードで要求してくれて、療育園の先生からも連絡帳で模倣の報告なんかもしてもらえて、成長を嬉しく思う。

 

で、それを受けて夫はトムにドンドンいろんなことをさせたいらしく、トイレに自由に行き来させることを提案してくれたんだけど、私は迷った挙句、「まだ脱走対策の方に重点をおきたい」と言って却下してしまった。

 

夫は分かったと言ってはくれたけど、多分諦めきれていない。

「玄関の鍵対策にこんなのがあるよ」

「玄関の窓は板か何かで塞いじゃったらどうかな」

 

脱走対策を強化するのは望むところだ。

でもトイレへの出入りを自由にするのは、私の覚悟が追いつくまで待ってチーン

 

 

いくら成長してきたといっても、大変なことに変わりはないんだ。

朝にも、療育園から帰ってきてから寝るまでの間にも、色々あるんだ。

毎日毎日、神経をザリザリ削られる場面がたくさんあるんだ。

それはトムが可愛いのとは全く別問題なの。

 

理由のわからない癇癪がある。奇声がある。

急に固まって動かなくなり、余裕がなくて急かしちゃうこともある。

気をぬくとうんちの被害にあったりもする。

こぼす汚す散らかすで、頭に血が上って怒鳴ってしまうことも多々ある。

このあいだ、噛みつかれちゃってから、少しばかりトムに恐怖を感じる瞬間もある。

やべえ、書き出したらとまらないガーン

 

キッチンゲートやドアモンキー、押し入れのロック。

少しずつ環境を整えてきて、ようやくちょっとは息がつける状態になってきた。

 

トムに自力で色々やらせてやりたいのはヤマヤマだけど、そしたら今よりずっとピリ

ピリと気を張っていなくちゃならない。

 

今、トイレの出入りを自由にしたら、トイレの水で遊ぶだろうし、下手したら飲むだろうし、トイレットペーパーを詰まらせるだろう。

延々とやられて、終わりが見えない状態に耐えられるだろうか。

 

すぐ悲観するのは私の悪い癖だ。

まず、やってみれば、意外と杞憂に終わるのかもしれない。

 

でもなぁ…。できればもうひとつ、段階を踏みたい。

自力で自由に行き来させる前に、まずはパンツにして、カードやマカトンで要求させてから連れて行くかたちをとりたい。

 

まどろっこしい手段かもしれない。

変なクセがついちゃうかもしれない。

 

でも、療育園でも今までずっと効果のほどがわからなかった絵(写真)カードが、最近になってトムに通じ出した手ごたえがある。

 

それと同じで、焦らなくても「今だ」と思える瞬間がくると私は思うんだ。

だからもう少しだけ、先へ進むのを待ってくれないかな。

 

トムの成長を心から願っている夫の気持ちも尊重しつつ、トイレトレ、ゆっくりゆっくり進めていきたい。