サン・サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」を聴きます。 
この間、ヘンデルのオルガン協奏曲を聴いたところですが、ここに来てきらびやかで豪華で爽快なオーケストラを従えて響くオルガンを聴きたくてサン・サーンスを僕のコレクションから手に取りました。 

この交響曲の詳しいことは、ネットや書籍でご確認あれ。 

本日聴いたのは、カラヤンとベルリン・フィルが1981年に録音した演奏です。
オルガンは、ノートルダム大聖堂のオルガン(焼失したの復活するのかなぁ)を使ってピエール・コシュローが演奏しています。 

絶頂期の中の絶頂期にあったカラヤンとベルリン・フィルが、何とサン・サーンスの交響曲を録音したと当時の「レコード芸術 」のドイツ・グラモフォンの広告を見てびっくりしました。 

「エエ?」と言う思いと、サン・サーンスのオーケストラをどのように指揮して調理するのか、そのオーケストラの中にどのようにオルガンを溶け込ませるのかと言う思いが湧き興味津々で聴きました。 

結果、サン・サーンスと言うよりカラヤンのオルガン交響曲っな感じの演奏でした。 

本来のサン・サーンスのオルガン交響曲を聴くのであれば、アンセルメやオーマンディ、小澤の演奏を聴くことをお薦めします。 

 何もカラヤンの演奏を貶しているのではありません。 

カラヤンが世界最高峰のベルリン・フィルに仕立てたオーケストラを更に研磨してダイヤモンドの如く光輝く物にし、滑らかで流麗で豪華で耽美的にして作曲家サン・サーンスの思った効果をより数段上に上げた演奏をしています。 

とにかく、美しい。 
美しさ、ここに極めりって演奏です。 

オルガン交響曲を録音した指揮者たちの中で唯一無二と言っても良いくらい美しい! 

ベルリン・フィルの極上の演奏を取り巻きにして鳴るオルガンの音色、響き、最高です。 

時代の所為とも言えますが、ヘンデルの作曲した当時のオルガンと違うような音色、響きがします(そう思うの僕だけかなぁ)。 

上質のシルクで出来たパジャマを着た時のような肌に優しい感じで愛する人とベッドで愛を語らうような夢見心地のような演奏です。 
実に心地良い。 

まぁ、アンチ・カラヤンが最も嫌う演奏でしょうね。 

オルガン交響曲の演奏において、究極の研き抜かれた美しさを聴きたいなら、カラヤンとベルリン・フィルの演奏をお薦めします。