ラベルのピアノ曲を何曲かを聴きます。 

ドビュッシーと共に近代のフランスを代表する作曲家のラベルのピアノ曲を何曲か聴きます。 

ドイツ・オーストリアの作曲家が作曲するピアノ曲(堅牢で重厚なイメージ)と違って、センスの良い、粋でシャレた感じのパステルカラーのようなピアノ曲が多いです。 
特に、この2人は(後は、サティかな)。 

今回聴いたのは、ワルター・ギーゼキングが1954年に録音したの演奏です。 

聴いた曲は、以下の曲です。 
・組曲『クープランの墓』 
・ソナチネ 
・高雅にして感傷的なワルツ 
・水の戯れ 

 それぞれの曲の詳しいことは、ネットや書籍に譲ります。 

どの曲も、ラベルの高い作曲技術により1音1音に生命が宿り、1音1音がそれぞれの役目を果たすように音が鳴って響いて、まるで真っ白いキャンパスにパステルカラーの淡い色を散りばめて鮮やかな絵画を見ているようです。 
その魅力は、ドビュッシーと甲乙付け難い。 

さて、そんなラベルのピアノ曲に新たに生命を吹込んだギーゼキング。 

彼は、モーツァルトの大家でありピアノ・ソナタ全曲を始め殆んど全てのピアノ曲を録音しています。 

モーツァルトは、どちらと言うとベートーヴェンと違った形で(ピアノ・ソナタも含めピアノ曲全般)、心に刃を突き付けるような感じの深刻な曲が少ないですが、ラベルもモーツァルトと同じようなピアノ曲を書きます。 

そんな感じのラベルを、ギーゼキングはモーツァルトを弾くが如くソフトでライトなピアノのタッチで、ラベルが楽譜に書いた音を丹念に辿りながら、丹念に紡ぎながら鮮やかな美人画を書いてるような演奏をしています。 

特に、最後の「水の戯れ」なんか水面の風とかの影響で微妙に変化してく様を繊細にピアノで表現しているのに感服します。ラベルの曲とギーゼキングの演奏に。 

ギーゼキングだから、かなり前の録音ですが時代を感じさせない新鮮で爽やかな風が吹き抜けるような演奏です。 

昔のピアニストだからと言って敬遠せずに、ラベルのピアノ曲にどっぷり浸かりたいなら聴いておくべき演奏です。ピアニストです。