ショパンのピアノ・ソナタ第2番他を聴きます。 


今回聴いた曲目は、全てショパンで以下の通りです。 
・ピアノ・ソナタ第2番 
・前奏曲嬰ハ短調作品45 
・スケルツォ嬰ハ短調作品39 
・夜想曲変ホ長調作品55の2 
・練習曲ヘ長調作品10の8 
・練習曲変イ長調作品10の10 
・練習曲嬰ト短調作品25の6 
 曲に関しての細かいことは、ネットや書籍に譲ります。 

そして、ピアニストはイーヴォ・ポゴレリツチです。
ショパン・コンクールにおいて審査員の1人であったアルゲリッチが、審査結果に不満を抱くことになり退去させた張本人です。 
こちらも、ことの成り行きに関しては割愛します。 
さて、ポゴレリツチのピアノ。

アルゲリッチが首ったけになるの解るようなピアノを聴かせます。 

類は、類を呼ぶのでしようかアルゲリッチがショパン・コンクールで優勝した時の鮮烈な輝きが、彼のピアノにはあります。
それは、今も変わりません(この大会で優勝したピアニストよりも)。 

鋭く明確なタッチ、力強い和音の打鍵、絶妙なペダリング、それに誰をも鎮まりさせてしまうテクニック。 

過去の巨匠たちに迫るオーラと兼ね備えたピアニスト。

アルゲリッチが、お熱を上げるの納得する演奏でした。 

ショパンのピアノイズムを理解し、ショパンの意図する音色、響きと流れを完璧にマスターして演奏した小品の演奏。それぞれ曲集からの引っ張り出しての演奏ですが、単独のピアノ曲と思ってしまうくらい充実したものとなってます。 

そして、メインのピアノ・ソナタ第2番は、名だたるショパン弾きたちの演奏に負けないピアノを聴かせてくれます。
細かい所を配慮すべき所は配慮しながら、力強く押し切る所は、生命力を加味してより力強く演奏しています。 
本当に素晴らしい、輝いて聴こえ語りかけて来るピアノ・ソナタの演奏でした。 

聴き所の「葬送行進曲」、人の死を悼む気持ちを代弁してくれてるかのような情愛の籠ったピアノので、こう言う曲調の曲にも、センスのある演奏するんだと感心しました。
全ての静かな曲調での美しい音色、響きは、特に印象的です。 

アルゲリッチとポリーニを足して2で割ったような完成された感じのする演奏でした。 

ポゴレリツチを知る上で、外すことの出来ないアルバムです。是非とも、聴いて欲しいです。