ソプラノのエリー・アメリングの歌声でシューベルトの歌曲を纏めて聴きます。
1970年代にダルトン・ボールドウィンの伴奏で録音した演奏です。

聴いた曲目は、以下の通りです。
1. 夕映えの中で D799 
2. 星 D939 
3. 夜と夢 D827 
4. 愛らしい星 D861 
5. 「ロザムンデ」 D797から 第3曲b:ロマンス〈満月は輝き〉 
6. 孤独な男 D800 
7. 子守歌 D527 
8. シルヴィアに D891 
9. 少女 D652 
10. 愛の歌 D429 
11. 愛は裏切った D751 
12. あなたは私を愛していない D756 
13. リュートに寄せて D905 
14. 花の便り D622 
15. 男というのは悪者よ! D866の3 
16. 至福 D433
17. 若い尼僧 D828 
18. トゥーレの王様 D367 
19. 糸を紡ぐグレートヒェン D118 
20. グレートヒェンの祈り D564 
21. 「ファウスト」からの一場面 D126 
22. ズライカ 第1 D720 
23. ズライカ 第2 D717 
24. エレンの歌 第1 D837 
25. エレンの歌 第2 D838 
26. アヴェ・マリア D839

アメリングの澄んだ瑞々しくて清々しい美しい歌声に時を経つのを忘れるぐらいに没頭し、魅了されます。
アメリングの清涼感溢れる質感ある安定感のある美声とボールドウィンのピアノの繊細な響きとが、一体となってシューベルト歌曲の素晴らしさを教えてくれます。

シューベルト歌曲は、魅力的で心洗われるような美しいメロディーと卓越した転調、移調で、詩人が歌詩に込められた背景、心情を浮き彫りにしています。
どの声域の歌手でも、それを具現化するのが歌手の腕前の見せ所、聴かせ所。アメリングの歌唱は、その条件を完璧に満たしています。

ソプラノでシューベルトを聴きたい時は、是非とも忘れずに聴いて欲しいです。アメリングの声で。


余談ですが、年代は忘れました(確か、20代前半だったかな)がアメリングの実演を大阪に聴きに行きました。当時のサンケイ・ホールです。
ハイドンやモーツァルト、そしてシューベルトの歌曲を歌ったと思います。その、美し過ぎる歌声を生で聴いたので圧倒されました。
どの歌曲も感服するばかりでしたが、アンコールで歌ってくれた中田喜直の「たあんき ぽーんき」を日本語で歌ってくれたのが印象的で感動しました。