R.シュトラウスの交響詩『ドン・キホーテ』を聴きます。

セルバンテスの小説『ドン・キホーテ』に基づいてR.シュトラウスが作曲した交響詩です。
彼の高い作曲技術を発揮した卓抜した管弦楽法の見事さを体感出来る交響詩です。

主人公のドン・キホーテと従者のサンチョ・パンサの役を独奏チェロ、独奏ヴィオラと彼らの活躍を際だたせるオーケストラの活躍で、物語を読んでいるか如く『ドン・キホーテ』の魅力を伝えてくれます。

更に、細かいことを知りたい方はネットや書籍で確認して下さい。

今日聴いたのは、ユージン・オーマンディと彼の手兵フィラデルフィア管弦楽団とこの楽団の主席のローン・ムンローのチェロ、カールトン・クーリーのヴィオラで1961年に録音された演奏です。

指揮者、オーケストラの充実した全盛時代の素晴らしさ、凄さを知る上で最適の演奏をしています。オーマンディの指揮の下、フィラデルフィア管弦楽団が結集し、更にそれぞれのパートでの卓越した演奏は素晴らしいの一言に尽きます。
そして、R.シュトラウスの交響詩における魅力、醍醐味を満足行く形で伝えてくれてます。

オーマンディは、歌劇を指揮した演奏を聴いた機会は僕はありませんが、『ドン・キホーテ』の物語の浮き沈みする展開を、正確に捉え聴く者に面白く聴いて貰えるようにフィラデルフィア管弦楽団を駆使して成果を上げる演奏をしています。
ドン・キホーテが死を迎え今までの人生を振り返る終曲での演奏は、実に素晴らしい!

この『ドン・キホーテ』の演奏には、カラヤンの新旧の超絶的な、空前絶後の名演がありますがオーマンディとフィラデルフィア管弦楽団の演奏も僅差に迫る演奏をしています。
少なくともアメリカにおける『ドン・キホーテ』の演奏では、セルとクリーブランド管弦楽団と共にトップにランクされても良い演奏だと思います。 

お薦めの演奏です。