ベルリオーズの劇的交響曲『ロメオとジュリエット』を聴きます。


演奏は、レヴァインとベルリン・フィル、アンネ・ゾフィ・オッター(メゾソプラノ)、フィリップ・ラングリッジ(テノール)、ジェイムズ・モリス(バス)そして、RIAS室内合唱団と

エルンスト・ゼンフ合唱団の布陣による演奏です。


1988年の録音です。


ベルリオーズの手になる「合唱、独唱、および合唱によるレチタティーヴォのプロローグ付き劇的交響曲」と銘打った大編成のオーケストラに独唱、合唱をともなう大規模な作品です。マーラーの交響曲の先駆的な作品です。


題名にある通りシェイクスピアの悲劇『ロメオとジュリエット』を題材としています。その他の詳しいことは、ネットや書籍で確認して下さい。



レヴァインの指揮ですが、長年歌劇で培われた指揮によりシェイクスピアの悲劇を丹念に掘り起こし、そしてドラマティックに演奏しています。

更に、登場人物の心情を鮮明に克明に具現化しています。


ベルリン・フィルの演奏は、その技術と卓越したアンサンブルによってレヴァインの意図した演奏を行い、ベルリオーズの高い作曲技術の素晴らしさを伝えてくれる申し分のない演奏を聴かせてくれます。


歌手陣も美声と見事な歌唱で『ロメオとジュリエット』の人物像を、レヴァインとベルリン・フィルの素晴らしい伴奏に乗って描いてくれてます。


ただ、僕的にはオッターのジュリエットに不満が残ります。見事で素晴らしい美声と歌唱には、何の不満はありません。微塵も。


ただジュリエットと言えば、僕の年代からすると、清純の極み、純粋無垢の処女を感じる映画でジュリエットを演じていたオリビア・ハッセーを、どうしても思い浮かべます。

僕からすると永遠のジュリエットは、彼女なのです(笑)。まぁ、映画と音楽の違いはありますが。


それからすると、僕の大好きなメゾソプラノのオッターだけど、確かに上手いけど色気があり過ぎる。艶っぽ過ぎる。まるで、処女でなく熟女のよう。僕だけかな(笑)。


とにもかくにも、レヴァインとベルリン・フィル演奏、素晴らしいです。