定年を迎えてからの暮らしは、想像以上に時間の流れが早く、そしてお金との向き合い方も大きく変わっていくものです。
特にこれからの老後資金づくりにおいて、見逃せない大きな制度の曲がり角がやってきています。
今回は、知っておいて損はない「iDeCo(個人型確定拠出年金)の改正ポイント」を、分かりやすく紐解いていきたいと思います。
今回の2027年法改正における最大の注目点は、主に以下の3つに集約されます。
まずは、新規加入の年齢が「70歳未満」まで引き上げられることです。
これまで原則65歳未満だった加入可能年齢が、60代後半の方へと大きく広がります。
定年を迎えた後からでも、自分のペースで新たな積み立てをスタートできるようになるのは心強い変化です。
次に、毎月の掛け金上限が「最大月額6万2,000円」へと大幅に引き上げられます。
会社員や公務員として長年勤め上げた方にとっても、従来の枠を大きく超えた手厚い積立枠が確保されることになります。
そして、運用や受け取りの期限が「75歳まで」選択可能になるという点です。
60代から腰を据えて始めても、長期間にわたってじっくりと非課税での運用を継続できる仕組みが整っています。
◇
ここで、少し過去の歩みもおさらいしておきましょう。
iDeCoはこれまでも段階的に拡充の道をたどってきました。
2022年5月には加入年齢が65歳未満まで広がり、海外居住者も対象となりました。
同年10月には企業型DCとの併用が解禁され、受取開始の上限年齢も75歳へと延長されています。
制度は私たちのライフスタイルの変化に合わせて、着実に進化を続けてきました。
◇
ただし、実際に活用する上ではいくつかの大切な注意点もあります。
大前提として、公聴的な年金の被保険者資格が必須となります。
国民年金や厚生年金などの被保険者であることが条件となり、保険料の未納などがある場合は原則として加入できません。
また、積み立てた資金は原則として60歳まで引き出しができないという縛りもあります。
さらに、掛け金が全額所得控除になる大きな節税メリットがある一方で、将来の受け取り時の税金の組み立て方もあらかじめ考えておく必要があります。
制度というものは、ただ用意されているだけではその恩恵を十分に受けることができません。
仕組みの本質を正しく理解し、自分の年齢や体調、そしてライフプランに合わせた賢い選択を重ねていきたいものです。
皆さんは、これからの老後資金づくりに向けて、どのような備えを心がけていらっしゃいますか?
