関東最古の大社があると聞き、鷺宮神社を目指してハンドルを切ったのは、まだ寒さの残る1月のことでした。
国道16号から県道を乗り継ぎ、久しぶりの久喜ICを越えたあたりまでは、車も順調に流れていました。
しかし、神社まで残り1キロを切ったあたりから様子が一変します。
目指す大社へと続く道はびっしりと車の列で埋まり、完全に動かなくなってしまいました。
3連休の中日ということをすっかり忘れており、さすがは関東最古の大社、すさまじい人気です。
車内でじっと渋滞の列を見つめながら、ふと一つの現実が頭をよぎりました。
「この先、車を停めてから母の足でお参りするのは、ちょっと厳しいかもしれないな……」
無理をして参拝しても、母の体に負担をかけてしまうだけです。
「残念だけど、またの機会にしよう。今日は引き上げようか」
母に声をかけ、あっさりと予定を変更することにしました。
投資の世界では意地になって損切りを先延ばしにしがちな私ですが、こうした引き際の決断だけは驚くほどスピーディーです(笑)
目的地が変われば、次に向かうのは当然「お腹を満たすこと」です。
すぐにスマートフォンで検索し、近くにあった「ばんどう太郎加須店」へ向かうことにしました。
ばんどう太郎は、普段から母がお気に入りにしており、安心して美味しい食事ができるお店です。
足の悪い母のために優先駐車場へ車を停め、ほっとしながら店内へと足を踏み入れました。
しかし、そこで私たちを待ち受けていたのは、思わず我が目を疑うような光景でした。
お出迎えしてくれた従業員の女性の、あまりにも不愛想な表情と投げやりな態度です。
「おもてなし」で定評のあるあの「ばんどう太郎」で、こんな接客を受けたのは人生で初めての経験です。
店内は大変な混雑で、「煮込みメニューは時間がかかります」とのことでしたが、待たされたのは煮込みだけではありませんでした。
ものすごく待たされた末に、ようやく料理を運んできたのは、あの不愛想な店員さんです。
そして、その配膳の作法を見て、私は言葉を失いました。
明らかに左右が完全に逆なのです。
左手におそば、右手に豚丼、そして手前にはお新香と卵がめちゃくちゃに置かれています。
怒り狂う気力すら吹っ飛び、ただただ呆れて笑うしかありませんでした。
お店のためを思えば本部にでも教えてあげたいところですが、二度と足を運ぶまいと心に決めたお店(支店)なので、もうどうでもいいかと苦笑いするばかりです。
せっかくの休日ランチが何ともすっきりしないものになってしまい、旅の余韻もしょんぼりとしたものに変わってしまいました。
美味しい食事で気分を切り替えたかったのですが、いつまで経っても子供のように感情を引きずってしまう自分が少し情けなくもあります。
神社の参拝を欲張って諦めたから、神様がくれたお叱りの罰だったのでしょうか。
帰りの道中、車体を激しく揺さぶるような冷たい強風が吹き付ける中、私はいつも以上に慎重にハンドルを握り、家路を急ぎました。
次はしっかり計画を立て直して、改めて関東最古の鷺宮神社に再挑戦してみたいものです。
皆様は、お出かけ先で思わぬハプニングに出くわしたとき、どんな風に気持ちを切り替えていらっしゃいますか?


