丸山政也「恐怖実話 奇想怪談」 | 行雲流水的くっぞこ

丸山政也「恐怖実話 奇想怪談」

 やっと梅雨が明けて夏本番! 夏という事で、実話怪談本を一つ!

 丸山政也「恐怖実話 奇想怪談」


 丸山さんがお書きになる実話怪談は、いわゆるステレオタイプな怪談、例えば、血だらけの人が現れて、突然消えた!みたいな感じ、ではないんですよ。

 じわじわと想像力をかき立てられるようなタイプの実話怪談。だから、物足りないとか、怖くないとか思う人もいるかもしれません。

 そういう怪談なので、私は丸山さんの怪談は大好きなんですよね~


 丸山怪談をいくつかのタイプに分けると…


 外国モノの怪談。

 イギリスで暮らしてらっしゃった経験がおありで、イギリスで取材された実話怪談です。この本にもいくつか収められています。日本の怪談とは一風変わっているんですよね。湿度が違うというか。


 いわゆる奇談。不思議な話。幽霊は登場しない変な話。

 この本で言うと「プレゼント」という話。この話は、もうSFと言っていいかも(笑)

 パラレルワールドの狭間に迷い込んだような。本当に実話なの?何がどうなったの?という。


 怪談とボーダーライン上の話。

 はっきりと幽霊と表現されてないので、本当に幽霊だったのか?どうなのか? でも色々と想像が膨らんでいって、怖い!という。

 この本の最後に収められている長めな話の「旧い記憶」とかそうですね。

 丸山さんの知人のおじさんが30数年前に体験したという話と、作者の丸山さんの小学生の頃の思い出話の二部構成のはなし。この二つのエピソードがはっきりリンクしているとは書かれていないですけど、もしそうなら…?と、色々妄想されてゾクゾクするお話。


 直接的に幽霊が登場しない怪談が多いので、即効性はないかもしれませんが、お布団の中で、はたまたお風呂場で髪を洗っている時、ふと思い出して悶々と怖くなってくるオハナシばかりです(笑)