私にメジコンのオーバードーズを注意されて、普段自分からは話さない娘が話し始めました。



「私ね、ずっと死にたいと思ってた。」





「保育園の頃からずっと…」  


「どおやったら死ねるかなとか、家の周りを歩いて、どこだったら死ねるかなとか考えてた。」



「でもパパに自殺は絶対にだめだよ。って言われてたから死ねなかった。」



「今まで楽しい事なんて何にもなかった…」



「でもね、この薬飲んだら死ねるんだと思ったらすごく幸せな気持ちになったの。今までにないくらい。」


娘は、微笑みながら話していました。


「でも大丈夫だよ。もう飲まないからね…」


娘から初めて死と言う言葉を聞きました。


歌舞伎町に行ったきり帰って来ない、お酒を飲んで、その上ODまで一体何が、したいのだろうと思っていましたが…


死にたいと思ったから、そんな事をしてたんだね。

なんと言葉を掛けたら良いのか、わかりませんでしたが、娘が死んでしまうと思ったら何でも出来ると思いました。


「絶対に死なないで。 あなたの事が好きな人たくさんいるから、死なないで。絶対に。」


「わかった…」


娘には、好きな事や、やりたいと言った習い事は何でもさせてきました。

楽しかった事はたくさんあったはず…

それでも今は、そんな事をまったく忘れてしまって、死にたいと思ってしまっているんだね。

娘が楽しかった事も事実だし、今は死にたいと思っている事も事実でした。

でも娘が胸の内を話してくれるのは珍しい事でした。話してくれた事は、良かったと思いました。

初めて本当の気持ちを打ち明けてくれた気がしました。