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世界経済での製造業の位置づけ

金融経済がグローバル社会の中心となりつつある現代、製造業の経済効果とは。

人間の眼が写真機のように受動的に働かないために、かえって誤った判断を下すこともあることについて述べよう。それは錯視といわれる現象である。


錯視にもいろいろの種類があるが、ここでは、特に錯誤の性質の強いものについて見てみよう。そのうちには直線に関するものが多くある。つまり「直線が曲がって見えるもの」、「平行線が平行に見えなくなるもの」、「直線上にあるべきものがそうでなくなるもの」などである。


たいていの場合、直線は補助線との間の角度を直角にする方向へ曲がって見える。ではこの「直角化傾向」ともいうべきものはどこからきているのだろうか。私たちが日常接する事物は直角に交わる二線を合んだものがたくさんあり、窓、マッチ箱、道路等々、いくらでもあげることができる。


しかし、三次元の世界に住む私たちにとって、これらのものが真に直交する角を真正面から私たちに見せることは稀なことである。むしろ私たちはこうしたものを、ななめから見なれている。すると眼に与えられるものは、直角ではなくて、種々の大きさの鋭角であり、鈍角ということになるだろう。


私たちはたいていの場合、これらの鋭角、鈍角から直角を類推するわけであり、こうしたことが何回も続けられると、しまいには直接眼に与えられたすべての鋭角、鈍角を自動的に直角化するようになる。しかしそれは普通の場合には、つまり、近くに影響を及ぼされる線がない限りは、はっきり意識されないのである。


そういう線があった時、つまりそれが鈷祝図になるわけだが、その時に、はじめてそれがはっきり意識化されるわけである。このほか錯板図には大きさに関するものもたくさんあるが、すでにのべたように、物の大きさは網膜にうつったその物の像の大きさにはほとんど無関係である。


むしろ、そのまわりのものの大きさとか、そのものが一部分を成している物体全体の大きさ等が大いに関係する訳であり、大きさの錯板もそのようにして生じてくる。


たとえば、周囲にある図形の大きさいかんによって同じ大きさのものが大きく見えたり小さく見えたりするし(エビングハウス)、またそばにある図形の、たまたま近接した部分が短いというだけで、その図形はより大きく見える(ジャズドロー)。また同じ長さの線でも、それが一部を成している図形の大きさいかんによって、長くも見えるし、短くも見える。


このように錯板は、私たちの視覚が日常生活の間に知らないうちに行なっている調節作用、適応作用をいわば明るみに出してくれる一つの手だてとなるのであって、決して単純な錯誤とのみいいきれるものではないのである。むしろ、もっと多くの鈷板現象を研究することによって、私たちは人間の眼の本当の働き方をもっともっと深く知ることができるようになるのではないだろうか。

コンピュータのこのようなダウンサイジングは、経営組織を大きく変えた。トップが抱える情報を第一線の社員が持つのであるから、販売や生産の重要案件を決めるマニュアルが出来ていれば、平の社員が大きな取り引きも契約も出来ることになる。そうなると中間管理職の重みはどんどん減ってしまう。企業の人件費が大幅に低下するだけでなく、市場や業界や経済界の変動に応じての企業の行動が、敏速さを増す。つまりリストラがどっと進行しはじめたのである。それが、アメリカの大企業の経営力を高めた。


このような経営力の向上は、アメリカ独自の経営管理の強みをさらに発展させたもので、日本的経営としては、馴染みにくい。日本的経営の良さをアメリカなりに吸収した上に、本来得意とする所を更に伸ばしたのであるから、とりわけコンピュータ関係では、日本の企業の経営力は、アメリカの企業に大きく引き離されることになった。


追い討ちをかけるように、ダウンサイジングのさなかに、1993年5月、インテルは同社の従来のマイクロプロセッサの2倍近い性能を持つペンティアムを発売した。1989年の同社の製品と比べるならば、1秒間に命令を発する回数は2,000万から1億に、内蔵されるトランジスタの数は10万から310万に上昇した。その性能を利用した新しいコンピュータ群を結合し作動させる基本ソフト・オペレーティング・システムが、マイクロソフトのウインドウズとして、ほぼ同時期に発売された。MPUにおけるインテルとOSでのマイクロソフトの圧倒的優位は、この時期に動かぬものとなった。パソコンを情報源や端末としての、コンピュータのネットワークが世界を覆う動きが決定的に加速された。


それと同時に、長くメインフレームの王者であったIBMは、ダウンサイジングの潮流に乗り遅れて、1994年に創業以来の赤字を計上せざるを得なくなった。IBMは世界に展開していた全企業のリストラを断行して、経営戦略を根本的に見直し、短期間で経営を立て直した。赤字決算が発表された当時は、ダウンサイジングの強烈なインパクトに、私なども驚いたものだが、IBMのいちはやい復活ぶりには、さすがIBMと感嘆した。


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こういったことを支える町役場の福祉は充実している。町役場は一〇課一室に分かれ、二〇〇人以上の職員がいるが、福祉課には全職員の半分以上の百十数人が配置されている。それでいて、企業誘致にも熱心で、すでに十指に余る企業を五色町に誘致している。福祉だけをやっているのではない。

役場内では「ほろ酔い討論会」というのがときどき開かれる。各課から二〇人ぐらいの職員が出席して、ビールを飲みながら、いいたいことをいう会議である。


また町内の一八歳から四五歳を対象に一般から三〇人を公募して「女性フォ土フム(俗称井戸端会議)」も開いて、たえず、住民の意向を反映するように努力している。五色町で感心することは、ひとつとして大型施設はないが、診療所や福祉課を中心に、小さな施設や組織をうまく組み合わせて、保健・医療・福祉のシステムづくりに成功し、それがうまく動いていることである。「要は自治体の長にやる気があるかないかで決まるのでぱないかと思う。


たったひとつ五色町が恵まれていたのは、地区医師会の全面的なバックアップがあったことです」。斎藤氏は、こういって話を結んだ。厚生省の諮問を受けた「地域保健基本問題調査会」(上村一座長)は一九九三年七月、報告書をまとめたが、そのなかで、今後の地域住民の健康を守るために、一定の地域のなかで、保健・医療・福祉の三つが、総合化され、住民がいつでもそのシステムを利用できるような仕組みをつくることを提案している。


厚生省のゴールドプランが一九九〇年にスタートしてからというもの、各地でいろいろな保健・医療・福祉のシステムがつくられたが、住民一人一人にとっては、それがどこにあって、どのように利用したらよいのかがよくわからないというのが現状である。どの市町村にも、総合ガイドーセンターのようなものを設置して、コーディネーターを常設しないと、住民の要望に応えることはむずかしい。