▲半分下道。途中栃木で佐野ラーメンを食す
いつもの如く、私の遅いオオクワガタ採集遠征が
始まった。
今年の採集は
8月26日~29日までの予定で
信越地方への外灯回り旅。
新潟県産オオクワガタは昨年採集する事に成功したが、
なかなか魅力的な産地なので今年も回りたいと考えていた。
そして、信州長野県は今まで
トライしたことのない
オオクワガタの産地。
今年最大の目標の地なのだ。
こんな私でも長野県産採集に成功すると
オオクワ採集県が8県目になる。
なんとか手にしたい!!!
そんな思いから7月には一晩だけの下見外灯回りを決行。
下見までしたのだから、なんとか成功したい。
▲7月に下見で訪れた長野県北部
新潟と比べるとLEDがとても多い地なのだが、自分では
なんとなく手応えを感じていた。
LED外灯の光は紫外線が少なくて虫が寄りにくいのが定説。
それなのにそう思えた・・・不思議だ・・・。
ただ、初日は東京から遠征してくるセキネさんと新潟ポイントで
再会する予定なので、昨年回り回った新潟レア地へ。
このレア産地、以前も書いたかもしれないけど、
あまり高い山が近くあるわけでもなく、ブナ林も見当たらない。
それなのにオオクワガタが飛んでくるのである。
奥会津などの環境とはまるで違うので、始めはかなり戸惑った。
ライトトラップ採集経験豊富なセキネさんでさえ、
ビックリするところがあるという。
半分下道で来た私は夕方になってからセキネさんとの待合ポイントへ。
すでに陽も傾き薄暗くなっていた。
実はこの週は勢力の強い台風10号が
日本列島を襲うと予報されていた。
家族からも日にちを変えた方がいいと強く言われたが、
セキネさんと自分が行くと決めた
日だから大丈夫!!と家を出て来た。
結果、台風はのろのろで信越への影響はまだ無かったのである。
天候に付いては時々変な自信がある。
▲天候は良さそう。
セキネさんは、いつものように虫取り少年のような表情で
ライトをセッテング中。
挨拶をして傍らで話し込む私。
現在時刻は午後7時くらいだ。
すると、ググーンと1台の車が・・・。
「あの車は地元の彼ですよ」とセキネさん
車からは、顎髭のにこやかな男性が下りて来た。
車の後ろにはライトトラップと思われる装備が括り付けられている。
セキネさんはこの地で数回会っているらしく、親しげに談笑。
私は初めてなのでご挨拶。
名前はタカノさんと言い、月齢の良い週はほとんどライトをしに来ている
との事。今日はセキネさんがこちらでライトをやるので、タカノさんは
少し離れたオリジナルポイントでやるそうだ。
時には誰もいない本当の山奥でライトを
点けることもあるようです。
この辺はセキネさんと同じ、くわがた侍です。
▲地元採集人のタカノさん(左)と東京のクワ友・セキネさん(写真掲載許可もらっています)
タカノさんは、かなりの新潟オオクワを採っているみたいですが、
やはり♂は少ないとの事。
私が昨年出あったインターン青年からこの地の事を
教えてもらった時も
「オオクワは採れるんですが、♂がいないんですよねぇ」
と言っていた事を思い出した。
私が昨年採ったのも♀2頭だったし、、、
この地は東北の地より♂が飛びにくい環境にあるようだ。
さて、いろいろと話もしたいところだが、自分も外灯回りに行かなくては。。。
二人を後にしてとある橋に差し掛かった。
こちらには綺麗に輝くLEDが眩しい。
何本か見ると
ゲッ、なんじゃこりゃ!!!
「で、でも、これって」
「LEDなのに・・・」
「す、すごい、小虫の数だ!!!」
「LEDでも、こんなに寄るものなのか・・・」
外灯の下に行くとカメムシやら羽蟻やらが車にも入ってくる始末。
「うわぁぁぁぁぁっ」って感じなのだ。
でも、これだけ虫が飛ぶという事は期待できるかも。。。
この先には今夏セキネさんが
♀を採ったポツンと外灯がある。
この外灯は小さな橋の近くにあるのだが、三方向から光が
見える感じの場所にある。
↓がセキネさんから送られてきた動画(2024.7.31撮影)
(このオオクワは後々、リリースしたみたいです。。。)
期待しながら現場を暫く見るが、
蛾や小虫がちょっとだけでクワガタの姿は
ありませんでした。
セキネさんの話ではこの外灯はLEDだったそうです。
私が昨年採集した新潟オオクワの1頭は水銀灯で
もう1頭は小さなLEDでした。
そりゃあ、水銀灯やナトリウム灯の方が虫が採りやすい事には
変わりありませんが、ここのところLED外灯で採った話をよく聞きます。
なぜでしょう・・・?
環境でしょうか、経年劣化による変化でしょうか、それとも虫たちがLEDの
微量な紫外線を感知しやすくなった慣れ(進化)のようなものでしょうか?
謎ですが、そのうち傾向が分かり答えに近付くことと思います。
こちらの採集ラインを1時間ほど走りましたが、
カブトのみ。
私は昨年オオクワを採ったコースへ大移動。
こちらには水銀灯も少しだけ残っていますが、
どうでしょうか・・・
車から降りて、ゆっくりと数本の水銀灯を見て回ります。
「う~~~ん」
いません
いるのはスズムシ軍団とカマキリのみ。
昨年の今頃もそうだったのですが、この地域はスズムシが大量に生息している
ようで、山全体からリーンリーンリーンと聞えて来ます。
この地域ではペットショップやホームセンターでスズムシを扱っても
絶対売れません。間違いない!!!
そんな時です、やっとクワガタの姿が!!
ノコギリの♀。
新潟ってノコギリクワガタがとても多いように感じるのは私だけでしょうか。
こちらのポイントなのですが、クワガタは全体的に少ないのですが、
なぜかオオクワガタが混ざる不思議な地域。
時刻は20時を回りました。
すると、立て続けにセキネさんからLINEが!!!
「1♀来ました」
6分後
「2頭目来ました」
「2♀」
さらに約20分後
「3♀来ました」
飛んでるんだ
私はセキネさんのライトを目指して再び車を走らせた。
数十分後に見た光景は
おおおっ!!!!
スバラシイ、素晴らしすぎる
そこへタカノさんも駆けつける。
そして、
なんと、そこに
タカノさんもしっかり2頭採ってました!!
なんちゅう光景!!!!なんという人たち!!!
そして、野外で見る
オオクワガタはホントに美しい。
これに触発された私は
ワクワクしながら各所の外灯を巡りましたが、
追加はコクワ♀のみ。
期待の外灯にはライバル採集者1名。
結局1時近くまで回りましたが、ダメダメでした
やはりオオクワガタは、自分にとってはそんなには甘くありませんでした。
明日はヒメオオを探しながら、長野県での外灯回りをしようと思います。
セキネさんは、そのまま新潟に留まりライトもしくは外灯回りをするそうです。
ちなみにセキネさん、採集したオオクワ3♀のうち2頭はリリース、
1頭はタカノさんの友人に
プレゼントするそうです。
(コメントによると2頭はリリースせずに
青年採集組にプレゼントしたみたいです)。
人それぞれ、採集方法もそれぞれ、オオクワ探索人の価値観もそれぞれ、
奥が深いし面白いです。だから長続きするんでしょうね。
信越採集2日目につづく