▲日本のクワガタムシ全種の標本を集めた阿河さん。

他にも全都道府県のオオクワペア標本も持つ。

 

 

1週間ほど前、標本家の阿河さんとガストで

 

お話をして来ました。

 

 

 

阿河さんとのファーストコンタクトはクワカブショップ

 

の九十九里クワガタファームさんでした。

 

 

 

 

なんでも、阿河さんは日本のオオクワガタを県別更に産地別に

 

集めていて福島産の某産地オオクワを探していたのです。

 

 

 

 

たまたま私がその産地の★個体を保存していて、

 

協力する話となったのです。

 

 

「いくらで譲ってくれますか?」

 

「いやいや、あげますよ」

 

「ただ、産地情報があったら教えて頂けたら嬉しいです」

 

そんなやり取りでお互いの思惑が一致。

 

とてもいい出会いとなりました。

 

それから数年が経過。

 

そして2週間ほど前に

 

「クワガタショップで聞いたんだけど、

 

ふじさん南会津〇〇〇地区の

 

オオクワ♀って持ってますか?」

 

と電話が来ました。

 

 

 

これも、たまたまですが、机の横棚にちょこんと乗っていたのでOKをし、

 

ガストで会うことになったという流れです。

 

阿河さんはまず日本産のクワガタ全種類が納められたドイツ箱を

 

持って来て見せてくれました。

 

 

 

▲イオウマメクワガタの♀がいないと指さす阿河さん(食事処のガストなので

一番端っこの席でこっそり見せてくれました。いや、こっそりでもないか(笑))

 

 

中には入手困難種のイオウマメクワガタもいます。

 

 

 

マルバネのほとんどは標本での取引も禁止されているので貴重です。

 

 

 

 

しかも綺麗にピカピカなところが素晴らしい。

 

 

 

 

ちなみに一番高かったのはイオウマメクワガタで2万円ほどかかったみたいです。

 

 

 

 

ただ、このイオウマメは♀がいないとの事。

 

 

 

 

阿河さんはすべて♂♀で揃えているので、これまた揃えるのに時間がかかります。

 

 

 

 

あといないのが群馬産のツヤハダ♀だそうです。

 

 

 

 

 

ここで私は南会津〇〇〇産のオオクワ♀を差し上げました。

 

 

 

 

南会津だけでもかなりの範囲の

 

天然オオクワ♂♀をお持ちです。

 

 

 

また更に凄いのが

 

沖縄を除く46都道府県のオオクワガタの♂♀を収集。

 

(すべてが天然ではありませんが、それに近い血統)

 

 

 

 

私の住む千葉県だけでも10カ所以上の産地ペアを収集。

 

 

 

 

そして、それをデータや地図に落している阿河さん。

 

 

 

 

この資料は

 

日本産オオクワガタの貴重な記録。

 

標本家はたくさんいるでしょうが、

 

日本全国都道府県別に♂♀の

 

オオクワガタ標本を持っている人って

 

他にいないんじゃないかなと思いました。

 

 

ただ、この時、そのオオクワ標本は息子さんのところで

 

保管しているので、今日は持って来れないとの事。

 

 

 

 

私としては地図だけで十分ウインク

 

 

 

 

▲全国各地のオオクワガタが採れた場所を地図にマーキングしてある。

(滅茶苦茶ほしくなる地図帳だ!!!)

 

 

 

今夏挑戦する県の産地マークをしっかりと写真で撮らせてもらいました。

 

 

 

 

ここで、それらの標本が本物か偽モノかという話も

 

当然出て来るかと思いますが、

 

長年やっているだけに信用できる業者や採集者をかなり知っている

 

ようなので高確率で天然物やそれに近い虫のようです。

 

もちろん、たまに怪しい産地もあるみたいですが・・・

 

 

 

 

収集は1994年あたりからで日本産全種は5年ほどでコンプリート。

 

 

 

 

凄いエネルギーです。外産各種も集めていて、その数は有に2000~3000。

 

 

 

 

▲ホソアカだのスマトラだのニジイロだの種別にコンプリート。

持ってきてくださったのは、ほんの一部。それでも凄い!!!

 

 

そんな話をしていると、ふと私が採った♀が産卵し、それがオオコクワに

 

なった事を思い出しました。

 

 

 

うちにはオオコクワの標本がいくつか残っているはず。

 

 

 

 

「阿河さん、こんどオオコクワを持ってきますよ」と言うと、

 

「私は昔大阪にもおって、標本にあまり興味の無いころに

 

コクワみたいなオオクワを

 

採った事あるんですよ」

 

「その時に興味があればなぁ」と悔しがっていました。

 

「そうそう、ミヤマだって77mmオーバーも採ったんですよ」

 

「でも、興味無かったから手元には無いよ」

 

「悔しいなぁ・・・」と続いた。。。

 

 

世の中には標本を嫌う人もいるけど、これはこれで形は残るし貴重な資料。

 

イオウマメなんか博物館でもあまり無いだろうし、マルバネだって実物を見る機会は

 

限られている。標本は標本で有り難い存在なのだ。