庭の草取りは(そろそろやらなきゃいけない。でも、面倒くさい)と思っている間が、一番憂鬱な時間です。何しろ、家の周りにちょろっとあるだけ、猫の額ほどの庭です。取り始めたら、あっという間に終わってしまいます。
それでもやりたくないのは、やはり肉体労働よりも知的労働の方が向いているのか。それとも単なるなまかわか。何しろ、ただいま3000連休中です。なまかわ癖がつくのが当然とはいえ、嘆かわしい始末です。
先日、美しい妻が「草取りやってね」と宣いました。これは要注意です。言外に「草が伸びてきたなあ。ちっとも草取りしないなあ。主夫なんだから草取りくらいやってくれないかなあ」という意味が含まれているからです。
すぐになんらかの手段を講じなければいけません。天気予報を見ると近日中に雨が降ります。雨上がりの土は柔らかくて草取りにもってこいです。その日までは、何とかご機嫌を取りながら、やり過ごすことにします。
当日は目覚めた時から(今日は草取りの日だあ)と気が重いです。だらだらとお風呂を洗い、布団を干してから、昨夜の残りのちらし寿司を食べます。テレビを付けては、すぐに消します。明日に延ばそうか、やっぱり今日やらなきゃ。
やると決めたら潔く、汚れても良い服に着替えます。中腰では腰が痛い、しゃがめば膝が痛い。膝をついて四つん這いになるのが一番楽です。虫除けスプレーを探しますが見当たりません。まあいいか。蚊に刺されたらやめよう。
案の定、雨上がりの土は柔らかくて、根っこまでズルズルと抜けます。草取りの快感はここにあるといっても過言ではありません。根っこが丈夫な草は、移植ゴテでほじくりながら取ります。気持ちの良いようにあっさり抜けます。
根っこを取ると土が硬くなるという人もいますが気にしません。カタバミやドクダミなどは、根っこが地下で伸びるので、根こそぎほじくり返し取ります。とりあえず、妻の目の付きやすいところを取ったところで、今日はこのくらいにしといたろうか。