給食のオーロラソースと多様性 | kuwanakenのブログ

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プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 Amazonビデオを観ようとしたら、「見放題終了間近」という見出しが目に入りました。もうすぐなくなるか、それともNetflixに入らなけれ観られなくなりそうです。残りあとわずかという宣伝文句です。そんな手には乗りません。

 

 流し目で見ると、もう一度見たいと思っていた「響」や「おいしい給食」がリストに並んでいます。そういえば、「イエスタデイ」や「帰ってきたヒットラー」が、いつのまにかプライムビデオから外れて悔やんだ覚えがあります。

 

 思い返して終了間近のリストを見直します。やっぱり、魅力的な映画が目白押しです。図らずも、閉店商法に引きずり込まれます。また「おいしい給食」を観てしまいました。給食が大好きな甘利田先生と生徒の話です。

 

 映画に出てきた「鯨の竜田揚げにオーロラソース」は、生唾を飲み込みました。何を隠そう、僕も給食が大好きでした。鯨が出るたびに大喜びしたものです。でも、残念ながらオーロラソースは全く記憶がありません。

 

 当の甘利田先生も初めてだったようです。ところが、一口なめただけでマヨネーズ、ケチャップ、ウスターソースが混ざっていると見極めます。三種類のソースを混ぜるという、多様性を連想させる味付けに感動します。

 

 給食の話と同時進行で、国語テストの採点が物語の展開を深めます。「潮騒」を読んで、「その火を飛び越して来い」と言った娘の心情を述べよという問題です。答えは一つじゃないという流れになります。つまり多様性の容認です。

 

 給食大好き生徒の神野君が「読む人によって捉え方が違うということは、採点する先生の捉え方も色々あるということですか」と、うがった質問をします。中学生にこんなことを言われたら、先生はうれしいような恐ろしいような。

 

 神野君は給食のソフト麺を一口サイズにちぎり、その上に鯨とオーロラソースを乗せます。まるで、パーティのオードブルです。全員同じ料理の給食に、多様性を盛り込んだのです。ひとりパーティに甘利田先生は完敗です。僕も負けを認めます。