竹刀で空手の稽古 | kuwanakenのブログ

kuwanakenのブログ

プラス思考は、好きじゃない。
前を向いたり、しゃがんだり、
振り返ったり、無理をせず、
幸せレンガを、積んでいこう。

 空手の五輪選手植草歩選手が眼をケガしました。香川政夫選手強化委員長が、竹刀を使って指導している時に、竹刀の先が目に当たったのです。全日本空手道連盟では「竹刀を用いた練習は大変危険であり、全く認められるものではない」という見解を示しました。

 

 ところが、空手の関係者からは「竹刀で顔を突くことはしない」とか、「稽古で竹刀を使うことは多い」という声も聞こえてきます。そこで、事件から三日後の稽古の動画を見てみました。どんな稽古をしていたのか知りたかったからです。

 

 結論から言えば、「竹刀を使った稽古は特別危険ではないが、使い方を間違えるとケガをすることは容易に想像できる」というものです。竹刀自体はケガをしない工夫がされています。しかし、振り下ろした時に受け手が前へ出れば、当然顔を突くことになるのです。

 

 僕は空手を習いましたが、一度も竹刀を使って教えられたことはありません。飛んで来るのは生身の手や足だけです。竹刀を使うと厳しい稽古のように見られがちですが、有段者の突きや蹴りの方が遥かに恐ろしいです。

 

 学生時代の合宿で、他大学の空手道部の稽古を見ました。先輩が後輩を竹刀で叩いていました。竹刀で叩かれても、痛いのは表面だけだから楽でいいなと思いました。こちらは、腹や尻を思いっきり蹴られます。痛みが内臓や骨にまで届きます。

 

 竹刀を使う理由は、教える側が便利だからです。うがった言い方をすれば、手や足を伸ばすよりも竹刀を使った方が楽に届きます。動かないだけ疲れません。決して、弟子のことを慮っているわけではないのです。

 

 高校バスケットで教えてもらった先生は、竹刀やスリッパの裏で生徒を引っ叩きました。顔にスリッパの裏の跡がついたり、太ももが竹刀の跡でミミズ腫れになります。単なる傷害事件です。生徒のためを思ったら、そんなことしません。

 

 空手を教える側に立っても、竹刀を使ったことはありません。自分も痛みを伴って教える方が、相手に伝わると思ったからです。後輩が僕の蹴りを恐れていたかどうかはわかりません。もちろん、ミニバスケットでも竹刀を使うことはありません。