くわみず病院の研修医ブログ
  • 02Oct
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      次なる目標

      東雲です。先日のご報告通り、家庭医療専門医に無事合格いたしました。ただこれで資格取得関連はおしまい~…なんて甘くありません。医師の勉強に終わりはないー!トホホー!!***********************************以前、私は内科認定医を取得したと報告しました。当時は「足の裏の米粒」と大変失礼な言い方をしましたが、認定医を持っていても何も偉ぶれないのは事実なので、今もその考えに変わりはありません(やはり失礼な奴)。ただ認定医を持っていると、そこからさらにステップアップはできます。そこで、次なるターゲットは『総合内科専門医』の資格です。資格取得には諸条件がありますが、私はそれらをほぼ満たしてしているので、挑戦しない手はありません。で、その総合内科専門医試験を受けるにあたって、日本内科学会から年1回出される【認定内科医・総合内科専門医セルフトレーニング問題集】を解く必要があります。私はこれを今年度と来年度の2回ともクリアすれば専門医試験を受ける資格を得られるというわけです。それに当院にはもう一人、私と同じ状況にある医師がいらっしゃいます。それは東雲のうどん友達でおなじみ、タキ先生です。この前、タキ先生とセルフトレーニング問題全50問のチェックをしあいました。問題としては医師国家試験的な典型的なものから、キーとなる情報をいやらしく抜いた問題、最近の内科学的トピックスに関する問題など様々でした。中には家庭医療をやっていれば即答できる問題も1~2問ありました。これを提出して採点されて、6割以上の正答率ならクリアとのことです。とりあえず今年度分はもう提出しました。来年度も問題を解いて総合内科専門医試験に臨みたいと思います。

  • 29Sep
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      ご報告

      東雲です。今日はご報告があります。食べ物はありませんが、お付き合いよろしくお願いします。***********************************先日受験した家庭医療専門医試験に無事合格いたしました。3年間の後期研修+試験中止で生じた1年間の浪人生活のあしかけ4年間の結果が出たことになります。届いたのは数枚のA4紙が入った茶封筒でした。外側から振込用紙が入っているのが見えて、「あぁ、合格したから専門医登録のために学会にいくらかお支払いするのだろうな…」と思ったので、封を開けずとも合格したと悟りました。***********************************ただ、合格といっても簡単にできたことではありませんでした。研修期間中は18領域のポートフォリオの作成に時間が追われ、試験勉強のために土日を費やしてきましたから、当然その負担を周りの方々にかけていました。専門医合格にあたり、皆さまに厚く御礼申し上げます!ポートフォリオ作成の指導や試験のアドバイスをいただいたコバヤシ先生、フクハラ先生、そして熊本総合診療研究会の先生方に御礼申し上げます!試験勉強などで日当直に入れなかった分のカバーをしていただいた医局の先生方にも御礼申し上げます!ポートフォリオチェックの文章チェックをしてくれた歴代の医局研修担当の方々にも御礼申し上げます!家事や育児で負担をかけつつも応援してくれた奥さんやお義母さんたちにも御礼申し上げます!そのほか、受験にあたって応援をいただいた方たちにも御礼を申し上げます!***********************************さて、家庭医専門医となった私ですが、当然まだまだ先があります。大事なのは資格を取ることではなく、その資格をどう活かすかです。まだまだ勉強途中の身分ですが、これからも精進していきたいと思います。東雲芳朗

  • 16Sep
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      この前の答え合わせ

      東雲です。先週ご紹介したアナグラムの答えを載せたいと思います。誰もそんなこと望んでいなくても載せたいと思います。①いみのちらば ⇒ いばらの道②あうまうが ⇒ 馬が合う③にせんおきる ⇒ 恩に着せる④ちくがたいか ⇒ 口が堅い⑤んらしずけせ ⇒ 世間知らず⑥たげなにるあ ⇒ 棚に上げる⑦つはらっきになち ⇒ 泣きっ面に蜂⑧れしごるをほんい ⇒本腰を入れる⑨しいばはをるく ⇒ 歯を食いしばる⑩るうになぼしあが ⇒足が棒になるいかがだったでしょうか?個人的に⑦は即ひらめきましたが、⑧⑨⑩はなかなか苦戦しました。それではまた次回をお楽しみくださいませ。

  • 15Sep
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      水曜日は

      東雲です。ワクチン2回打っても、マスク・手洗い・消毒・密を避ける…どうぞお忘れなきよう。そして毎度懲りずにもう食べ物しかない!ということで今回も食べ物の話をします。別に食べ物以外の話題が無いわけではないです。けど、食べ物…皆さん、お好きでしょう…?*************************************皆さん、カレーライスは好きだと思います。好きでなくても嫌いだという人はいないと思います(勝手に断言)。もう食べ物しかない精神の我々の次なるターゲットは、医局長のザイツ先生がお気に入り、東区小峯にある『カレーの恋人』というテイクアウト専門カレー屋さんです。普通は配達してないそうですが、大量注文だとしてくれる…ということなので、一致団結の集団注文としゃれこみました。前回同様、プライバシーに配慮して誰が何を頼んだかは秘密!メニューは500円ランチと2種類のルーを選ぶことができるハーフ&ハーフ700円があって、ルーは全部で5種類だそうです。決して多くはない品数だけど、基本的なカレー、辛いカレー、グリーンカレー…とちゃんとそろっています。ライスとナンが選べます。ライスはターメリックで炊いた黄色いライスで、酢漬けの玉ねぎが添えられているようです。ライス大盛は+50円とのこと。一日千秋の思いで待ったカレー(おおげさ)。カレー香広がるくわみず医局…商品は各々シンプルな茶色の紙袋に入っていて、『カレーの恋人』というシンプルなスタンプが押されていました。余計なところに費用をかけないあたりが良し。私はレッドビーフとグリーンカレーのハーフ&ハーフ、ライス大盛で750円のランチと相成りました。レッドビーフカレー。具はしっかりサイズの牛肉で身がほろほろ。お店の中でも辛い方らしいですが、決して下品な辛さはなく、甘みを感じられるお上品な辛さでした。食べ勧めるとしっとり額に汗が出てきました。これが香辛料の良い活かし方というものですよ!あら〜奥さん!スープかと思えるほどにすいすい胃袋に入ってきます。グリーンカレー。具は鶏肉とナス。グリーンカレー独特の香りが食欲をそそります。2つともあまりの美味さ!…無言で食べつくした34歳の残暑。ちなみにザイツ先生のおすすめもレットビーフ&グリーンカレーとのことです。レッドビーフはくまもと赤牛ではありませんのでご注意を。食べた後に気づいた紙袋に小粋なメッセージ。♡マークだと…!私には愛する妻も子供たちもいるのですよ!…また頼もう。

  • 09Sep
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      木曜日は

      東雲です。ワクチン2回打っても、マスク・手洗い・消毒・密を避ける…どうぞお忘れなきよう。そして毎度おなじみもう食べ物しかない!ということで今回も食べ物の話です。*************************************皆さんはお昼ご飯にどういうものを召し上がりますか?くわみず病院の医局は、持参のお弁当やら、弁当屋の仕出しやら、院内検食やら、オートミールやらさまざまのようです。さて、ここ最近できた(というより私が勝手に作った)風習があります。それは『木曜日はうどん』です。繰り返します。『木曜日はうどん』です。*************************************くわみず病院の近くに【八丁堀】といううどん屋さんがあって、電話注文すると昔ながらの岡持ちに入れて持ってきてもらえます。トッピングは結構自由がきいて、トップの写真である『温おかめうどん+丸天』だとワンコインでいただけます。麺はやわらかくて太め、モチっとした触感がどこかだご汁(熊本の郷土料理)の団子みたいな感じです。汁も魚介だしで麺に絡み、九州人にとっての馴染みあるうどんです。言うまでもなく、美味し!ちなみに、くわみず病院と八丁堀の関係はだいぶ長いらしく、当院の副院長のアカギ先生は『冷肉うどん+月見+とろろ+ごぼう天の大盛』を毎回頼むので、注文の際に『アカギスペシャル』と言えば注文が通ります。私的に『温おかめうどん+ごぼう天+月見』が『東雲スペシャル』と呼ばれるまで注文を頑張ろうと思っています。↑東雲スペシャル*************************************さて、なぜ木曜日なのかというと、私の木曜日勤務は午前病棟なので、お昼を定時で食べることができやすいから…というのが理由です。完全に東雲の勝手な都合です。だって、午前外来だと昼の時間が伸びて、うどんの麺も伸びちゃいますからねぇ!それで一人がうどんを頼むと、「私も」「僕も」ということで注文が集まるので、木曜日うどんムーブメントが生まれたという話です。みんなで「今日のうどん、何にする~」とキャッキャするのは、こんなご時世の医療現場でほっこりする時間になるでしょう。先日はタキ先生と『自分の選んだ最強うどんトッピング』という何ともたわいない話をすることもありました。ちなみに、福岡県出身である自分は、当然ごぼう天推しです。というわけで、くわみず医局の木曜日はうどんなので、よろしく。でも、うどんじゃない時もたまにあるので、そのつもりでよろしく。

  • 07Sep
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      美味しいものがあるならば

      東雲です。厳しい残暑続く中、いかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスの第5波流行も、少しずつは新規感染者は減ってきました。しかし、まだまだ勢いがあります。デルタ株は強し、油断大敵。ワクチン2回打っても、マスク・手洗い・消毒・密を避けるからは当分逃れられませんので、どうぞよろしくお願いします。…でも、やっぱりこんな生活でストレスは溜まってしまいます。このストレス、どうしたものか…もう食べ物しかない!ということで今回も食べ物の話です。*************************************熊本が誇る郷土のデパートと言ったら『鶴屋百貨店』です。鶴屋の紙袋をもって下通アーケードを練り歩くことが熊本県人にとってのハイソなステータスとされております。『はーいはーいハイセンス♪つ・る・や♪(ピーン)』…という文字で見ただけで、鶴屋のテーマソングが脳内再生されたそこのアナタ!さては熊本県人?で、その鶴屋では定期的に大物産館が開催されていて、うまいもの展や北海道・東北六県フェアで毎回大盛り上がりなのですが、もう食べ物しかない!精神である我々くわみず病院医局もこの熱狂に便乗していて…今回は医局前に最近設置されたホワイトボードの有効活用として、各々希望する商品を書き込み、それをまとめて注文して、外商さんに届けてもらうことなりました。するとあれよあれよと注文が殺到、みんなもう食べ物しかない!精神が駄々洩れですねぇ!(誰が何頼んだかはモザイクで隠してます。プライバシー!)ちなみにあまりにラインナップが多すぎては迷ってしまいます。そこで、当院が誇る美食バイヤーであるオオタニ先生がおすすめを挙げてくれているので、みんな迷いがありません。なんだか小布施堂モンブランが入手困難な幻の品らしいですよ!…で、東雲が頼んだのはトップの写真。味の牛タン㐂助 (きすけ)の牛タン弁当にしました。㐂助は前に仙台へ行ったときに食べたことがありましたが、肉厚で弾力、噛めば噛むほどに味が広がる牛タンでした。とろろがないのがちょっと残念・・でも英気を養いました!あ、もちろん商品は個人で支払いますよ。病院持ちなわけない。

  • 06Sep
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      リハビリ室に置いてあったもので

      東雲です。突然ですが、皆さんにクイズです。上の10個の平仮名を並び替えて、慣用句を作ってください。アナグラムというやつです。制限時間は10分です。できた方はくわみず病院特性、東雲ステッカーを差し上げます。嘘です。*************************************病院でのリハビリテーションでは身体的な機能のみならず、脳機能の賦活も担います。一時期流行ったりもした脳トレクイズは、まさに脳機能の向上にはうってつけなのです。で、写真のものはリハビリテーション室に置いてあったものを、医局秘書のサコダさんが医局に持ってこられたものです。それが私の目に留まったので、休み時間に解いてみました。決して暇な身ではありませんよ。全部解き終わって答えを書き込んでしまったので、半分に折っています。なかなか難しいものでした。とくに最後の⑧⑨⑩は結構解くのに苦労しました。メモ書きからその苦闘ぶりをお察しいただければ思います。なお、これは慣用句アナグラムなので、「○○に△△」や「○○が△△」といった、助詞となる文字を抜き出し、残る文字で名詞や動詞を作って解くことができました。皆さんもレッツ脳トレ。

  • 30Aug
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      お昼ご飯はおしゃれに…

      東雲です。コロナ禍でやれ制限だ自粛だとかでウンザリな方がほとんどだと思います。スカッと晴れた夏空の下、本来あるはずだったお楽しみイベントも無くなりまして、さらに、もはや従来のコロナとは別物となった凶悪極まりないデルタ株との戦いを強いられている日々…医療現場で働く我々は、病院でクラスターを発生させてしまえば最悪の状況しか生まないとわかっているので、感染しない&持ち込まないという必至の思いで、家と職場を往復する日々を送っています。…でも、やっぱりストレスは溜まってしまいます。このストレス、どうしたものか…もう食べ物しかない!だって、どうせ旅行にも遊びにも行けないなら、せめて日々の慰めである食べ物でどうにかするしかないじゃん。**************************************そこでトップの写真ですが、見ての通り、カプレーゼです。私レベルだと、『カプレーゼ=大変なおしゃれ食べ物』なのです。医局の冷蔵庫にあったトマトに、医局秘書さんがモッツアレラチーズとオリーブオイルをかけて拵えてくれたものです。会食規制のご時世なので、各々これを清潔な箸で取り分けて、今日のお昼ご飯ともに各々黙食いたしました。美味なり!ちなみに、このおしゃれカプレーゼに乗っているバジルですが、香りだかくて、さらにおしゃれ度アップでばえます。しかも、このバジルはなんと、くわみず病院産です。正確には医局のテラスの一角に存在する家庭菜園エリアから採取されたものです。地産地消ならず院産院消ですね(ゴロ悪い)!**************************************ちなみに、家庭菜園エリアのことを医局のメンツは通称「オオタニ農園」と呼んでます。2年前に当院に赴任したオオタニ先生のご趣味で始まった無農薬家庭菜園が、徐々に拡大しており、こうしておいしい物を生むに至ったわけです。もちろん、バジル以外にもいろいろ育てておられるようなので、今後も食で我々の士気を上げくれることでしょう!

  • 26Aug
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      高校生からの質問に、できる限り真面目に回答してみた⑩

      東雲です。コロナ禍の間にも高校生を対象にした企画をやってまして(主にZOOMを使ったWeb形式)、質問をいただいては何かと頑張って答えていました。ブログ再開のために更新もやっていきたいので、実に3年ぶりに高校生からの質問に答えたいと思います。あくまでも個人的な意見なので、他の意見も知りたい方はお近くの医療従事者におたずねください。********************************質問:医師として働くためにどんな能力が大切だと考えますか?大前提として医学知識や技能は言うまでもないです。そのうえで必要な力とは体力・精神力・コミュニケーション力が主に挙げられるでしょうね。【体力】医師として働くうえで当直や夜勤業務を経験することになるでしょう。とくに若手の間は遠慮なくやらされますので、それをやりきるだけの体力や体調管理する能力は必要です。夜勤・当直明けといえども医師の仕事は病棟患者の管理や書類作成などいろいろやることがありますし、想定外の事態も起こりやすいので、結局その対応や残務整理に追われて休みが取れない…なんてこともよくあります。ちなみに当直は20~30歳代ならば若さゆえにそれでもやっていけますが、40歳超えると当直がきつくなる…という声はよく聞きます。若さゆえの無理勤務。まぁ、仕事なので本来は定時であがるべきなので、実際は自分でキリの良い所をみつけてパッと帰ることが多いです。ただ、忙しい場合はなかなか帰れずに気づけばもうこんな時間…なんてこともあります。固定された休憩時間にちゃんと休憩をとれるわけではないので、自分で適度に休憩を入れる意識が大事です。「私は体力が乏しくて…とてもそんな働き方できないから医師になれない…」と悲観する必要もないです。無理なら無理だといって断ることもまた重要ですから。【精神力】医師の仕事はつらいこと、わからないこと、理不尽なことに多く直面します。我々は神でも仏でも機械でもないので、イライラや悲しく感じることは当然あります。これが切り替えできないと他の仕事に影響が出てしまい、仕事の質も効率も落ちてしまいます。ストレスマネジメントとしてストレスから逃れるために距離を置いたり、趣味や楽しみで発散したり、オンとオフをしっかり切り分けて上手いことやれる人は適性があります。上級医に相談したり、同僚に愚痴をはいたりすることもまた一つの手法です。ちなみに以前、「メンタルが弱い自分が医師を目指してもいいのか?」という高校生からの質問をうけたことがありますが、メンタルが弱いから医師になれないのではなく、医師として働く中での経験で物事への折り合いのつけ方が身につくものなので、必然的にメンタル力はつきますから大丈夫です。【コミュニケーション力】コミュニケーション力とは語彙力、相手に合わせる配慮、ノンバーバルコミュニケーションへの意識などの能力の総称です。人として当然の『挨拶をちゃんとすること』も立派なコミュニケーション能力といえます。対象は患者さんだけではなく、その家族、地域住民、そして共に働く医療スタッフも含まれます。高校生であれば学校で友人や同級生と話すことをコミュニケーションとするでしょうけど、医師の仕事としてのコミュニケーションは本質的に違います。医師の場合、『医師>患者』やら『医師>他のスタッフ』という権威勾配が発生するため、医師はその前提で相手とやりとりしているという意識を持つべきです。偉いのはあなたではなく医師という立場に過ぎません。とにかく相手を尊重する姿勢を忘れてはなりません。医師が持つべきプロフェッショナリズムに「利他主義」という概念があります。これは自分のためじゃなく、相手のために医療を行う意識を持つことです。********************************・・・さて、それ以外で必要な力をあげるとするならば、思いつくものでは以下のとおりです。【スケジュール管理能力(フットワークの軽さ)】医師は予定外・想定外の出来事を柔軟に対応する力が求められます。たとえスケジュールが詰まっていても、緊急性が高い患者急変があればそちらをなんとしてでも対応しますし、逆に優先度が低いことは周りの仕事に差し障りがない範囲で自己調整しなければなりません。他の医師が診療している患者を、急遽自分が代理診察することもよくあるので、「自分の仕事だけをやっていればいい・・・」という感覚では困ります。ただ、この仕事は役職が高くなるほどに仕事量が増えるものなので、ときに自分の時間を犠牲にしてまでやらないと仕事が終わらなくなります。医師の労働時間が問題になっていることは当然です。ただ、若手のうちは課せられるDutyも少ないので、どんな些細なことでも依頼されたら快くすぐ対応するようにしましょう。そうすれば病院内での評価が上がり、自分の成長にもつながります。【一般常識力(とくに金融関連の知識)】当然ですが医師も社会人なので、社会人として当たり前のことを知っておかなければならないです。しかし、多くは高校から医学部6年間で医師になったという社会経験の少ない人たちばかりです(社会人経験を経て医師になった人も少なくないですが)。一般的に医師になるまでにエリート人生を歩んできた人が多く、それゆえ自分の尺度で物事を考えがちです。様々な背景を持つ患者さんの事情を理解し難いと感じることもあります。働いていく中で、世間には様々な人がいることを知ることになるから、要はそれにちゃんと気づくことができるか次第…でしょうけど。さて、特に注意しておくべきことがあります。それは『医師はカモにされやすい!』という悲しい事実です。この仕事はなまじ収入が高く、その割に金銭面に無頓着さがあると特に危険です。投資や金融商品に簡単に手を出してしまうのは、世間一般では望ましいことではありません。もっとも、ちゃんとした知識を持って自己責任でそうしたものに手を出すのは構いませんが。【キータイピング速度】電子カルテが導入されている医療機関は全体の4割ほどらしいですが、初期研修を行う医療機関ではほとんどが電子カルテになると思います(あくまで個人的な感覚。申し訳ない)。でも、電子カルテじゃなくても現代人にとってパソコンは必須アイテムですから、キーボードをカチャカチャたたいたことがない人はほぼ居ないと思います。さて、医師の仕事はこのキーボードをいかに早く、いかにミスタイプなく打てるかで仕事時間や作業効率に影響が出てしまいます。カルテ記載、医療文章作成…私の場合だとこのブログみたいな文章を打つのも全部キーボードです。どのくらいのタイピング速度だと良いかなんてデータはないですが、私の場合はだいたい5~6打鍵/秒くらいで平均的~ちょっと早め程度です。早ければ早いほど、そしてミスがない方が良いわけです。人によってはキーボード(ピッチやストローク)そのものにこだわりますね。私の場合はピッチ狭め・ストローク浅めの平べったいキーボードが好きです。さらにブラインドタッチができるかどうかは結構重要です。患者さんの方に顔を向けつつも話を聞きながら指先で文字を入力できたら、「あの医師は患者の顔も見ないで…」云々といわれないでしょう。ただ、「あの医師は顔だけこちらに向けて…」云々といわれるかもしれませんけど。ちなみに私は最初ブラインドなんてできなかったですが、この仕事をしていて自然にできるようになりました。仕事が人を成長させた…というわけです。【ちょっとした遊び心】これはあまり必要とされる力…というほどでもないですが、こうした仕事なのでどこかほっこりする時間が必要です。医師だと医局に個別のデスクがあると思いますが、許容される範囲でそのデスク上に自分の遊び心を入れるといいかもしれません。ちなみに私の場合、我が子の写真を大量に飾っていて、くわみず病院内のちょっとした観光名所になっています(こういうことを許してくれる寛大な医局なのです!当院は!)。どういう遊び心を入れるかはその人次第です。仕事の休憩時間にできる、自分に合ったふとした息抜き方法を見つけるのもいいかもしれませんね。********************************そういうことで、ただ羅列した感じになってしまいましたが、いかがでしょうか。ただ、どんな力が必要かはその人の適性によると思います。高校生の皆さんには、ぜひ自分がどんな能力を持っていて、それをどう活かしていけるか…も考えてほしいと思っています。私の回答:医学的知識・技能はもちろんのこと、体力・精神力・コミュニケーション力が主軸です。それぞれ自分のあった適性を理解し、どの力に長けているかいないかを分析しましょう。そうした自己分析能力は医師のみならず社会人として必須といえます。@「高校生からの質問」シリーズのリンク@その① 医師になって良かったと思えることは何ですか?その② 精神的に弱い自分でも医師になれるのでしょうか?その③ 内科の仕事って、どんな感じですか?その④ 医師になるために高校生時代にやっておくことは?その⑤ 医師の鬱や過労死についてどう思いますか?その⑥ 科学技術の発展は医療現場にどう影響していますか?その⑦ 医師であるが故の悩みは?その⑧ 医学部受験の戦い方は?その⑨ 病気を患う患者さんの苦痛をやわらげる方法は?

  • 19Aug
    • 家庭医療専門医試験 体験記⑦(最終)

      東雲です。家庭医療専門医試験について、あんまり情報が多くなかったので自分が情報を残そう・・と思い立ってここまで書いてきました。ただ、最後はポートフォリオ試問についてですが、正直な話、これはどう評価されているのが自分でも良くわからないので、対策といってもどうしたものか…というのが正直なところです。*************************************そもそも、ポートフォリオとは…研修中に経験した症例から家庭医療のエッセンスを学び、指導医からのフィードバックを受けて省察を深め、A4用紙2枚にまとめた努力の産物です。A4・2枚の成長記録でありドラマであり…とにかく、単なる症例報告と同じではないです。だから「ポートフォリオ(金融資産の一覧=自分の資産)」という名がついているのでしょう。ちなみに、作成するのは新・家庭医療専門医制度だと…1. 未分化な健康問題2. 予防医学と健康増進3. 慢性疾患のケア4. 多疾患併存5. 長期的な全人的関係に基づくケア6. 患者中心の医療7. 家族志向のケア8. 地域志向のプライマリ・ケア9. 障害とリハビリテーション10. 臨床における教育と指導11. EBMの実践12. チーム医療・ケアの調整や移行13. システムに基づく診療14. メンタルヘルス15. 健康の社会的決定要因とアドボカシーおよびアクセス16. 医療者自身のケア17a. 複雑困難事例のケア17b. 統合されたケア18a. 高いプロフェッショナリズムに基づく行動18b. 倫理的に困難な意思決定を伴う事例のケア19a. セクシャルヘルス/性を考慮したケア19b. 思春期のケア20a. 緩和ケア20b. 人生の最終段階におけるケアと、合計20個ものポートフォリオを作る必要があります(17~20はaまたはbのどちらか)。私は新ではないぎりぎりの世代なので、18個で済みました。ただ、1つ作るのには相当なエネルギーを要しましたね。まず経験を省察すること、文章に起こすこと、指導を受けてからさらに精度を高めること、なによりA4・2枚に参考文献も含めてきれいにきちんとまとめることが大変でした…。さて、それではポートフォリオ試問とは…自分が作成したポートフォリオのうち2個をランダムで選ばれ、それについて1分程度で要約をしてから評価者の先生からの質問に答える…というものです。つまり、自分で作ったポートフォリオについての質問を受けるというものなので、別に新たなことを訊かれるわけではないのですし、素直に答える以外にはないです。一説によると「本当に自分で書いたものかを確認するためのもの」らしいです。*************************************まぁ、ポートフォリオ試問についてはこんな感じでどうでしょうか?あまり有益な情報になれずすみません。家庭医療専門医試験の体験記…というか勝手に考えた試験 How toはこれで終わりです。長らく更新が止まっていた当ブログですが、再開するのに良いきっかけでしたし、自分にとっても良い執筆リハビリになりました。これからも私、東雲がちょくちょく更新できればと思います。というか私以外のDrにもぜひ書いてもらおうとお願いしようと思ってますので、どうぞお楽しみに~。それではここまで。

  • 14Aug
    • 家庭医療専門医試験 体験記⑥

      東雲です。今回もCSA対策について書いてみました。参考程度になれたら幸いです。*************************************④心理社会身体科と精神科の間には『溝』が存在します。身体科にとって、いろいろ診察や精査をしても異常がなければ「メンタルかな」となるし、精神科にとっては「まずは身体的な疾患でないことを確認しなきゃ」となるわけなので、両者間での線引きがまず存在するわけです。それでいて患者さん側からすると、精神科やメンタルクリニックの受診は躊躇する…という様に、その誘導自体がなかなか難しい場合もありがちです。家庭医療とは『溝』を上手につなぐ橋渡しだったり、『溝』そのものを埋めたりする役割です。はっきりした精神症状があれば精神科につなぐことを考えますが、そこまでではないグレーゾーンも多くあるので、その対応能力を問われていると思います。※戦略- 身体的・精神的疾患の鑑別- 心理社会的問題にとらわれすぎずに、医学的アプローチも見せること- 時間気にしながらも焦らず傾聴・受容の姿勢、相手の理解度の確認この領域において最大に注意すべきなのは身体疾患の除外だと思います。最初に『心理社会』とアナウンスされたから、精神疾患と思って引っ張られるのは危険です。身体科的な問題がどうなのかを探ることから始めましょう。そして患者さんの心理社会的問題が何かを丁寧に聴取しますが、時間配分に注意です。うつ病を疑うのであれば大うつ病性障害の2質問をするように、スクリーニングを行います。その他、出題範囲にある疾患の特徴や、もし実際に診察して出会ったときにどう対応するかをイメージしながら勉強するといいかもしれません。そして、精神疾患としての説明の際には、相手の理解度や受容を確認すべきだと思います。「精神疾患」という言葉の持つイメージはあまり良いものではありませんので、相手の反応を見ながらも慎重に説明する姿勢が望ましいと思われます。※過去問(上から新しい)- 比較的典型的なパニック障害- 悲嘆反応- 睡眠障害(不眠)- 怒りを表出するDifficult patient encounter- Badnews telling(診療所でのがんの告知)この領域では精神疾患だけではなくて、感情の大きな揺らぎに対する対応も求められます。Difficult patient encounterとBad news tellingについても問われるのが家庭医っぽいですね。*************************************⑤小児小児の領域は普段から小児の診療をしているかどうかが結構差を作るようです。働いている医療機関とその地域の環境次第では、「小児は小児科が診るもの」なのか「小児科がいないから家庭医が診る」のかが異なってきます。私の場合だと小児患者を診る機会はほとんどないですが、家には1歳8か月になったキッズがいて、生まれる前から今に至るまでいろんなことが私にとっての一番の小児診療の勉強だと言えます(大絶賛、現在進行形です)※戦略- 子どもに尋ねて、親にも尋ねる。親のしゃべりたいことをある程度引き出しておく- 必ず子供に触れること(診察)- 母子手帳をかならずチェックする⇒出生時のこと、発達の経過、予防接種- 家庭内の健康問題を拾う⇒家族の関係性、サポートの有無、親の喫煙、住居環境患児とのコミュニケーションをとりつつも、付き添いの親から客観的な経過を引き出し、さらには患児の発育・発達・周辺環境まで広い出せたらいいのではと思います。CSA試験では小児役が子役だったり、大人の代役だったりするそうなのですが、診察手順は大人と違って、嫌がる喉や耳は最後にするようにしましょう。聴診器を当てる時に「もしもしするよ」というと高評価…になるかはわかりません。試験だと話を聞くことに終始して、診察を忘れちゃうという凡ミスには気を付けましょう。家庭医的に小児疾患と言ったら風邪、便秘、アレルギーあたりが頻出だと思います。乳幼児健診や予防接種も家庭医が行う地域もあるので、これも勉強したほうがいいでしょう。10分以内にチェックすべきは『母子手帳の確認』と『親の喫煙の有無』と思われます。親の喫煙は子供のアレルギーや乳幼児突然死症候群の重大なリスクファクターですから、喫煙している話題が出たら禁煙を勧めてみましょう。※過去問(上から新しい)- 不全型川崎病(発熱と発疹を主訴に来院)- 初診の小児(親からの予防接種や感染症出席停止に関する質問)- 熱性けいれん- 頭部打撲- 予防接種を含めた包括的予防介入(診療所、ワクチン以外での事故防止なども含めて)2019年度は不全型川崎病というテーマだったそうです。その年に受験されて家庭医となった先生は、「当日は川崎病だとは想定できていなかった」と仰っていました。また、2016年度の頭部打撲は、2019年の救急領域でも問われています。*************************************⑥救急何かしらの症状で急遽受診された方に対する診察・検査・診断という流れで、家庭医専門医試験的にはシチュエーションに則した対応が求められるようです。先にも書いたように、病院から過疎地の診療所まで場が決められています。診療所の救急とは…多忙な外来診療のさなかで重症患者がWalk inされる場合でしょう。その場合、所内の誰を転院搬送に付き添わせるか(代診がたてられたら自分もあり)?待たせている患者さんにどう対応するか…までは問われるかはわかりません。また、病院シチュエーションでも、当直中ならその科の医師がいない場合にどうするか?高次医療機関への搬送にかなり時間がかかる場合はどうするか?そうした繋ぎに初期治療まで行うことも求められそうです(例えばAMIへのMONAとか)※戦略- 正確な診断というよりも重症度の判定とシチュエーションに合わせた行動の決定- 院内資源や地域資源(医療機関)も含めての判断- 患者及び家族への配慮救急では重症度が最も重要です。その場ですべての病態を当てるよりも、すぐに治療が必要な状態かどうかの判断して、速やかに治療を開始したり、その説明をすることが求められます。また、緊急を要する事態では患者や家族の感情の揺らぎ、不安が起こりやすいものです。そこに配慮した説明のしかた(内容だけでなくノンバーバルを含めて)も対策しましょう。※過去問(上から新しい)- 小児の頭部外傷- 急な嘔気と息切れ(診療所での急患対応)- 若年女性の腹痛と血圧低下⇒異所性妊娠- 徐脈⇒高カリウム血症- アナフィラキシーショック救急も日常病と同じように範囲が広いです。これも実際の臨床経験をもとにその都度勉強していくことが対策として最も有効でしょう。あとは、上記の通りの、シチュエーションに応じた対応能力も臨床経験次第でしょう。*************************************という感じですが、いかがでしょうか?なお、残りの領域である手技は事前に告知された試験範囲内の手技をただ勉強していけばいいのだと思います。次回はポートフォリオ試問などについて書きたいと思います。それでは。

  • 09Aug
    • 家庭医療専門医試験 体験記⑤

      東雲です。今回はCSA試験の各領域での戦略などをご紹介したいと思います。あくまでも個人的な考えの範疇なので、参考になったら幸いです。なお、「※過去問」はプライマリケア学会が情報を出している2019年度から2015年度の各年度の試験総評からざっくりと抜き出したテーマです。*************************************①日常病日常病とは総合診療・家庭医療領域で働いていくうえで出会うであろう疾患の総称です。内科的疾患から、小児・婦人科・皮膚科・整形外科…と他の領域の疾患も含まれています。ただ、過去に問われた内容としては、そこまでマニアックなものは無さそうです。かならずどこかで一回は診療をしているものと思われます。各々の疾患に対して試験対策用に勉強しなおすのはかなり時間を要しますので、実際に出会ったときにその都度その疾患・病態について調べることを心がければそれが何よりの対策になることだと思います。※戦略- Red flagの除外- エビデンス上の推奨された医療行為- 患者ごとの適応の判断- 患者の解釈モデル&心理社会的背景への配慮と評価まずプライマリケアの役割として、その疾患・病態の重症度を見極めなければなりません。Red flagというのは危険な病気の可能性がある情報という意味です。例えば、「頭痛」でも「突然起こったものすごく強い頭痛」という付加情報があればくも膜下出血などの超緊急な重症疾患を疑わなければなりませんので、CTのある病院ならCT検査は必須、無い病院や診療所なら救急での転院搬送を考慮します。危険な疾患を除外しつつ症状・経過から最も考えられるものに対して必要な検査をしますが、もちろん検査前確率を無視した検査の乱れうちは望ましくありません。こちらから標準的な治療法を推奨しつつ、患者さんの解釈モデルや治療意向も確認します。家庭医療の試験ですから、患者さんの事情を考慮しない対応は評価が低いかもしれません。巧みに患者さんの心理社会背景も拾いつつ、治療の支障になる要素にも着目しましょう。※過去問(上から新しい)- 心房細動の総合評価- 慢性咳嗽のRed flag除外から鑑別絞って診断的治療- 腰痛のRed flag除外から非特異的腰痛の診療(膵癌を心配する気持ちを拾いつつ)- 頭痛の評価と診断&授乳婦で投薬への心配- 高血圧の総合評価(患者の解釈モデル、社会背景への考慮)疾患そのものは必ず診療したことがあるものだと思います。ただ、患者さんが高齢者や授乳中といったファクターがあるので、それぞれに問題となることを拾い上げるようにした方がいいでしょう。*************************************②患者指導主に生活習慣や服薬に関する指導を問われるものです。禁煙外来的な内容も過去には問われていました。行動変容の各ステージに合わせた対応ができるかが重要だと思われます。無関心期(前熟考期とも)の患者さんに対しては、「時間の無駄だな」と諦めるのではなく、何が問題なのかを情報提供する必要があります。ここは相手の事情を考慮しつつ、気の利いた言葉を織り交ぜて相手をその気にさせる…営業トーク的なスキルも問われるような領域だと思います。※戦略- コミュニケーションスキルが大事- 行動変容を起こさせるアプローチ(LEARNアプローチとか)- 患者が納得できるような具体的な提案をすること普段の診療で、患者さんとどうコミュニケーションをとっているかが現れると思います。フレンドリー的だったり、壁をあえて作っていたりと人により様々な接し方があるでしょう。基本的な患者接遇は当たり前として、どれが正しいアプローチはなかなか答えがありません。大事なことは、相手に不快・反発・齟齬が生じないようなコミュニケーションでしょうか。相手を慮って、実現可能で継続可能な指導ができるといいのでは…と私は考えます。※過去問(上から新しい)- 飲酒が問題の生活習慣病- 健診結果ですぐに内服治療は必要じゃない患者の対応- 気管支喘息の教育(ステロイド吸入はいや!…という患者に対して、いかにして説明するか。生活環境指導も大事)- 2型糖尿病への食事運動指導(患者の行動変容ステージの把握をしつつの動機付け)- 禁煙していたのに些細なきっかけで再喫煙した患者これも日常病と同じ、取り上げられた疾患は日常診療でよく遭遇するものですね。健診二次精査で来院された方への対応をきちんとできるようになると、この領域は問題なくクリアできるでしょうね。*************************************③高齢者プライマリケアにおいて一番遭遇する患者層は高齢者になります。加齢伴う身体変化、心理社会問題からの影響の受けやすさ…などを考慮します。今回の試験はその家族が相談に受診されたという設定ですが、実際に目の前に一緒におられたならば、敬意をもって双方と接するべきでしょう。認知症が絡んでいる場合、本人よりも家族の方との話が多くなってしまいがちですが、患者さん自身の人となりや尊厳を忘れてはなりません。※戦略- CGA7と介護保険主治医意見書(頭に入れておくこと)- ICよりもSDM的- 本人や介護者に対する「支援」- 本人と介護者のそれぞれの視点を考慮することCGAは家庭医療をやっている者として知ってて当然レベルのものです。高齢者総合的機能評価(comprehensive geriatric assessment:CGA)のことですね。、その短縮版であるCGA7はもはや暗記を求められるレベルだと思ったらいいでしょう。また、かつてはCSA試験で介護保険主治医意見書を書かせるブースもあったそうです。この仕事に従事しているとどこかで書くことになる介護保険主治医意見書ですが、介護保険の仕組み、意見書記載のルールも知っておいて当然レベルでしょう。また、高齢者領域では終末期医療についても問われる可能性があります。そうなるとインフォームドコンセント(IC)よりも、Shared dicision making(SDM)的な話になります。両者の違いが何か、そしてSDMの際に必要な振る舞い方も勉強しておくといいでしょう。※過去問(上から新しい)- 初診患者の総合評価(CGA7、コンテクストの把握、ポリファーマシーの問題提起や社会的処方)- 高齢者の意思決定支援(人工栄養摂取に関する説明、それについての本人らの想いを聴取)- 脳梗塞リハビリ入院への退院後支援・在宅復帰支援- 認知症とその介護者(主治医意見書の記載もあるよ)- 圧迫骨折患者の在宅ケア導入(他職種連携)ちなみに今回課された在宅については、事前に対策法を考えていませんでした。ただ在宅はこの高齢者領域に近いものですし、シチュエーションの違いくらいかな~…って気がします。*************************************という感じですが、いかがでしょうか?これが今後の家庭医を目指す人の参考になれたら幸いです。次回は残りの領域について書きたいと思います。それではここまで。

  • 05Aug
    • 家庭医療専門医試験 体験記④

      東雲です。前回までの続きで、今回はCSA試験の私的な対策案をご紹介したいと思います。まずは総論編です。*************************************1分はシナリオ読みに集中するシナリオにはその場の状況も書いています。大きな総合病院だったり、医療過疎地のクリニックだったり。そうなると今できる検査や、紹介先の選別もそれに応じる必要があります。自分が普段働いている医療機関との違いは何かでイメージしてもいいです。患者情報を頭に入れて、イメージを固め、戦略を想起する。目の前の模擬患者さんが、普段診ているあの患者さんだ…と当てはめるのも一手です。私の場合は以下のように構えていました。① くわみずモード(都市部の中小病院、入院可能、周りに高次医療機関多い)② くすのきモード(都市部のクリニック、訪問診療・往診対応可能)③ 水俣協立モード(地方の中小病院、入院可能、訪問診療・往診可能、医療機関少な目)家庭医療のプログラムを受けている人は必ず病院とクリニックの両方に経験値があるはず。患者を呼んだら時間をフルに使いきるCSA試験は制限時間内に自分で診察を止めてもいいですし、何なら「途中からやり直す」のも良いとアナウンスされていました。時間が終わったら評価者から強制終了の指示が入ります。私はフルに時間を使ってその患者さんの診療に当たるのが最も良いと思います。だって、実際の診療は間違えたから「無しで」とはできないでしょう。それに10分間は案外すぐ終わります。残り時間を意識しつつ、クロージングまできれいに持っていければベストです。残していいのは最後の1秒だけ!ちなみに私事ですが、実は知人の先生のつてで、今年から某コメディカル養成学校の内科学講座の非常勤講師として1コマ90分×7回の講義を受け持っています。毎回90分の講義をいかにきっちり時間内にするか…頭を悩ませながら講義構成をデザインしていたので、その経験が時間内にきっちりと収める練習になっていたのかもしれませんね。当然ながら、自己紹介⇒氏名確認はお忘れなく普段の診察からそうすると思いますが、これも評価項目に入っているかもしれません。自分を落ち着かせる意味合いで、普段通りのルーティンとしてやりましょう。時間が10分内にまとまりそうになければ「次の外来でその話をしましょうね」とするシチュエーションにもよりますが、多くは定期外来につなげることが可能なものなので、時間内に収まらないときには「この検査の結果は次回お話ししますね」とか、「この件は次回以降もお互いに考えていきましょうね」とするといいかもしれません。こうすることで評価がアップするかはわかりませんが、時間内に診療を収める上では必要なテクニックだと個人的には考えています。どんな領域でも心理社会的背景を把握すべしこの試験は家庭医療の試験なので、心理社会的背景を知ることが大大大前提です。医学的問題だけ対応するならば、それは家庭医療的とは言い難いですから。ただ、ものによって医学的対応と心理社会的背景のどちらにウェイトを置くかは要判断です。心理社会的背景ばかりに気を取られて、医学的な対応を忘れてはなりません。事前にそのブースの領域が何かは開始前に明示されますが、「心理社会」だからといってメンタル系の疾患だと決め打ちする姿勢は望ましくないです。実際の診療だって、メンタル系でしょ…と決め打ちは厳禁なはずです。少なくとも家庭医的な基本的情報である以下のものを確認するといいでしょう。① 家系図(時間があれば家族間相関図までチェック)② ADL・IADL(時間があればDEATH SHAFTを細かくチェック)③ サポートの有無(ソーシャル、アンソーシャル含めて)実は模擬患者さんも評価者という噂があるCSA試験では受験者のノンバーバルなコミュニケーションも評価対象にあるそうです。すなわち、話すスピードやテンポ、表情やしぐさ、相手を不快にさせないような態度…さらには適切なあいづち、共感的態度やねぎらいの言葉なんかも大事ですね。その診察を受けた感想は、受けた本人にしかわからないものですから、そういうのも評価対象になる…っていうのがいかにも家庭医療的な感じがしますね。なので、時間が限られている試験だからといって、こちらがグイグイ攻めてしまうと患者さんからすれば「強引」「圧が強い」「話を聞いてくれる感じじゃない」と思われるかも…。心理社会や高齢者の領域では、患者さんとのコミュニケーションを意識したら良いかも。*************************************まあこんな感じでしょうか。いかかでしょうか?何かご意見あったら、コメント欄にいただけるとお互いの勉強になって幸いです。次回は各領域の戦略について書きたいと思います。それではここまで。

  • 31Jul
    • 家庭医療専門医試験 体験記③

      東雲です。今回は続きとして、CSA試験の残り領域について紹介したいと思います。別に当日の試験の完全な再現ではないですが、雰囲気だけでも伝わればいいかな~って思って書きたいと思います。*************************************③日常病どこの医療機関にもかかりつけがない、咳・痰・労作時息切れが主訴の高齢者でした。労作時とは階段や坂道ででやすく、平地でも早歩きはできないというもの。喫煙歴は20本×40年くらいでBI 800.これだけ見ればCOPDでしょ~…と思って胸部X線と呼吸機能検査をチェック。画像上は特に異常陰影はなく、呼吸機能検査は閉塞性パターンでした。さらにCTまでするかどうかは悩ましいかったですが、私はここでCOPDの病態についてお話しし、煙草についても禁煙の意識を確認しました。…とこのくらいでしたね。私にとって最初の課題がこれだったので、正直何を問われるか結構がちがちだったと思い出しますね。今さらになって、動脈血ガスもとっておくべきだったかと後悔しますが、おそらく試験問題は、その後の継続的なマネジメントが立てられるかも見てると思うので、そっちに意識をしました。④在宅他院でがん再発の末期状態だと診断された父親の在宅医療をお願いしたい…という息子さん(人によっては娘さん)と面談するシチュエーションでした。てっきり在宅現場でのシチュエーションかと思ったら、在宅導入期の話でした。同意書類や訪問診療に関する費用の説明は済んでいるというていで、その場ではまずその父親の状態や周辺状況を息子さんから訊ねてみました。末期がんと診断されている方を、これから初診で訪問診療を始めるので、一通り様々な視点から情報を探ってみました。基本的な本人の自覚症状、受けている医療の内容、ADL・IADL・認知機能、家族構成、介護保険の有無(この方はなかったので、それを調整したほうがいいでしょうとコメント)、さらには癌と告知されたことに対する本人・家族の心理状況と時間が許すまで…。今回はZOOMでの試験なので、同時に複数名の面談が難しいと判断されたんでしょうね。本来ならば、本人と家族が一緒にいて、それぞれに訊ねる形式になったでしょう。⑤心理社会2週間前から疲れが抜けないということで来院された中年女性。結婚しておらず服飾デザイナーでバリバリ働いていたけど、上司と折り合いが悪くなりある日辞職。その後からなんだか毎日が辛いようで、やがて上記症状…という設定でした。心理社会というテーマなので、これでメンタルの問題でしょ…と決め打ちは厳禁です。かならず身体疾患の除外をするようにしましょう。ただ、その日のうちにすべての検査ができないというシチュエーションなので、身体的な検索とともに大うつ病性障害のスクリーニングとして2つの質問を実施。すると、興味関心の消失と持続する抑うつがあって、本人「無力さを感じる」と。ただこれでメンタルだからとの決め打ちはまだ尚早だから、患者さんに「身体的な検索をしつつ、そうでなければうつ病を起こしている可能性が」と説明。時間が少し余ったので、抗うつ薬に関する説明も簡単に行いました。⑥高齢者これも他のブースと同様に、本人はおらず家族が相談しに来院…というパターン。数年前から物忘れがあり、他院でアルツハイマー型認知症と診断された母親を持つ娘さん。母親は出された薬をあまり飲めていないようで、それでいで「財布を娘に盗られた!」と大騒ぎして、疲れた表情の娘さん「どうすればいいんでしょうか・・」という設定でした。これもまずは他と同様に、まず大変な目に遭った娘さんに対して労わる言葉かけをし、母親の状態や経過、周辺状況の確認を行いました。すると介護保険とっておらず、周囲に娘さん以外のサポーターがいないことが判明したので、まず役所に相談しましょうと案内しつつ、娘さん自身に介護負担が集中しないようにとする配慮と説明を行いました。今思い返せば、お薬カレンダーの紹介とか、とりあえず使えるケアサポートの選択とかを提示できればよかったかも(そういうの何かあるのかな?)時間が余ったので、認知症の自然歴についても触れてみたけど、蛇足だったかも…。*************************************という感じで残り4領域ですがいかがでしょうか?もしかしたら「自分はそうは考えなかった」とか「自分はこういうふうにやった」とかご意見あればコメント欄に残してもらうとお互いに勉強になるかと思います。次回はCSA試験の対策(私が勝手に考えて練った案)と、残りのポートフォリオ試問についてご紹介したいと思います。今回はここまで。

  • 27Jul
    • 家庭医療専門医試験 体験記②

      東雲です。今回も家庭医療専門医試験のことを書きます。前回は筆記試験についてでしたが、今回は実技試験についてです。内容が多いので、何回かに分けてみたいと思います。*************************************実技試験のことをClinical Skills Assessment(CSA)試験というのですが、要するに模擬患者さんとの診察のやりとりを評価するものなので、中堅以下の医師や現役医学生には「OSCEと同じ」といえばわかると思います。ただ、問われる内容に大きくテーマがあります。日常病、患者教育、高齢者、心理社会、小児、救急、手技、在宅これら8つの領域がありまして、今回はそのうち救急と手技以外の6つが課されました。まあ、コロナ対策でZOOMを使った試験なので、実技系はなかなか評価しづらいですからね。ちなみに私は病院の一室を使って受験しました。家にはキッズがいて、とても試験に適した環境ではないからです。でも慣れた環境で試験を受けられたのは、かなり大きなアドバンテージでしたね。試験時間は各領域で11分でした。開始の合図から評価者の先生からの説明と、ZOOMのチャット機能から送られるシナリオを読んでから診察を始めるまでの時間も含めての11分なので、実質的に10分程度の間に模擬患者さんとのやりとりをしていかなければなりません。シナリオには自分が働いている医療機関の状況も含めて指示しています。例えば総合病院だったり、地域に大きい病院のない医療過疎地だったり…そうしたシチュエーションにのっとって適した判断をしなければなりません。事務局側が部屋の移動を調整してくれます。こちらは11分の試験を受けたら次のブースへ移動して、また11分やって~…という感じでした。その場から実際に動かなくていいので、とても楽ちんでしたね。でも目の前にリアルな人はいないので、身体診察は「診察します」と宣言し、何を診察するかを告げると天の声(評価者の先生)から胸部聴診所見は?⇒「心音、呼吸音とも異常なしです」という具合に答えが出てきます。検査も何をしたから結果を教えてくださいと言えば答えが返ってきます。ただ、自分が訊ねたこと以外は答えてくれません。ちなみに当日の受験風景の撮影・録音はNGでしたので、このブログに実際の様子を載せることはできません。悪しからず。でも当日のこととかはブログに載せるなとは言われた記憶はないので、書きます。まぁ、削除依頼がきたら、残念ながら速やかに消すつもりです…。*************************************さて、実際に問われた内容ですが、思い出せる範囲で書いてみます。もしかしたら実際に同じ試験を受けられた先生もブログを見てくれているかもしれません。あくまでも東雲の記憶の範囲内の話なので、「そういえばそんな感じだったな」とご笑読いただけると幸いです。①小児模擬患者さんは中学生の娘を持つ親という設定で、今回は「娘のことで相談がある…」というていでした。なので娘さんとの会話や診察はできませんので、親との会話の中から娘の状態や経過、周辺状況を拾っていかなければなりません。例年、小児ブースは実際に子役がいたり、大人が子供役をしていたりだったそうですがZOOMを使った試験ゆえに、その人員が制限されていたのかもしれませんね。で、実際に話を聞くと、「娘が最近不登校ぎみになっていて…」ということで話を探るとその親は離婚してから実家に帰省した状態だったり、帰省したので学校を転校して慣れない環境だったり、担任とそりが合わない感じだったり…と、心理社会的な要素が出るわ出るわ…。しかし、実際に身体的な問題について問うと、すでに他院に一回受診していてその際に起立性の血圧低下のデータが入っていました。というわけで、起立性低血圧の疑いとして説明しつつ今後のフォローを立てる…という内容でまとめてみました。②患者教育1か月前に脂質異常症で、他の医師からスタチンを処方されたという中年患者。でも内服していたら筋肉痛が出たから自己判断で中断したということで、予約外で受診、結局LDL値が改善していないというケースでした。この方もまずは内服できなかった事実を探り、そこをまずは受容的にフォローそのうえで脂質異常の治療必要性についても考えてみました。補助資料はなかったのですが、私は吹田スコアを参照にして喫煙歴、高血圧・糖尿病の治療歴、冠動脈疾患の早発家族歴などを聴いてみました。そしてそこまでリスクは高くないと判断したので、生活習慣改善をもって対応する方向に話をひっぱろうと思いました。運動習慣がないこと、洋菓子店で働いていて味見とかしちゃうこと、なかなか運動に時間がさけられないことなどを聴取しました。そこで「じゃあ運動できないなら薬しかないですね~」とするのも一手ですが、私はいかに運動できるかどうかを深堀してみました(普段の診療もそうするので)。結局、食事までに話を広げられなかったのですが、自分が普段心がけている『実現可能性と継続可能性』にこだわってみました。ただ、心残りなのは、その患者さんが普段は別の医師が診ているという点。果たして前医の方針をこちらで勝手に変えちゃうことはどうなのか…というのは考えすぎ?*************************************ということで最初の2領域いかがだったでしょうか。このやりとりを、シナリオ把握から診察まで10分程度でまとめなければなりません。私の感想としては、普段やっている診療とさほど変わりはないように思えました。小児については、あまり小児患者を診る機会がないところで働いているので、正直不安でしたが、親からの相談事ということで思春期の子供の話をすることは実は過去にも経験があったので、それを思い出しましたね。日常病も自分のポリシーを出せたので、それがどう評価されるかはわかりませんが、私的に満足した出来だと思います。  これで試験合格できれば万々歳だ、へへへ…ということで続きはまた後日。

  • 22Jul
    • 家庭医療専門医試験 体験記①

      東雲です。今回は専門医試験を実際に受けた感想と、対策的なことを書きたいと思います。実は家庭医療専門医試験って、あまり情報(過去問など)がなくって、どう対策したらいいのか正直微妙でした。いちおうプライマリケア学会が出している書籍があるので、それから勉強するのが常套手段でしょうけど、 正直それでいいのか?・・なんて気分にはなります。ネットを調べると受験報告をちらほら見かけますし、どういう内容が問われたかなんてことを書いている方もおられます。プライマリケア学会に入っている人は、学会のWebサイトから各年度の受験の総評的なものをみることはできます(実際の過去問までは載っていないです)。プログラムが充実して情報が入りやすい環境におられる方では当たり前でも、あまり情報が豊かでないところで研修している方もおられると思います。今後、家庭医療専門医を取りたいという人で、具体的に知りたい、不安だ…という方のために思い出が風化しないうちにいろいろ書き残したいと思います。ただ、その年によって試験内容が変わったり、そもそも根本的な変更があった場合は、以下の記載は単なる私の日記帳になるので、悪しからずご了承ください。*************************************家庭医療専門医試験は筆記試験、実技試験、ポートフォリオ試問の3つで構成されます。筆記は数年前から選択問題になりまして、今回は90分75問×2という内容でした。いずれも4~5個の選択肢から正当を一つ選ぶものでした。『問題数多すぎて、1問1分のペースで解かないと間に合わない』というスピード重視の内容だと言われていましたが、少し緩和されていました。実際の問題は、学会が事前に出した出題範囲の中から出ますが、その範疇にないような問題も数問あったような気がします。難易度的には国試以上、内科専門医と同等または以下といったところでした。マニアックな知らなきゃ解けないレベルの問題は数問程度でして、あとは一般的な内科・総合診療領域に従事していれば解けるものが多かったです。何がなんやらわからないという難問・奇問はないと思いましたね。症例問題が多めでしたが、ざっと見て割と典型的でわかりやすい症例ばかりで、1つの症例に対して1問か2連門が出題されていました。臨床問題ではずばり診断を問うものよりも、その診断に寄与する情報が何かとか、優先度の高い検査は何かとかを問うものが多かった印象です。その点は最近の国試に近いですね。今回はコロナ対策ゆえのCBT形式でしたので、全員が同じ問題だったのかはわかりませんが後半の75問はやたら小児科と性感染症からの出題が多かったです。家庭医療といっても働く地域の医療構造によっては、小児や婦人科を診る頻度は違います。個人的に緊急避妊薬に関する問題は面食らいました。それにCHADS2VASCやHASBLEDの内容まで知らないといけない選択肢もあったので、臨床でよく使われるスコアリング評価は頭に入っておくことが前提のようです。単純な知識を問うものは公衆衛生分野からも出題されていました。精神自立支援法に関するもの生活保護受給者の慢性疾患管理についてのもの各高齢者施設における要件絶対リスク比やNNTの計算問題検査前確率と尤度比から検査後確率を計算する問題…まあ、計算問題は定番というか、別に直感的にも解けるレベルでしたね。英語論文を読ませる問題はありませんでしたし、国試に出るような基礎医学的な問題は1つもありませんでした。当然ですが薬剤名は一般名で提示されるので、商品名だけで覚えるとだめです。*************************************さて、対策についてです。私はプライマリケア学会が出している『総合診療専門医のためのワークブック<3>』を中心に勉強しました。↑これ、新品で買うと七千円くらいする内容としては内科症候から介護・福祉分野、家庭医的エッセンスにわたって載っているので、これ1冊読めば家庭医療を知るには良いと思います。何なら、初期研修医にもおすすめできると思いますね。でも、試験対策としてはこれでは不十分という印象を受けました。この本のAmazonレビューで「試験対策としては不十分」「対策というよりまとめ」というコメントがありましたが、まさにその通りだと私も思います。しっかり対策するなら、まずこの本を読んだうえで自分が弱いところをしっかり補うというスタンスが一番効率的に思えますね。自分が普段やっている範囲の内容は、知っていて当然レベルなのでそこは流しておいて普段やれていない範囲を深める入り口にはうってつけです。個人的に、試験対策としては普段の日常診療を大事にされるといいかもです。日常診療でふと疑問に思ったことを、ちゃんとエビデンスを調べるようにする、スタンダートな診療を知ってそれを診療に反映する…その心がけこそが何よりも最大の試験対策になると思います。*************************************とまあ、ここまで読んで「過去問載ってないじゃん!」と思った方もおられると思いますが、私の記憶力を絞り出しての記載なので、どうぞお許しください。とにかく、普段からしっかり勉強につなげるようにしていれば必ず解けるような内容ですし、普段出会わないものは勉強しなおすようにすれば平均点は必ず行けると思います。そういうわけで、次回は実技試験とポートフォリオ試問について話したいと思います。

  • 19Jul
    • 家庭医専門医試験の報告

      東雲です。かなーーー~~~~りご無沙汰しておりました。皆さんはお元気にされていましたでしょうか。新型コロナウイルスの大流行やら自然災害やらに翻弄される日々ですが、私の方はというと、なんとかどうにか息災に過ごしていました。**************************************さて、つい先日、2週にわたって行われた2021年度家庭医療専門医試験を無事に終了しましたことを、ここにご報告します。ここは研修医ブログなので、研修に何か変化があれば報告すべきだ…ということを思い出したという次第です。実は受験資格自体は昨年度にすでに有しておりましたが、コロナ禍によってなんと2020年度の試験が中止となり、今年受験するに至りました。2週に分かれたのは東京オリンピックの影響もあったという噂ですが、先々週の土曜は筆記試験…という名のCBT(Computer Based Testing)試験が、そして先週はZOOMを使ったCSA(Clinical Skills Assessment)という実技試験と、自分が作ったポートフォリオに関する試問を受けるという試験を受けました。試験の出来については結果を見てからコメントしようと思います(予防線)が、自分として4年間(後期研修3年間+1年間)、いえ初期研修を含めた6年間の集大成でしたので、良い結果を報告できるのではないかと思っています。*************************************もう研修医ではない自分がこの研修医ブログに書く立場ではありませんが、更新が途絶えていた間にあったいろんなことや、家庭医療・総合診療に対する自分の想いとか、くわみず病院のこととか、実家の猫のこととか(もう数年会っていないけど)、自分の子どものこととか、引き続き発信できればいいのかな~と思っています。さすがに最後の更新がへたくそなズボンの裾上げで終わるわけにはいかないので。どうぞ、よろしくお願いします。東雲

  • 12Jan
    • 当直の夜、一人医局で裾を縫うの画像

      当直の夜、一人医局で裾を縫う

      東雲です。「ブログ再開!」と宣言してはや1か月以上、公私とも忙しい日々でして、なかなか更新はままなりませんでした。本当は報告したいことが山ほどあるんですよ…。でも、山ほどあるともはや報告する気が失せるという気持ちを、皆様どうかお察しください。いつも家庭医研修ブログとしてお真面目な内容(一部除く)を書こうとしてますが、それでは時間と手間がかかってしまいます。ブログとはもっと気軽にすなるものではなかろうか。コーヒー飲んだら「コーヒー美味しい!」とだけ書いて、映える写真と一緒に添えてサッとアップロードするのがブログというやつではなかろうか(東雲個人の感想です)。よって、今回はブログ更新のリハビリとして、研修とも何とも関係のない本当に他愛のない話をします。実家のネコは出ないのであしからず。********************************2020年が始まりましても私は相変わらずちょこちょこ病院当直に入るのですが、年末年始でランドリーがストップしていた影響でしょうか、なんとユニフォームのズボンがひとつもありませんでした。私服のズボンで院内を歩きまわるのはよろしくないので、そこでデスクの下に保管して置いた新品のズボンを袋から出したのです。ただ、これが全く裾上げされていない代物でした。これでは「殿中にござる」と忠臣蔵よろしく、裾をずりずり歩き回るのはなおみっともない姿です。ということで、医局に置いてあった裁縫道具を使って、自分で縫い上げてみました。自分なりに慣れない裁縫を頑張りました!その仕上がりは‥教訓:裾上げは皮膚縫合とはわけが違うまぁ、今日しのげればそれでよし。

  • 24Nov
    • 朝食バイキングはの画像

      朝食バイキングは

      東雲です。やはり朝食バイキングというのは気合が入りますよね。バイキングっていろんな料理があるけど、欲張ってしまうとついお皿盛り盛りに乗せてしまうものです。うまく自分の欲望をコントロールすることが重要なのです。以前も書き連ねましたが、全体的なバランスを保ちつつ、バイキングならではのオリジナリティあふれる組み合わせを演出したいものです。さらにバイキングといえば個人的に朝カレーとコーンスープがあると燃えますね。つい食べちゃいたいから、あえて第一陣はご飯控えめで行くことも計算します。締めに余裕があればヨーグルト&シリアルにジャムを塗ったものも堪能しますし、コーヒーを備えてある紙コップに入れて、自室での優雅なコーヒータイしまった、これはバイキンガー東雲のブログではなく、くわみず病院研修医ブログでした!!いや〜、半年以上ぶりなので不覚にも内容を忘れていました(大嘘)。バイキンガーってなんだよ。*******************というわけで、皆さん改めまして。くわみず病院で家庭医療専攻医をしています、卒後5年目医師の東雲芳朗です。前回は水俣協立病院を無事に終えたところまで書きました。この半年間は外部研修でいろんなことを経験しました。また個人的にもいろんなことが起こりましたが、それはおいおい述べることにします。というわけでブログ再開です!ご笑覧のほど、よろしくお願いします。

  • 29Mar
    • 水俣での半年間はの画像

      水俣での半年間は

      東雲です。今年度ももう終わりですね。3月は別れの多い時期ですので、ちょっとメランコリックになります。去年10月から始まった水俣協立病院での研修ですが、ついに今月いっぱいで終了となります。あまりブログを書く暇がなかったので、今日は半年間を振り返ってみたいと思います。*************************思い返せば水俣でのスタートはなんと当直からでした。電子カルテのID番号すら知らない状態でいきなり当直に入ったんですよ。外来や病棟の細かいルールも知らないわけですから困惑しました…でも、今となっては貴重な経験のように思えます。水俣での時間はとても緩やか~なものでしたが、やることは色々多かったです。入院、外来に加えて訪問診療や施設健康管理、消化管内視鏡検査、慢性疾患グループなど院内活動にも従事しました。患者さんの管理数はくわみずの頃より多かったと思います。多くの書類に目を通したり作成したりと大変でした。忙しさが一極集中した時もありましたが、その時に周りからのサポートを戴けたことで乗り切れました。水俣協立病院は60床規模の中小病院で、スタッフ間の距離も近くとてもアットホームな職場です。それに各々の仕事に対する想いも強く、その姿勢にとても多くのことを学びました。また、地域に根差して長年医療をやってきた病院なので昔ながらの馴染みの患者さんが多くおられます。温和な患者さんが多かったのも印象的でした。来月から異動になることを告げると「ありゃ~先生どこさ行くとね?水俣に残らんと?」と声をかけてもらいました。訪問診療の時にも地元の名産の”でこぽん”などをたくさん戴きました。お世辞なのかもしれませんが、「良か先生と思っとったけど、熊本に戻られるとね‥残念ばい」と言われ、短い間でも水俣の皆様のお役に立てたことを誇りに思いました。今日は病院の皆様からきれいなお花を戴きました。なお、実質的な最終勤務は今月末(日曜)の日当直になります。当直に始まり当直に終わる‥半年間を締めくくるにはおあつらえ向きですね。最後まで水俣での時間を満喫しようと思います!*************************さて、私は4月から5年目医師(専攻医3年目)となり、新たなステージを迎えることになります。次は水俣とはうって変わって、国立病院機構熊本医療センターでの救急科研修に入ります。重症患者さんがバンバン搬送されるような病院なので、嵐のような日々が待っていることでしょう。‥正直いって不安しかありません。でも、一日でも早く順応できるように頑張る他ないです。また、くわみず病院での勤務も限定的に継続します。これまでは月曜+水曜日の夜間診療(隔週)でしたが、4月からは土曜日もくわみず病院に出ることになります。さらにくわみず病院でも土日の日当直を行うことになります。当直代って給与に占める割合として結構大きいから、できる限り入らないとですね〜…あと、4月からは新たな家庭医専攻医の先生がくわみず病院に入職されます!どんな先生なのでしょうか?このブログもできればその先生に更新してもらおうかな?4月は新たな出会いの時期です。心機一転!これからの研修医ブログにどうぞご期待ください!