映画 「アーガイル」
見た目で、惑わされるな。
うーん、また、変なものを見てしまった。どうしよう。
「キングスマン」のスピンオフ映画、ということでいいのかな。
2時間以上かけて、人がいっぱい死んだり、入れ替わったり、生き返ったり。
記憶が失われたり、思い出したり。
これを見ている観客も、あれっ、俺は何を見ているんだっけ、と迷子になっちゃう。
忙しいけど、けっこう呑気な映画ですなあ。
主人公は、スパイ小説で大成功した小説家の女性。
人気シリーズ「アーガイル」の4巻を書き終えて、現在、5巻を執筆中。
その終わり方をめぐって、母親と言い合いになり、
仕方ないので、母親に会うために、列車に乗ることに。
その列車には、次から次と、変な奴がいっぱい現れて…さあ大変!
監督はもちろん、マシュー・もディーン。
主演は、ブライス・ダラス・ハワード。
へえ、どんな女優さんだろう、と検索したら、えっ、「レディ・イン・ザ・ウォーター」?
えええ~っ、あの、水の妖精さん!
すげえ、成長されましたなあ、ご立派な体格になられて。
いやいやいやいや、これはきっと、役作りのためですね。間違いない!
今どきは、昭和の男が変なこと言うと、何とかハラスメントで怒られますよねえ。
そんなこと言いながらも、思ったことがつい口に出てしまう、罪深いおっさんでございます。
全く、ハラスメントに怯える、ハラハラハラスメントな世の中でございますな。
で、もうすでにお断りしたので、堂々と言いましょう。
この、ふくよかなレディが、実に色んなことをやってくれます。
俳優と役者、いわゆるアクターは、見た目が勝負の世界ですから。
登場した瞬間、そう見えるのが、俺的には重要な公式なので。(←映画コラムで昔言ってたかな)
とにかく、このオバちゃんがすごい。俺的には、充分、おねえちゃんですが。
彼女には、底深い魅力と、底知れないパワーが秘められておりました。
すげえ! 強え! カッコええ! (←それは、観客が決めること)
で、彼女の才能を引き出す役割を担うのが、サム・ロックウェル。
う~ん、どうしても、彼が、井上順に見えてしまう。
もしかして、日本語吹替版だったら、井上順が!(そんなわけないって)
そして、サミュエル・L・ジャクソンも登場します。
彼は、こんな感じの映画に前も出てたよなあ、何だっけ。
あ、そうそう、「ロング・キス・グッドナイト」!
ジーナ・デイビス主演で、この映画とほぼおんなじ話でした。
彼女に振り回されて、血だらけになって、笑ってたよねえ、兄さん。
それはさておき、ジャクソンもまた、ノリノリで、この映画の出演を楽しんでいるようです。
この映画は、大丈夫だろうか。
日本の観客に、ウケるのだろうか。
そんな余計な心配&余計なお世話をしなきゃならんほど、
変に、スゴい。 (←どうとでも取れるような、テキトーな表現)
まあ、恐いもの見たさに、見てあげて下さいな。
ちなみに彼女は、ロン・ハワード監督の娘だそうな。(←その情報、いらねえ~)
コッポ監督の娘がアレだけに、あっはっはですなあ。
しかしながら、スパイ映画といえば、やっぱりイギリスでしょう。
イギリス印の、イギリス愛がつまった、極上の映画。
どこを切っても、エゲレスでんがな。←バシッ
クライマックスで盛り上がる曲は、ビートルズの、あの名曲…
ここは、しっかり聴いて下さいね。特に、彼のファンは。
「キングスマン」では、スコッチの極上の酒が登場し、
アメリカが舞台となれば、バーボンが登場するし、酒好きなおっさんにはたまらない。
本作では、物語の主人公アーガイルを演じるヘンリー・カヴィルと同様、
原作者の主人公が、ロックグラスで、ビールを飲んでいる。
違うかなあ、でもこれは、オールドファッションと言われるあのグラスなんじゃないかなあ。
(それでビールを飲むのは、俺が通っているスナックのママさんだけですが笑)
たぶんきっと、何か意味があるんでしょうね。(ないかも)
(ちなみに今、ロックグラスにビールを注いで飲みながら、この記事を書いてます)
変身願望というのは、誰にでもある。
今の自分と、違う自分になりたい。
普通は、今の自分よりも、もっとすごい自分になりたい、と思うもの。
しかし、能力があり過ぎる者は、普通になりたい、と願うのかもしれない。
コブラ、しかり。
カムイ外伝、しかり。
能ある鷹は、爪を隠す。
脳ある鷹は、普通に飛ぶ。
脳なしなんて、ノーナッシング。
NOと言える日本人、Mr.ノー。(←タイガーマスク)
脳トレ、脳ナレ、自主トレ、好きにやっとれ。
もう、どうにでもなれっ!
映画を見ていると、そういう気分になっちゃう。
これぞ、ナチュラル・ハイ。
ハイボールな、アーガイル。
柿食えば、金がなるなり、放流爺。
酒飲めば、鐘が鳴るなり、ビッグベン。
ショウタイムだ、ショウ来たれり、ショーン・コネリー。
さあ、色んな意味で手強いぞ。この映画は。
「変な家」よりも、こっちの方が、何倍も変だぞ。
騙されるな。気持ちをしっかり持て。
…最後までしっかり見てくれたら、サーの称号を授けよう!