映画熱


1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

映画 「よこがお」

何も悪いことしていないのに…どうして?

 

 

はっきり言って、この映画は、コワいです。

 

何だか、じわじわと、後から効いてくる感じ。

 

日常に潜んでいる恐怖って、こういうものなのかもしれませんね。

 

 

 

主人公は、介護ヘルパーとして働く女性。

 

冒頭では、すでに辞めていますが、

 

過去と現在を行ったり来たりする手法で、彼女の内面が描かれていきます。

 

どこか、影のある彼女は、時折、奇怪な行動を取ります。

 

夢なのか現実なのか、見ている側は、何だかドキドキしてしまう。

 

 

些細なことが、些細でなくなっていく時、何かが弾ける。

 

 

 

深田晃司監督と、筒井真理子という女優の組み合わせは、「淵に立つ」ですね。

 

あちらも、こちらも、悪夢であり、地獄であることには変わりない。

 

あちらは、ガーンと一気にくる“悪夢”。

 

こちらは、じわじわと首を絞められていくような、生々しい臨場感があります。

 

 

これはたぶん、傑作だと思います。

 

間違いなく、筒井真理子の代表作になるでしょう。

 

 

 

 

うまくいっている状態というのは、実は、危うい。

 

順調にいっている時こそ、油断しやすい。

 

うっかり言ってしまった一言が、災いをもたらすことも多い。

 

昨日までの信頼関係が、今日、あっさり壊れてしまうことも、確かに、ある。

 

 

今まで自分を支えてきたものが、ひとつずつ、取り払われていく恐怖。

 

冷静に対処してきたつもりなのに、全てが、裏目にでてしまう現実。

 

 

そうなって欲しくない方向に、どんどん流されて行くのに、

 

それを、どうすることもできないままに、ゆっくりと、崩壊していく…

 

 

まさに、滅びの美学。

 

美しいまでに、残酷に展開されていく、情け容赦のない、異常な世界。

 

 

そういう世界に、われわれは生きているのだ。

 

 

 

筒井真理子と“対決”するポジションなのが、市川実日子。

 

彼女が持つ、独特のダーク感は、「BLUE」「羊の木」とつながっています。

 

純粋無垢な、悪気のない言動だけに、見ている側は、痛々しくなっちゃう。

 

自分勝手な“好き”は、相手も自分も不幸にしてしまう。

 

 

一見すると、筒井が善玉で、市川が悪役に見えますが、

 

様々な伏線が張り巡らされていて、ある瞬間、グサリとくるんですね。

 

 

何気ないイタズラ心…

 

些細な好奇心…

 

 

例えば、ですが、

 

運動会が中止になって欲しいから、学校に火をつけてしまう、とか。

 

ものの弾みで言ってしまった一言が、相手を傷つけ、自殺に追い込んでしまう、とか。

 

動機は単純ながら、やってることは凶悪、ということが、確かにあります。

 

 

まさか、そのくらいのことで、こんなことになるなんて。

 

これって、想像力の欠如なんでしょうか。

 

たまたま、言った相手が悪かったんでしょうか。

 

 

このように、自分では「大したことない」と思っていたのに、

 

気がついたら、えらいことになっていた…

 

恐ろしいことです。

 

本作は、そこを、深く抉っていますので、どうかご注目下さい。

 

 

 

 

何も悪いことしていないのに、どうしてこんな目に遭うんだろう。

 

何の罪もない人が、どうして犠牲になるんだろう。

 

 

理不尽。

 

不運。

 

信頼しているからこそ、打ち明けた秘密…

 

無意識のうちに、トリガーを引く“きっかけ”を与えてしまっている…

 

 

ああ、もう少しだけ、タイミングがずれていたら。

 

あの時、あんなことを言わずにいたら。

 

真面目さが、不器用さが、幸いして、災いして…

 

 

 

 

「横顔」って、「プロフィール」という意味もありますよね。

 

その人の、色んな面を知ることで、理解を深めていく。

 

 

…さあ、相手は、どの面を見て、あなたと接しているのでしょう?

 

 

映画 「命みじかし、恋せよ乙女」

この世の者と、この世の者ではない者とが、不思議な縁で、つながっている。

 

 

この映画は、お盆にちょうどいいんじゃないかなあって思います。

 

ドイツ映画ということもあって、描写や切り口が斬新で面白い。

 

 

 

主人公カールは、様々な問題を抱え、孤独に生きています。

 

両親との死別、兄弟たちとの不仲、別居している妻と娘、

 

無職で、アルコール依存症で…

 

ある日、謎の女ユウが、彼のもとにやって来ます。

 

セーラー服やジャージを重ね着した、不思議な雰囲気を持つ彼女は、

 

彼の父親を知っていた、と言う。

 

カールは、ユウと一緒に、もう空き家になっている、実家を訪れるのであった。

 

 

 

監督・脚本は、ドーリス・デリエ。

 

日本文化にとても造形が深い女性監督で、

 

日本を題材にした作品は、これで5作目なんだそうな。

 

映画のタイトルは、「ゴンドラの唄」の歌詞。

 

黒澤明監督の「生きる」で使われたのが印象的ですが、

 

デリエ監督は、小津安二郎監督のファンでもあり、

 

本作でロケした旅館は、「秋刀魚の味」の舞台。

 

杉村春子の付き人として現場にいた、樹木希林に出演を依頼したのも、

 

不思議な縁だと思いたくなります。

 

俺は、ドリエ監督のことを知らなくて、この映画を見たんですが、

 

何だか、他の作品も見てみたくなりました。

 

 

 

トラウマというのは、なかなか、奥が深い。

 

表面には出なくても、深層部に、傷を残している。

 

思い出したくないし、封印しておきたいのに、

 

ことある度に、容赦なく浮かび上がってくるから怖い。

 

終わったことなのに、自分の中では、終わっていない。

 

だから、どこかで、終わらせないといけないのかもしれない。

 

 

 

映画は、日本の幽霊や妖怪、西洋のデーモンや妖精をミックスしたような、

 

とにかく、「得体の知れない何か」を、実に見事に表現しています。

 

こういう感覚って、世界共通なのかもしれませんね。

 

 

お盆とかハロウィンって、死者の魂が「帰省」するイメージがありますが、

 

死にたがっている者を「スカウト」して、連れて行っちゃうような一面もある気がします。

 

 

「牡丹燈籠」

 

「アコークロ―」

 

「リメンバー・ミー」

 

そして、「ウルトラセブン」のペガッサ星人。

 

 

あちらの世界から、こちらの世界へ。

 

はっきりとした形をしている者、人間の形をしていない者、

 

もともとが、人間でない、別の生き物…

 

 

本作は、想像力を膨らませて見ると、面白いです。

 

 

 

俺自身、半分死んでいるような人間なので、

 

今生きている場所以外の、別の世界への憧憬があります。

 

 

お盆は、生と死の境界が、曖昧になる時。

 

生者と死者の魂が、最も接近する時。

 

 

ユウは、果たして、何者なのか。

 

カールは、自分の運命に対して、どう決断するのか。

 

樹木希林が最後に教えてくれた、命のメッセージは何か。

 

 

心を落ち着けて、じっくりとご覧下さい。

 

 

命あるものに、幸いあれ。

 

苦悩したものに、安らぎあれ。

 

 

 

…縁があれば、きっとまた会えるから。

U-NOTE Ⅱ 「母の供養」

毎年のことながら、お盆は、気が重い。

 

それでも、母の命日が来ると、何とか、供養したいという気持ちが湧く。

 

 

今年も、決死の覚悟で、何とか、墓参り。

 

心臓バクバクになりながら、手足のふるえをこらえながら、

 

過呼吸にならないように、息をころして、

 

誰かと出くわす危険性が低い、夜の時間帯に、墓地へ。

 

花を供えて、静かに手を合わせる。

 

 

 

家に帰って、冷酒で一杯やる。

 

つまみは、スーパーで買って来た、かぼちゃの総菜。

 

病院のベッドで、母がおいしそうに食べていた、最後の姿。

 

その時の病院食のメニューが、かぼちゃの煮物だった。

 

もともと好き嫌いが多かった母は、

 

子供にも、嫌いな食材を強要しなかった。

 

その分、好きなものを、おいしそうに食べる人だった。

 

 

かぼちゃを食べる度に、母を思い出す。

 

いつしか、かぼちゃをつまみに飲むことが、俺なりの「供養」になった。

 

 

あれから、3年。

 

父からは、親子の縁を切られ、親戚付き合いも一切断ったこともあって、

 

ここ最近は、平穏な日々が続いている。

 

母は、争い事を好まない人だったから、

 

こんな俺を見て、しょうがない馬鹿息子と思っているだろうけど。

 

 

墓に供えた花は、ピンクのカーネーション。

 

いかにもな菊の花よりも、かわいい花の方が、喜ぶんじゃないかと思って。

 

 

 

 

酔いが回った頃、手足のふるえが、だんだんおさまってくる。

 

呼吸も、次第に、静かになってくる。

 

 

 

娘が来たので、口の中にかぼちゃを入れてあげる。

 

妻も帰って来たので、かぼちゃを一切れあげる。

 

 

今日、墓に行って来たよ。

 

 

 

 

 

 

熱中症すれすれ

今日の出荷作業中に、異変がおきました。

 

 

朝から30度を超えていたせいもあって、

 

いつもより汗が出るなあ、と感じていたんです。

 

普段なら、90分くらいで水分補給していたんですが、

 

今日は、1時間おきに補給していました。

 

出荷頭数は、70頭。

 

トラックに積載できる最大数は75頭なので、ほぼフル。

 

2階建て構造になっているので、上に33頭、下に42頭まで積めます。

 

今日は70頭なので、上が28頭になるように積みます。

 

 

俺は、去年の怪我の後遺症もあって、豚舎から直接豚を出すポジションから外れています。

 

今の担当は、トラックの中にいて、積み込んだ豚を、格納する役割。

 

しかし、今日は、豚が動かねえ~

 

2階に上がるスロープを、登らねえ~

 

いつもなら、体をポンと叩くだけで、ストスト登って行くんですが…

 

 

仕方ないので、人力で押します。

 

おりゃあ~

 

 

1頭、2頭、3頭…

 

ああ、汗が流れる。 目にしみる。 息が荒くなっていく。

 

2階にようやく28頭積んで、スロープを収納して、いざ、1階へ。

 

もう登らせなくていいので、後半は楽。

 

おりゃあ、おりゃあと、どんどん押し込んでいく。

 

 

ところが、あと10頭くらいの段階になって、

 

体に異変が。

 

 

両腕が、しびれてきたんですね。

 

上腕から下の部分が、痙攣している。

 

大きな動きはできるけど、細かい動きが、ぎこちなくなる。

 

最後の方になると、もうトラックに乗って作業できなくなるので、

 

(豚に襲われてしまう危険性があるため)

 

脇に立って、補助的に追い込んでいました。

 

 

しかし、立ってること自体が、しんどくなっている…あれ?

 

 

後輩たちが、がんばって積み込んで、ようやく扉を閉める。

 

後は、車両を消毒して、送り出すのみ。

 

 

この段階での俺の最後の仕事は、トラックの左サイドから水道のホースで水をかけ、

 

中の豚たちの体を濡らしてやること。

 

ホースの先をつまんで勢いよく噴射した途端、次の異変が。

 

 

めまいがして、フラフラして、立っていられない…

 

しゃがんだ状態で、何とか、水を噴射。

 

完全には届かないけど、何とか、車内に入っている。

 

反対側からも放水しているので、まあ、何とかなるだろう。

 

タイヤ周辺の消毒が終わって、トラック出発。

 

水を止めて、ホースを巻いて、

 

あらら、腰が抜けたみたい。

 

 

しばらく、数分間、動けずにいたけど、

 

何とか立ち上がり、フラフラ歩いて、事務所に向かう。

 

 

 

両腕は痺れて、うまく動かない。

 

視界は、何だか、暗く感じる。

 

 

ようやくたどり着いて、スポーツドリンクを、自分のマグカップに注ぐ。

 

ありゃりゃ、いっぱいこぼしちゃった…もったいない。

 

片手でカップが持てないんですね。両手で何とか。

 

こういう時は、ガブガブ飲まないで、少しずつ、ゆっくり。

 

 

イスに座れないので、床にペタンと座って、ふうふうふう…

 

上司から、保冷剤を貸してもらいました。

 

首の後ろとか、側頭部とか、あちこちにピタピタ。

 

一番気持ちいいのは、前頭葉の上あたりかな。

 

氷嚢って、理にかなったやり方なんですね、きっと。

 

20分くらい、行動不能だったけど、何とか、残りの仕事をこなしました。

 

45分遅れて、昼休みに突入。

 

 

 

昼飯はちゃんと食って、しばし爆睡。

 

午後からも、ちゃんと仕事しました。

 

 

いくら水分を取っても、全部汗で出てしまう感じなんですよね。

 

こんなに飲んだらお腹がタプンタプンになってしまうんじゃないか、

 

というようなレベルまで飲んだら、しばらくして、ようやく小便が出ました(笑)

 

 

あはは、人間の体は、水でできているんですなあ。

 

 

豚たちは、今夜係留されて、明日、お肉になります。

 

今日も、しっかり、おつとめを果たしました。

 

 

いや~ 俺って、体張って仕事しているんだなあ。

 

命をかけて、命を送り出し、多くの人たちの、命をつないでいく。

 

 

命ある限り、命をいただきます。

 

 

暑い日々が続いております。

 

無理をするなと言われても、無理をしなくちゃ仕事なんかできねえ。

 

男は、体力勝負。

 

運が悪けりゃ、死ぬだ~け~さ~♪ (男達のメロディー)

 

 

 

…肉体労働を生業にされている皆様に、幸いあれ!

 

 

 

 

 

 

飲みに行ける店はまだあるかい

連日の猛暑で、だんだん、ダメージが蓄積されていきますね。

 

一日に、シャツを5枚着替えて、パンツも3枚着替えて、

 

ヘトヘトになって帰宅して、風呂入ってビール飲むと、もう眠くなる…

 

そんな日々を過ごしていると、やっぱりたまには、飲みに出たくなります。

 

 

俺の一番の生きがいは、もちろん映画ですが、

 

酒を楽しく気持ちよく飲む時間もまた、大切なひとときなのです。

 

 

土曜の夜、妻も娘も帰りが遅いので、ひとりで飲みながらブログ書いていたんですが、

 

記事をアップした頃、おやっ、ビールを切らした。

 

歩いてコンビニまで行ったら、う~ん…

 

ここで買っても、家に持って帰るまでに、ぬるくなってしまうじゃん!

 

 

よし、このまま、飲みに行ったれ。

 

 

馴染みのスナックBTに顔を出して、瓶で、キリンラガーを飲む。

 

新しい女の子らしき人が、お久しぶりです、なんて声をかけてくれたけど、

 

ごめん、君のことをよく覚えていないから、真面目に相手しなくてもいいよ。

 

 

とにかく、カラオケ歌うから、デンモクをくれ。

 

 

さあて、今練習中の、GENERATIONSいくか。

 

入れた途端、おおお~!

 

映像配信、していたんですね。

 

映画「きみと、波にのれたら」の映像が、流れていく。

 

これは、気合い入るわ~

 

クライマックスの“火消し”のシーンは出ないけど、

 

まだ、記憶に新しいので、俺の中の、映画細胞が激しく反応する。

 

 

そしてさらに、RADWIMPSを入れたら…

 

おお、こっちも出る!

 

サントラの尺より短い気はするけど、これは、はっきり言ってオイシイ。

 

 

まだ、うろ覚えだけど、がんばって熱唱しました。

 

いいねえ、今夜、飲みに出てよかった。

 

 

しかし、そのタイミングで、俺の苦手なじいさんが入って来て、カウンターに座った。

 

こいつは、出入り禁止になるレベルの、悪客である。

 

ただ、どこぞの社長で金持ちだから、店的にはおいしい客。

 

ここは、若輩者の俺が消えるとしよう。

 

 

早々にお会計して、店を出る。

 

 

このままでは、今夜は終われない…よね。

 

 

国道を挟んだ反対側の通りにある、スナックRへ。

 

お、時間が早いから、そこそこ空いてる。

 

そういえば、ここも、DAMだったな。

 

また、あの2曲を入れる。

 

うん、さっきよりも、ましになってきた。

 

ユカちゃんが俺に気づいて、一緒に「打上花火」を歌う。

 

ありがとう、いつもアニソンに付き合ってくれて。

 

その時点で、だんだんお客が増えて来たので、お会計。

 

 

さあ、ここまで来たら、スナックDまで足をのばしたろか。

 

そこは、50年以上続く老舗で、2代目のマスターは俺と同い年で、

 

たまにしか行かないけど、俺のことをちゃんと覚えてくれている、いいお店。

 

電話1本したら、お待ちしております、とのこと。

 

 

ようし、今日は、とことん、ぶちかましてやるぜ!

 

 

 

店に入ると、見覚えのあるようなないような、おばちゃんたちがいる。

 

以前、「第九」を一緒に歌いませんか、と誘われたことがある、あのグループか。

 

いやいや、楽譜なんか読めないし、ドイツ語なんで無理ですから。

 

それでも、数曲洋楽を歌って、付き合い程度にデュエットして、

 

頃合いを見て、GENERATINSとRADWIMPSを歌う。

 

 

皆さん、よかったら、「天気の子」を見てあげて下さい。

 

「きみと、波にのれたら」は、もう上映が終了してしまっているけど、

 

京アニの大惨事を忘れないようにさせてくれた、名作なんですよ。

 

日本の優れたアニメーションを、日本人として、誇りに思って欲しいから。

 

 

この店は、客層が広くて、色んな業界の人とか、音楽関係の人も来る。

 

まあ、大物だか何だか知らないけど、俺にとっては、酔っ払い仲間ですから。

 

 

楽しく飲めて、楽しく飲んで、一緒に歌ったり、ギター弾いてもらったり。

 

いい店というのは、風格と品格があるものなのです。

 

皆さんのレベルに比べたら、俺なんか、まだ、カラオケ少年ですから。

 

 

 

俺は、もう、現役を退いているので、最近のアニメは、詳しくありません。

 

でも、アニメに対する愛は、忘れていません。

 

 

 

期間限定、配信中。

 

オイシイ映像を堪能しながら、気持ちよく歌えます。

 

ようし、がんばって、練習しよう!

 

 

 

 

愛にできることは、まだあるかい?

 

酔っ払いオヤジにできることは、まだあるかい?

 

俺が飲みに行ける店は、まだあるかい?

 

 

 

…俺が歌ってもいい店は、まだあるよ~

映画 「チャイルド・プレイ」

人工知能って、「友達」をどう定義しているんでしょうね。

 

 

ホラー映画の名作とか傑作とか、珍作とか。

 

とにかく、売れてヒットしたやつは金になるから、定期的に作られます。

 

そんなこんなで、1988年に登場した“チャッキー”が、またまた復活。

 

 

リメイクではなく、リブート。

 

そう言うと、聞こえはいいですが、

 

そのまんまやってももうウケないから、大幅に変えちゃえ、っていう企画。

 

 

そういうもんだろう、っていう気分で行ったら、ホントにそうだった!

 

 

 

ええと… 物語は、

 

AIを搭載したロボット人形が、欠陥品で、暴走して…っていうお話。

 

う~ん、すでにホラーでじゃなく、SFになっていますなあ。

 

少年は、アンディ。人形は、チャッキー。刑事は、マイク。そこはおんなじ。

 

 

 

もともとのオリジナルは、殺人犯の魂が、人形に乗り移る的な内容でしたが、

 

本作は、プログラムひとつで、個性が生まれる可能性があることを示したところが、深い。

 

自分で運命を切り開き、自分で相棒を探し、自分で学習していく。

 

こう書くと、何だか、無垢で健気で、いじらしいですなあ、チャッキー。

 

 

しかしながら、決定的な“欠陥”が、最初からあります。

 

 

 

…人形の造形が、かわいくねえ!

 

 

 

これ、日本だったら、売れないでしょうねえ。

 

アメリカ人の美的感覚は、すこぶるダイナミックですが、

 

ここまでくると、キモイウザイ鬱陶しいケバいダサいキナ臭い!

 

キャベツ畑人形よりも、ファービーよりも、きしょいです、はい。

 

 

人形のデザインを差別しちゃあいかんのでしょうが、

 

もうちょい、どうにかならんか。

 

 

そういう意味では、見た目はさておき、奴は、純粋ピュアであります。

 

人間が話す言葉を聞き取り、判断して行動します。

 

 

映画が始まってまもなく、あ、これはいかん、と。

 

視点を変えて、楽しめるモードに、自分を微調整しました。

 

 

俺は、映画館の中で、チャッキーの相棒として、始終、ツッコミをいれていました。

 

 

 

…あ、これ、楽しいかも。

 

 

そうなんです。

 

この映画、ツボにハマると、面白い。

 

 

 

( 以下、架空のセリフです )

 

 

チャッキー、僕はそんなこと言ってない!

 

アンディ、確かに君はこう言ったじゃん!

 

いやいやそれは、そういう意味じゃないんだって!

 

じゃあ、どういう意味なんだよっ!

 

それは…本気じゃなくて、半分冗談みたいな…

 

何だと、お前は嘘を言ったのか?

 

いやいや、嘘じゃなくて、本当なんだけど、本気じゃないんだ。

 

ふざけんな!そんな中途半端な指令じゃ、実行できんじゃないか!

 

いやいや、友達ってのは、そういう関係じゃないんだよ。

 

僕は、“ずっと友達”というキャラで作られ、こうして生まれたんだ。

 

そうだよ、君は、僕の大切な友達だ。

 

じゃあ、友達に嘘つくんじゃねえよ、正直に言えよ。

 

わかった、そうする。

 

 

…で、誰を殺せばいい?

 

いやいや、誰も殺せなんて、言ってない。

 

だって、「いなくなっちゃえばいいのに」って言ってただろ?

 

それは、そういう意味じゃなくて…

 

 

…ああ、人間の友達でいるのって、面倒くせえ!

 

 

 

俺は、何だか、チャッキーに同情します。

 

 

チャッキー、俺ならきっと、君をもっと上手に、調教してやる。

 

俺はもともと、人間として欠陥品だから。

 

俺もお前も、この世の基準から、はみ出した存在。

 

俺は、自分の努力が足りなくてこうなったけど、

 

お前は、自分のやるべきことを、淡々と忠実にこなしているだけなんだ。

 

お前の不幸は、お前のせいじゃない。

 

お前をこんな目に遭わせた奴は、映画の冒頭を見ればわかる。

 

 

ああ、チャッキー。

 

かわいくないけど、憎めないキャラ。

 

赤毛でオールバックで、まるで、サンダーバードに出てきそうな顔つき。

 

君はきっと間違いなく、サングラスが似合う!

 

(次回作では、150%の確率で、サングラスを着用するでしょう)

 

 

 

 

 

それにしても、母親を始め、周りの大人が、みんなバカ過ぎて笑えます。

 

だからこそ、少年が“天才”になる可能性があって、なんだかワクワク。

 

この映画、R15です。

 

あはは、チャイルドのみなさんは、見られないそうです。

 

 

…バッカじゃねえの!

 

 

 

 

ああ、世の中、ロクな大人がいない。

 

チャッキー、頼むから、俺も殺してくれ。

 

中途半端な殺し方すると、俺は抵抗するぞ、覚悟しろ。

 

このシリーズの次の次くらいに、“忍者機能”を搭載しろ。

 

その時は、俺がお前と刺し違えるつもりでいるから、覚悟して日本に来い。

 

 

 

生まれた時から、欠陥品。

 

エリートには最初からなれない、落ちこぼれ。

 

それがどうした、SO WHAT!

 

 

 

もともと何も持ってないし

 

もともと何も知っちゃいないし

 

そんなこの世、生きている

 

お前と俺がいる

 

 

 

 

 

 

チャッキー、ひとつだけ、アドバイスしておこう。

 

…凶器に選ぶ包丁は、腕の長さを考えて選ぶべし!

京アニの魂と、海獣と天気の子と、波にのれたら (少々ネタバレあり)

京アニの火災をニュース速報で聞いた時は、

 

ただただ絶句… 息が止まりそうになりました。

 

あれから少しずつ時間が経ち、事件の輪郭が浮かび上がって、

 

犯人への憎悪は、とどまることを知りません。

 

 

らきすた、けいおん、日常…

 

俺が、精神に異常をきたして療養している時に、娘が見ていて、

 

地獄の苦しみのさなかに、クスッと笑ったりした記憶があります。

 

そう、俺もまた、京アニに救われたひとりなのです。

 

映画「聲の形」は、ブログでも紹介しましたが、

 

家族でアニメ映画を見に行ける、貴重な作品の1本でした。

 

 

京アニの品質のよさは、言うまでもありません。

 

俺のような、アニメに詳しくない者でも、クオリティの高さは知っています。

 

 

世界に誇る、日本の最先端の技術が、貴重な財産が…

 

一瞬にして、失われてしまいました。

 

ひとりの身勝手な、ウスラバカヤロウのために、

 

全社員の半数近くの人が、炎に焼かれてしまいました。

 

ガソリンの恐ろしさをまるでわかっていない男は、

 

アニメ史上最悪のテロリストになってしまいました。

 

 

…この犯人、100の肉片に引きちぎって、ナパームで焼き尽くしてしまえ!

 

 

 

悔しいやら、悲しいやら、やりきれないやら、

 

毎日、ちくしょう、ちくしょう、とつぶやきながら、仕事に行ってました。

 

 

猛暑、猛暑、猛暑…

 

豚舎内が、37度以上になることもしばしば。

 

朦朧としながら、意識を失いかけながらも、

 

焼き殺された京アニの犠牲者の無念さを思えば、耐えられます。

 

 

俺には、どうすることもできませんが、

 

今はただ、失われた命が、安らかに成仏されるように、祈るばかりです。

 

 

 

 

 

 

この夏に見た、アニメ映画3本は、忘れ慣れない作品となりました。

 

 

 

中でも、「きみと、波にのれたら」は、消防士の男性の物語で、

 

映画では、ビルの大火事を消火するシーンが、クライマックスになっています。

 

まるで、魂を浄化していくかのような、美しいサーフィン。

 

死んだはずの恋人が、微笑みながら、優しい言葉をかけてくれる…

 

頭ではわかっているのに、心が、どうしても断ち切れない。

 

そういう思いを、寄り添いながら、彼は、彼女をエスコートして、

 

ダイナミックに、ロマンチックに、火消しをしていくのです。

 

 

 

夢でもいい。

 

京アニの猛火を、ふたりで鎮火してくれ。

 

罪のない、善良なアニメーターたちの情熱を、守ってくれ。

 

世界中の少年少女たちの、笑顔を守ってくれ。

 

 

海獣の子供も、天気の子も、水を操る、ロマンあふれるエキスパート。

 

彼らが力を合わせれば、色んな方法で、どうにかできるはず。

 

 

米津玄師の歌が、GENERATIONSの歌が、RADWIMPSの歌が、

 

揺れる心に、迷う魂に、立ち止まっている夢に、問いかける。

 

 

 

大切なことは 言葉にならない

 

跳ねる光に 溶かして

 

 

風薫る砂浜で また会いましょう

 

 

 

 

笑顔の数よりずっと涙が多い時があるんだ

 

でもね、悲しみはいつか乾いてゆくもの

 

同じ波は二度と

 

やって来ることはないから

 

今ここにいることを

 

噛みしめて向き合ってゆこう

 

 

 

 

大丈夫?ってさぁ 君が気付いてさ 聞くから

 

大丈夫だよって僕は慌てて言うけど

 

なんでそんなことを 言うんだよ

 

崩れそうなのは 君なのに

 

 

 

君がくれた勇気だから 君のために使いたいんだ

 

君と分け合った愛だから 君とじゃなきゃ意味がないんだ

 

 

 

 

京アニで働いていた人の中にも、様々に、抱えていた事情があったことでしょう。

 

でも、純粋に、いいものを作りたい、という気持ちは同じだったはず。

 

これからアニメーターを目指す人たちにも、様々な悩みや、戸惑いがあるでしょう。

 

でも、若くて柔軟な発想ができる人こそが、クリエイターになれるはずだから。

 

 

京アニがくれた勇気だから、京アニのために使いたいんだ。

 

京アニと育てた愛だから、京アニじゃないと意味がないんだ。

 

そういう志のある若者こそが、明日の京アニを創って行ける。

 

 

京アニに救われた経験のある者は、京アニに恩返しをすればよろしい。

 

 

この時代を生きた者だからこそ、京アニの価値が、誰よりもわかる。

 

今、自分が感じていること、理不尽だと思うこと、嘆いていること、

 

怒りも涙も悔しさも、絵を描いて動かして、声と音楽で魂を吹き込んでいく。

 

 

 

作品は、作り手の魂が宿る。

 

多くの人たちの称賛が、共感が、心に刻まれた確かなものが、人の心を動かしていく。

 

 

失われた命。

 

彼らが、残した宝物。

 

彼らがくれた、ヒントやイマジネーション。

 

彼らが育てた、ピュアな心を持つ若者たちが、確実に後を継いでいく。

 

 

いいものは、ちゃんと残る。

 

美しいものは、誰かが見つける。

 

尊いものは、人の心から心へ、確実に受け継がれる。

 

 

思い切り悲しんで、

 

思い切り苦しんで、

 

思い切り嘆いて、

 

思い切り憎んで、

 

思い切り泣いて、

 

泣いて泣いて、泣き尽くしたら、

 

腫れぼったい目で、ゆっくりと、前を見てみよう。

 

 

何が、見える?

 

何が、聴こえる?

 

何が、思い浮かぶ?

 

 

今、できることは、まだあるかい?

 

僕らにできることは、まだあるかい?

 

 

 

時として運命は

 

試すような道を指して

 

僕らは立ち尽くすだけ

 

でも、その痛み乗り越えたなら

 

 

 

消えゆく命に、何を告げるか。

 

消えゆく命から、何を聞き取るか。

 

 

夢を、ありがとう。

 

愛を、ありがとう。

 

情熱を、ありがとう。

 

 

散っていった、京アニの魂たちは、

 

これから育っていくアニメーターたちを、応援してくれるはずです。

 

 

 

日本のアニメーションは、世界一。

 

どこの国が真似しようとも、絶対にできない。

 

それは、何故か。

 

俺にも、よくわからない。

 

でも、いいものは、いい。

 

古いものでも、新しいものでも、いいものは、いいんです。

 

昭和のアニメも、平成のアニメも、令和のアニメも、

 

それぞれに、個性があって、面白い。

 

 

今は、ひたすら、悔しい。

 

この気持ちを、しっかり味わいましょう。

 

 

答えはきっと、それぞれの心の中にあるから。

 

 

…だから、今、見えているもの、感じているものを、大切に、胸に刻むべし。

 

 

 

 

 

 

映画 「カニバ」

食べるという行為は、人間の本質である。

 

 

画面から顔がはみ出るくらいのドアップで、しかも、わざとぼやけたような映像。

 

二人の初老の男が、これでもかという長時間、スクリーンに映り続ける。

 

佐川一政と、佐川純という兄弟。

 

脳梗塞で倒れた兄を、弟が介護して生活しているらしい。

 

 

 

佐川一政(さがわいっせい)は、1981年に起きたパリ人肉事件の犯人。

 

留学先の学校で出会ったガールフレンドを撃ち殺し、屍姦した後、体の一部を食べた男。

 

当初のフランス警察の捜査がいい加減で、ろくに罰せられないまま日本に帰国。

 

その犯罪の特異性もあって、文筆業やAV出演など、すっかり有名人に。

 

ウィキペディアで彼を検索すると、エッセイスト、カニバリスト、パリ人肉事件の犯人、という肩書。

 

いやはや、こんなに“成功”した殺人犯も、珍しいですな。

 

 

 

初めて彼の名前を知ったのは、確か、家田祥子の「アブノーマルラバーズ」だったと思う。

 

この本の最後に登場したのが、佐川だったように記憶している。

 

(いわゆる、ラスボスという扱いかも)

 

 

 

人肉を食う、というと、「ひかりごけ」がまず思い浮かぶ。

 

飢えた極限状態で、死んだ仲間の肉を食った話。

 

ジョージ秋山の「アシュラ」。

 

それから、レクター博士。そして、「デリカテッセン」。

 

 

人が生き物であり、動物である以上、今までの人類史において、そういうことはあったんでしょう。

 

ただ、“共食い”という観点が、どこかで、かろうじて、線引きをしているように思います。

 

 

 

映画を見ていると、得体の知れない生き物が、食べ物を咀嚼して、水を飲んでいるように見える。

 

この生き物が、人を殺して食った。

 

その紛れもない事実が、見る者を戦慄の世界へいざなう。

 

そして、このカメラ位置そのものが、人を食うポジションでもあるんじゃないか、と。

 

 

おぞましい行為を、自然に平然にやってのけ、普通にインタビューに答えるこの男は、

 

ある感覚が麻痺していながら、別のある感覚が鋭敏に発達し過ぎているようにも思える。

 

究極の変態であり、その変態ぶりを自覚して、ある意味、堂々と生きている。

 

 

彼がどんな風に育ったかは、ネットで色々見られるので、興味のある人は調べてみるとよろしい。

 

 

 

映画で驚いたのは、彼の弟もまた、恐るべき性癖の持ち主だったということ。

 

いわゆる“自傷行為”なんですが、画面で実際にやっているところが見られます。

 

エロシーンもあるし、こりゃあ、R15になっちゃってもしょうがないですね。

 

弟は兄の性癖を「理解できない」と批判しますが、あんたもあんただ。

 

この兄弟、世界最強かもしれん。 恐るべき、佐川男子たち。

 

 

 

本作は、フランスのアメリカの合作。

 

ヴェレナ・パラウェルと、ルーシァン・キャスティーヌ・テイラーの2人は、

 

共に、ハーバード大学の感覚民族学研究所に所属。

 

ドキュメンタリー映画としては、のぞきからくり的な要素が強い。

 

この男は、今もこうして生きているんだよ…という戦慄。

 

本人は、ちっとも悪びれず、反省の意志もない。

 

もっとも、こういう性格だからこそ、あんなことができたんだろうけど。

 

 

本人も、死ぬのは怖いそうです。

 

人の命を奪っておいて、今更何を言うか、という感じですが、

 

“食うために殺す”のは、生き物としては、自然な行為。

 

しかし、彼は、食べ物がなくて飢えていたわけじゃない。

 

ただ、「彼女を食いたかった」らしい。

 

グルメ愛好家が、食べたことのないものを欲しがるように、

 

彼は、何のためらいもなく、背後から忍び寄り、引き金を引いた。

 

 

 

映画の後半、メイド服を着た女性に介護されて、恍惚の表情。

 

甘いものを咀嚼し、ご満悦のサガワ氏。

 

人間、食べられるうちは、生きていられます。

 

この「咀嚼怪物」は、死ぬまで、何かを食らって生きるのでしょう。

 

 

俺自身、あちら側に行く可能性は、たしかにある。

 

ただ、幸運にも、はみ出していないだけのこと。

 

 

憎らしくて、殺す者。

 

好き過ぎて、殺す者。

 

誰でもいいから、殺したい者。

 

 

殺人犯も、色々。 人生、色々。

 

 

…殺人犯たちを死刑にして、人肉試食フェスティバルを開催したれ!

第22回 のあのあシアター レポート

今回は、6名来場。

 

みんな、常連の皆様でした。ありたがいことです。

 

 

①「呪われた人形」

 

「本当にあった怖い話」のオリジナルビデオ作品「呪死霊」の1本。

 

監督は、中田秀夫。脚本は、高橋洋。

 

「女優霊」「リング」のゴールデンコンビですな。

 

やっぱり、市松人形こそ、世界最強ではないでしょうか。

 

この作品、ちょっと古いだけあって、フルCGでなく、部分的CG。

 

その中途半端さが、味わい深いんですよね~

 

目玉がギョロっとなるギミックや、飛び掛かって噛みついたりして、

 

なかなか楽しませてくれます。

 

このキャラならきっと、チャッキーと戦えるかもしれませんね。

 

 

②「ピアノ」

 

御存知、「恐怖新聞」からのエピソード。

 

VHS時代に、「まんがビデオ」というシリーズがありまして、

 

マンガの絵をそのまま映して、声優さんが声を演じる、紙芝居スタイル。

 

これがなかなかよくて、楳図かずお原作の「おろち」とか、色々ありました。

 

で、本作は、ファミリーマート限定で発売されたDVD。

 

なぜか、ウィキペディアに載っていないので、なかったことになってるのか…?

 

とにかく、貴重な作品なので、お得度アップですね。

 

中古のグランドピアノを買うと、幽霊の弾き手がオプションで付いていました。

 

彼女の名は、シェリー・サーマン。

 

自分で自己紹介するという、礼儀正しい悪霊ですな。

 

彼女、ムソルグスキーの「展覧会の絵」が大好きらしく、

 

そればっかり自動演奏みたいに流れるもんだから、いずれ飽きてしまうでしょう。

 

鍵盤から血が流れたり、インスタ映えするような心霊写真も、いい感じで映るし、

 

なかなか、自己アピールが上手なゴーストピアニストですな。

 

 

 

③「遊星より愛をこめて」

 

知る人ぞ知る、ウルトラセブンの名作です。

 

残念ながら、“なかったことになっている”、いわゆる「封印作品」というシロモノ。

 

どうしてそうなったかは、調べればわかるので、省略。

 

スペル星人、痛々しいくらい、弱そうですなあ。

 

でも、このいでたちで、目から怪光線を発射するんだから、スゴイ。

 

本作の見どころは、アイスラッガーの不思議な投げ方。

 

「狙われた街」と同じセットで撮影しているんですが、夕陽のドブ川に、

 

飛び石みたいにポチャンポチャンと、アイスラッガーが水面を飛ぶんですねえ。

 

横に投げて、水で勢いがなくなったかと思いきや、

 

いつの間にか垂直になって、飛行中のスペル星人を縦に真っ二つ。

 

ここは、みんな爆笑してましたねえ。

 

さすが、実相寺監督。

 

ウルトラ警備隊の早着替えシーンとか、名場面がいっぱいです。

 

TSUTAYAでも、この回は抜けているので、レンタルできません。

 

なので、今回一番、超お得な1本でした。

 

 

 

④「プレゼンス」

 

梅津泰臣ファンなら、外せない1本。

 

オムニバス映画「ロボットカーニバル」の、エピソード。

 

主役の声は、何と、ウルトラセブンであります!

 

監督がセブンのファンなので、オファーしたそうな。

 

モノローグがシブくて、感涙ものですなあ。

 

手描きのレベルでは、最高の技術なんじゃないかと。

 

スカートのフワア感とか、表情とか、しぐさとか…

 

女の子のロボットって、いいもんですね。

 

昔、泣く泣く捨てたダッチワイフを思い出しました。

 

この作品、ウケはよくなかったけど、俺がやりたかったので。

 

 

⑤「最低」

 

今泉力哉監督の、傑作短編映画です。

 

「足手」のウケがよかったので、もうワンランクアップしてみました。

 

みなさん、食いつきがいいですね~

 

たぶん、これをどの順番で入れても、みんなもっていかれてしまうので、

 

最後に入れました。

 

でも、後味悪い~

 

 

⑥「子育て幽霊」

 

そんなわけで、オマケでもう1本。

 

「まんが日本むかしばなし」から、謎の美人幽霊のお話。

 

毎晩遅い時間に、飴を買いに来る女…

 

こっそり後をつけていくと、そこは…墓場だった!

 

飴屋のおやじが、俺がよく行くラーメン屋の店主にそっくりなので、

 

かなりウケました。あっはっは。

 

 

 

そんなわけで、今回も、みなさん大いに楽しんでもらえたみたいで、

 

俺も、やってよかったと思いました。

 

一作品だけ、機材トラブルで、見られない場面がありましたが、

 

俺が口頭で説明して、何とかフォローしました。

 

いやあ、素材が古いと、ヒヤヒヤもんですな。

 

 

 

次回は、10月に開催予定。

 

内容は、極道映画を考えています。

 

 

皆様に支えられて、桑畑は、幸せ者です。

 

いい酒の肴を提供できるように、次回もがんばります。

 

 

 

 

映画 「天気の子」

どうにもならない相手だからこそ、知恵と勇気が生まれる。

 

 

新海誠監督最新作。

 

たぶん、いつ行っても混むと思うので、初日に行って参りました。

 

思春期の若者はもちろん、

 

思春期の心を失わない大人にもオススメです。

 

 

余計な雑音を極力聞かないで、早めに見に行ってよかった~

 

口コミで広がる前に、心ある方は、劇場へダッシュするべし。

 

 

 

主人公は、16歳の男子高校生。

 

ワケアリで、田舎から東京に家出して来たらしい。

 

彼は、都会の雑踏で、自分の無力さに苦悩する。

 

お金も乏しく、心細い真っ只中で、ある“出会い”をするのだった…

 

 

 

本作は、自分の主観で、考えて欲しい映画です。

 

誰かに“こう感じろ”と強制されるシロモノではありません。

 

そう考えることが、これから体験する“恋愛”に、生きてくるから。

 

 

 

終始、俺は、自分のことのように感じていました。

 

俺自身の人生と、重なるところが多いからです。

 

大人たちが全員、冷たいわけじゃない。

 

でも、何でもかんでも面倒をみてくれるわけでもない。

 

自分にできること。

 

自分には、できないこと。

 

誰かを、助けられること。

 

助けて、助けられて、でも、どうしても、助けることができなくて…

 

 

そんな悔しさが、もどかしさが、随所に出てくるのです。

 

 

 

 

ヒロインは、“究極の晴れ女”だそうな。

 

いやいや、そこは、厳密には違うでしょ。

 

(どう違うかは、本編を見て判断して下さい)

 

 

 

今年のアニメは、水ものが多いですが、

 

本作は、海水ではなく、淡水の香りかと。

 

梅雨時でタイムリーだし、「言ノ葉の庭」が好きな人は、ぜひご覧下さい。

 

 

 

 

 

主人公にも、ヒロインにも、人に言えない“秘密”がある。

 

画面にも明確に出てこないところが、ニクい。

 

そりゃそうだ、言いたくないことは、簡単には聞けないものなんだから。

 

大人がこの物語を楽しむとしたら、ここがポイントでしょうねえ、あっはっは。

 

 

 

じゃあ、大人と子供の違いは、一体何か。

 

秘密を守れるかどうか、です。

 

約束を守れるかどうか、です。

 

もちろん、守れないこともあるでしょう。

 

でも、大事なのは、最後の最後まで、守ろうとしたかどうか、ということ。

 

 

 

守れたらいいな、じゃなくて

 

好きになれたらいいな、でもなくて

 

守らずに、いられない

 

好きにならずに、いられない (→プレスリー)

 

 

大人でも

 

子供でも

 

男でも

 

女でも

 

トランスジェンダーでも

 

この世の者でも

 

あの世の者でも

 

関係なく、発動するエネルギーが、たしかに、存在する。

 

 

 

それが、

 

それこそが、

 

恋愛の力であり、

 

純愛の、なせる技。

 

 

 

さあ、

 

自分自身が、

 

生きてきた中で、

 

こんな風なことが、今までになかったか。

 

 

あの時、

 

もう少し、勇気があったら。

 

あの時、

 

こんな言葉を、かけてあげられたら。

 

 

世界は、どう変わっていただろう。

 

 

 

自分の努力で、どうにかなること。

 

どうがんばっても、どうにもならないこと。

 

 

どうにもならないけど、やる価値があるもの。

 

 

 

かけがえのない、大切な人。

 

自分にとって、唯一無二の人。

 

 

その人が、どんな人であろうが、

 

どんなに忌み嫌われている人であろうが、

 

自分こそが、その人の価値を知っているのなら、

 

自分が、その人を救えるポジションにいるのなら、

 

自分しか、その人の気持ちをわかってあげられないのなら…

 

 

もう、迷わなくていい。

 

ただ、行動、あるのみ。

 

 

 

大人しく、社会の枠におさまって、穏やかな人生を送るもよし。

 

適度に冒険して、武勇伝を語るもよし。

 

 

しかし、一番大事なのは、

 

後悔しない、ということ。

 

無茶をすれば、何かを台無しにし、誰かを犠牲にしてしまう。

 

それがわかっていて、行動に移すのには、覚悟がいる。

 

 

 

実は、そういった“思い切ったアクション”ができるのが、思春期なのだ。

 

 

 

この映画は、ギリギリのところを攻めていると思う。

 

「君の名は。」は、言葉は悪いけど、“大衆に媚びていた感”があった。

 

俺は、こっちの方が、断然好きです。

 

何だか、新海監督の、本来の路線を見失っていない、と感じました。

 

 

もちろん、成功したからこそ、可能性も膨らんだわけで。

 

彼が、自由に物語を生み出せる環境が整うのは、ファンとして歓迎しております。

 

 

 

奇しくも、今週は、天候が不順で、仕事が大変でした。

 

まさに、この映画を見に行けと言わんばかりの環境。

 

これはもう、行くしかねえ!

 

 

天気に左右される仕事をしている俺にとって、本作は、福音でした。

 

 

まさに、その通り。

 

 

俺は今週、7勤で、脱水に何度もなりかけて、何とか生き抜きました。

 

 

天気は、俺を殺そうとしているわけじゃない。

 

ただ、そこにそうして、君臨しているだけ。

 

 

人間が、天気をコントロールしようとすること自体に、無理がある。

 

それで、数人の人を救えたとして、その“しっぺ返し”は、確実に来る。

 

 

ヤクザを殴ってケガをさせたら、報復がやって来る。

 

その全員と刺し違える覚悟がなかったら、喧嘩なんでできない。

 

 

戦うということは、命がけの本気モードの世界なのだ。

 

 

 

生きるために、人間は、何でもやる。

 

しかしながら、人として、絶対にできないことも、たしかにある。

 

 

 

本作の、10代の3人は、とても素直で、好感が持てる。

 

細かい背景や事情なんて、いちいち聞かなくても、

 

彼らの人間性は、少し会話をすれば、すぐにわかる。

 

(個人的には、ヒロインの弟がカワええなあ)

 

 

 

もし、俺がいまだに東京に住んでいて、彼らに出くわしたら。

 

俺は、映画と違う方法で、彼らを守ると思う。

 

 

 

過去の失敗に学んだ者の心には、瞬発力が備わっている。

 

 

人生の中で、勇気を振り絞る時は、ほんの一瞬。

 

 

いくじなしの俺が、どうしても越えられなかったハードルを、

 

彼は、気持ちいいくらいに、ダイナミックに飛び越えて行く。

 

 

未来の安泰よりも、今この瞬間の、熱いときめき。

 

若者は、振り返らない。

 

それが、若さの特権。

 

 

後悔するくらいなら、さっさと行動せよ。

 

中途半端な人生を送って、弱い者に愚痴るよりも、

 

進んで失敗して、明るい未来を語れる大人になれ。

 

 

…知恵と勇気が、愛の力へと変わって行く瞬間を見逃すな!

 

 

 

 

 

1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>