映画 「エクスペンダブルズ ニューブラッド」 | 映画熱

映画 「エクスペンダブルズ ニューブラッド」

消耗するけど、なかなか死なない奴らって、カッコええ。

 

 

ようやく、映画を見られる精神状態になったので、今年初の、映画館。

 

記念すべき1本目は、シルベスター・スタローン率いる、傭兵チームの物語。

 

シリーズ4作目にして、最終章だそうで。

 

原題は「EXPEND4BLES」と、ちゃんと親切に4が入っているのに、

 

わざわざニューブラッドなんてサブタイトルがついたんだろう?

 

ランボーのファーストブラッドにかけているのかなあ、なんてね。

 

 

謎の組織が、ヤバい核兵器の起爆装置を強奪。

 

大変だ!何としてでも取り戻せ!

 

それ行け、わああ、どっかーん。

 

人が死んだり、死ななかったり。

 

物語は、以上。

 

この映画は、格闘と銃撃戦をひたすら楽しみましょう。

 

 

 

 

シルベスター・スタローン演じるバーニーは、出番は少ないけど、存在感タップリ。

 

白髪の短髪でサングラスで、葉巻くわえてチョッパーのバイクにまたがって…

 

うほう、大物感炸裂ですなあ。尻の下の太いタイヤがぷるぷるで、何だかキュート。

 

もう、彼がスクリーンに映るだけで、俺の世代は興奮しちゃいますわ。

 

 

で、実質の主役は、クリスマスを演じるジェイソン・ステイサム。(俺と同年代)

 

彼は、独自の判断で行動するならず者で、冒頭から、両の拳にメリケンサック。

 

ボコボコ、バキバキ、グサグサにしちゃって、あらら、やんちゃなこと。

 

こいつは、バーニーとコンビを組むからこそ、正気を保てるんですね。

 

 

スナイパーに、ドルフ・ラングレン。ヤクは克服したのか、今は、酒を断っている様子。

 

エクスペ軍団に指令を下すおっさんを演じるのが、アンディ・ガルシア。

 

 

 

 

今回の注目は、トニー・ジャーと、イコ・ウワイスの2人ですね。

 

 

トニー・ジャーは、「マッハ!」と「トム・ヤム・クン」で活躍した、ムエタイ俳優。

 

小柄で筋肉質な体格ながら、身のこなしが忍者みたいで、

 

放物線を描くような、しなやかで美しいアクションが印象的でした。

 

 

イコ・ウワイスは、「ザ・レイド」で、実践的な格闘術を披露した、伝説の男。

 

インドネシアの格闘技、シラットが、とにかくすごいんですわ。

 

お互いに脛を蹴り合う姿は、見てる方が痛くなってしまう迫力でした。

 

(俺のブログ記事だと、2012年12月にアップしてます。イカレてますけど)

 

 

ただ、残念ですなあ~ 彼らの魅力が、存分に発揮されていなかった~

 

もしかして、2人の対決が見られるんじゃないかと…

 

まあ、色々と、国際的な大人の事情があるんでしょうね。

 

 

その代わり、と言っては失礼ですが、

 

ジェイソン・クリスマスとの死闘が、なかなか見ごたえがありました。

 

ここが肝だと思うので、格闘ファンは、ぜひご注目下さい。

 

「沈黙の戦艦」のセガールを思い出すような、ナイフバトルが、なかなかオイシイ。

 

 

 

ここで、ちょっと整理してみましょう。

 

スタローンとステイサムは、レギュラーキャストとして、

 

他の出演者の回数を見てみると、

 

ドルフ・ラングレン 1、2、3,4

 

ジェット・リー 1、2、3

 

アーノルド・シュワルツェネッガー 1、2,3

 

ブルース・ウィリス  1,2

 

チャック・ノリス 2

 

ジャン・クロード・ヴァン・ダム 2

 

ハリソン・フォード 3

 

メル・ギブソン 3

 

ウェズリー・スナイプス 3

 

アントニオ・バンデラス 3

 

 

ざっと調べたら、こんな感じ。違ってたらすいません。

 

で、本作が公開される前に名前が挙がった人物は、

 

ピアース・ブロスナンと、ハルク・ホーガンと、ヴァンダムもう1回。

 

上の3人は、結果的に出ませんでしたが、

 

それでも俺は、出演に意欲を示してくれただけで充分すげえ、と思ってます。

 

 

 

 

あと、変な中国人の女が出てくるけど、武器がなんだかショボかった。

 

ジェット・リーの代わりとしては、寂しいですね。

 

あ、でも、これはおっさんの意見ですから。女子的にはいいのかもしれないから。

 

チャイナと、タイと、インドネシアで、ニューブラッドってことでいいのかな。

 

 

ハリウッドのアクションスターの高齢化が進んでいるので、

 

若くて新しい血が必要なんですな。

 

俺もまさか、このシリーズが、ここまで続くとは思わなかったので、

 

この映画の後で、若い映画人たちが、新しい未来を築いてくれることを願います。

 

 

 

俺たちの世代が、いいものだと思って生み出してきたものは、

 

今どきの世代には、うっとうしいのかもしれない。

 

しかしながら、土台がなければ、ビルドができないように、

 

何もないところからは、そうそう新しいものは生まれない。

 

この映画がつまらない、と思った諸君は、

 

じゃあ、オレたちがもっと面白いものを作ってやろう!と思えればよろしい。

 

おっさんは、踏み台にされてこそ、伝説になれるのだから。

 

 

 

 

 

スタローンだからこそ、ここまでスターたちを集められたんだと思う。

 

彼の偉大なる功績は、映画史で語りつがれることでしょう。

 

(あ、彼はまだ元気に活動されていますけど)

 

 

 

 

 

おっさんとジジイは、ずるくてふてぶてしくて、死にそうで、なかなか死なない。

 

若者たちは、このしぶとさを、学習すべし。

 

殴られ蹴られ、撃たれて打たれて刺されて放り投げられ、

 

疲弊と挫折と裏切りに苛まれながらも、ギリギリのところで立ち上がってしまう。

 

立ち上がったからには、また戦わねばならぬ。生きている限り。

 

 

 

早く死んで楽になりたいと願う反面、限界まで自分らしく生き抜いてみたいとも思う。

 

自分にふさわしい死に方は、何なのか。

 

 

男は、自分の死に場所を求めて、生きているんだなあ。

 

だったら、その日まで、好きなことを思う存分やってやってやり抜いて、

 

思い残すことのないレベルまで、己の魂を燃焼せよ。

 

 

…男には、宵越しの弾はいらねえ!