2023年映画熱ランキング その4 ワースト編 (ネタバレあり) | 映画熱

2023年映画熱ランキング その4 ワースト編 (ネタバレあり)

さて、だいぶ遅くなりましたが、映画記事再開です。

 

まだ、俺の2023年が、終わっていないので。

 

 

ここからは、ネタバレが出ますので、どうかご容赦下さい。

 

 

 

【ワースト編】

 

 

 

1.イニシュリン島の精霊

 

 

この映画は、昨年見た中で一番、イヤ~な気分になりました。

 

インシュリンでゃなく、イニシュリン。 小さな、孤島の物語。

 

主人公の青年は、ある日、親友から、絶交したいと告げられます。

 

これが、こじれてしまうんですねえ。

 

これが恋人という関係なら、周囲の人も協力できるかもしれんが、

 

男同士の友情の問題では、なかなか難しい。

 

イヤだ!言葉を撤回しろ。今まで通りに楽しく付き合おうぜ。なあ、いいだろ?

 

お前、そんな言い方するから、嫌われるんだよ。俺も、こいつとは友達になりたくねえ。

 

距離を置きたい男と、距離を詰めたい男の、見苦しい戦い。

 

その島には、酒場が1軒しかないので、どうしても顔を合わせることになっちゃう。

 

映画は、だんだんと、猟奇的な展開になっていきます…ああ、オソロシイ。

 

このバトルは、いつまで続くのでしょう?神も仏もねえものか。(精霊はいたけど)

 

自分本位なのは、どちらなのか。 バカなのはどっち? 冷静なのはどっち?

 

ささいな出来事から、人間は暴走する。いくら話しても、理解しない奴はおんなじ。

 

こういうことって、世界中のどこにでも起きているんだろうなあ。

 

すぐ身近にありそうな臨場感が、観客を戦慄させる、トラウマムービーです。

 

 

 

 

2.エクソシスト 信じる者

 

 

ノリで楽しんだけど、よく考えたら、ウスラバカ映画だったような気がします。

 

少女2人が、山中で行方不明になり、3日後に発見。ほうほう、神隠しですか。

 

その日以降、怪奇現象が起きて、医者もわからんと。じゃあ、除霊しようぜ。

 

しかし、肝心のエクソシスト神父は、上の許可が下りなくて、できません、と。

 

くそう、何てこった!ここは、ラッセル・クロウを呼べ! (←違う映画ですから)

 

仕方ないので、近所の人たちと、超常現象マニアの連中と一緒に、何とかしよう、と。

 

大御所、エレン・バースティンが再登場するのは嬉しいんだけど、扱いが雑過ぎる。

 

彼女の力を借りて、何とかしようとするんですが、かえって大変なことに…

 

そもそも、山中で、思春期の少女2人にしつこくまとわりついて、家にまで押し掛けるなんて、

 

とんだチンピラ浮遊霊じゃねえか。お前らなんか、地縛霊の熟女でもナンパしろ!

 

で、最後に、感動的に登場するのが、“リーガン” リンダ・ブレア。うわあ。

 

ああ、もしかしてこの後、本格的に血の雨が降ったりして。

 

 

 

 

3.ノック 終末の訪問者

 

 

これもまた、イライラする映画。

 

平穏に暮らしていた家族のもとに、武器を持った男女が訪ねて来ます。

 

見た目は善人のようですが、要求が物騒。

 

多くの人を助けるために、大切な命を差し出せ、と。

 

はあ? 何で? そもそもお前ら何様?

 

う~ん、これは、聖書の信者でなきゃ、わからん理屈なのかも…

 

いやいや、俺は普通にムカつきましたけど。この、バカども。

 

さすが、イライラ映画の巨匠、M・ナイト・シャマラン。

 

人の心を逆撫でするような、丁寧で露骨な演出がお見事です。

 

この映画を見て帰宅した時に、横柄な訪問販売とか宗教が来たら、

 

ためらいなく、射殺したくなることでしょう。

 

 

 

4.首

 

 

首だ! 首だ! 首持って来い!

 

大将、首持って来ました。そうか、見せろ。

 

大将、首がいっぱいあります。どれから見ますか?

 

そうだなあ、そこらへんに並べてみろ。

 

う~む、どれが誰の首だかわからんなあ。

 

これなんか、似てませんか。そうだなあ、でも、これもなかなか。

 

ああ、ちくしょう、みんな同じ首に見えてきた。

 

首なんて、どいつの首でもおんなじだ。

 

いいかげん、飽きてきたなあ。もう、いいや。

 

オレは首なんか、どうでもいい!

 

と言って、首をボールにサッカーを始めるのでした。

 

ええと… そんな映画だったような気がします。

 

 

 

5.リゾートバイト

 

 

夏休みのバイト先の旅館は、お化け屋敷だった?

 

いやいや、これは、心霊スポットだわ。ようし、肝試ししよう!

 

遊んでいるうちに、心が入れ替わって、どんどん人が死んで、

 

僕は私に、私はボクに、おっさんはおねーちゃんに…うひょう!

 

妙なテンションが炸裂しまくりの、ユルいホラーサスペンス映画です。

 

笑いと眠気をこらえて、最後まで見た人はエラい!

 

 

 

6.天上の花

 

 

作家役の東出昌大が、美人の奥さんをDVしまくります。

 

ああ、こんなに殴らなくたっていいのに。

 

彼の暴走ぶりが、何だか楽しそうで、見ている方もコワくなります。

 

こんな映画を正月に1本目に見た俺の2023年は、波乱のスタートでした。

 

ペンは剣より強し。貴様、拳じゃなくてペンで勝負しろよ!このヘタレバカ!

 

 

 

7.茶飲み友達

 

 

これは、マニアックな映画です。

 

熟女専門の、デリヘルの物語。

 

主演の岡本玲は、どくとくのオーラがあって、好きな女優ですが、

 

本作では、中途半端に頭がいい、お人よし女子。

 

才能も人望もあるけれど、セキュリティと危機管理が手薄でしたな。

 

案の定、後半はヤバい展開になっていきます。

 

伊藤沙莉が主演したデリヘル映画とは、一味違う。

 

熟された心から発する言葉は、重みがありました。

 

ええと… 質問していいですか。熟女って、何歳からですか?

 

 

 

8.正欲

 

 

ガッキーの、渾身の演技が光る力作。

 

ただ、映画としては残念な部分も目立つので、やっぱりワーストにランクイン。

 

そこは、原作小説を読んでいないので、意見が分かれるところでしょうが。

 

性欲ではなく、正欲。特殊なことに興奮する、マイノリティな人たちの物語。

 

何が好きで、何が嫌いか。何に興奮して、何に萎えるか。

 

人によって千差万別な、嗜好を思考する題材と言えるでしょう。

 

好きな人と、好きなものでつながるって、幸せなこと。

 

しかし、思わぬところに落とし穴。ネット世界って、お手軽だけど、恐ろしい。

 

登場人物が、みんなちょっとずつ、イヤな奴です。

 

さあ、誰に一番ムカつくでしょうか。

 

ロクな人間が出てこないので、ガッキーが一番まともに見えて…こないか。

 

理解できないもの、未知の領域に、寛容な心を持ちたいと、誰もが思うけど、

 

これだけはちょっと…と思うことも、確かにある。

 

俺は、水に興奮するのって、素敵な感覚だと思うけどね。

 

 

 

 

9.零落

 

 

斉藤工が、屈折した人気漫画家を怪演。

 

ヒット作が終了し、次回作の構想を練るが、なかなか進まない。

 

その彼の心と体を癒してくれる存在が、デリヘルの女でした。

 

演じるのは、趣里。またしても、脱ぎまくりです。

 

彼女のしなやかでスレンダーな肢体は、映画館のスクリーンによく映える。

 

「生きてるだけで、愛」の時は、ひきこもり女子が、突然全裸で街を全力疾走、という

 

ワケわかんないありえない場面で、画面をぶっちぎりましたが、

 

本作では、等身大に、生身の、体温のある演技で、観客を魅了しました。

 

「救命士」のニコラス・ケイジに、パトリシア・アークエットがいたように、

 

男の魂を鎮めてくれる女は、貴重な女神様、ファムファタールでございます。

 

原作マンガも面白いけど、俺は、映画の方が好き。

 

男性諸君は、これを見て、一緒に零落しよう!

 

 

 

10.リボルバー・リリー

 

 

綾瀬はるかの、渾身のアクション映画。

 

長い手足をしなやかに動かして、華麗なバトルを繰り広げます。

 

面白い設定だし、あんなにがんばって殺陣をやったのに、

 

今思うと、全体的につまらなかったような印象が残るのが不思議です。

 

「ICHI」「僕の彼女はサイボーグ」は、素晴らしかった。

 

この映画は、大作のはずなのに、何がいけなかったんでしょうね。

 

俺的には、「バトルロワイアルⅡ」と同じような印象でした。

 

怪我の治りが早い女としては、「処刑宣告」の彼女といい勝負かも。