映画コラム 「縁を大切に」 | 映画熱

映画コラム 「縁を大切に」

人との出会いは、縁だと思います。

それと同様に、映画との出会いもまた、縁だと思います。


俺が、映画を愛する男だということは、みんなが知っていますが、

映画を見る頻度から言えば、俺は低いと思います。


だから、映画ブログをやっている者の中では、極端に映画記事が少ない(笑)

でも、別に気にしない~


俺は、映画を見るというのは、縁だと思うんですよね。



このブログにアップする映画記事は、劇場で見た映画が基本です。

DVDやTVで見たりした映画は、鮮度が落ちているから。


旬の時期に、いいタイミングで見られた映画こそが、映画熱の記事にふさわしい。

DVDをレンタルして見る映画は、すでに賞味期限が切れているんですね。


たまに、「メモリアル傑作選」というカテゴリーで、

映画記事を書く時もありますが、書いていて、あんまり楽しくないんです。


やっぱり、旬の映画を映画館で見た時の感動が、一番心に刻まれるんです。


その感激をおすそわけしたくて、映画ブログを始めたんですから。



世の中、映画ブロガーはたくさんいます。

俺なんかよりも、何倍も面白い文章で、バラエティ豊かな記事を書いている人がいっぱい。

彼らのエネルギッシュな文章を読むと、かなわないなあと思うこともしばしば。

俺のテキトーな文章よりも、何倍も参考になると思います。


でも、俺の感じ方は、俺だけのものであり、

俺が出会えた映画は、出会うべくして出会った感じがするんですね。



見ようと思っていたけど、仕事が忙しくて行けなかった。

あるいは、体調を壊したり、お金がなくて行けなかった。

見る気はなかったけど、たまたま時間があって、ついでに見た。

本命はつまらなかったけど、期待していなかった方が面白かった。

仕事が早く終わって、「行け」と言わんばかりの状況。

駐車場が奇跡的に空いて、ギリギリ間に合った映画。


40年以上も映画館に通っていると、色んなことがあるんです。



俺はきっと、世の中の人が見ている映画よりも、

誰も知らないような映画に、縁があるように思うんです。


『…お前が言う映画は、レンタルにないじゃん。』とよく言われますが、

そういう映画だからこそ、劇場で見る価値があると思いませんか?


どうせDVDで見たって、冷凍食品をチンして食べるようなもんなんだから、

俺は、「DVDで見て下さいね」なんて、一言も言いません。


映画館で公開しているうちに見て欲しいから、

ネタバレしないように、記事を書いているんだから。

ネタバレが許されるなら、誰だって面白い記事が書けるに決まってるじゃん!


俺が、映画記事を書く目的は、1人でも多くの人に、

映画館に足を運んでもらいたいから。

たった、それだけの理由なんです。



面白いか、つまらないか。感動するか、退屈かは、俺が決めます。


映画を年に10本見る人と、1000本見る人とでは、どっちが説得力があるか。

100本見る人と、50本見る人とでは、どっちが濃い内容を語れるか。

本数で判断するか、濃厚な文章量で判断するか。

わかりやすい文章を選ぶか、くどい文章に挑戦するか。



映画に出会うのも、縁。

どの映画ブロガーの記事を読むかも、縁。

人の意見よりも、自分の感じ方を大切にするのも、縁。

自分が見た映画のことを、様々な角度で分析するのも、縁。


全ては、映画との出会いがあるからこそ、前に進むのです。


昔の映画はよかった。今の映画はさっぱりわからん。

そんなことを言う化石人間の言うことなんか、無視してよろしい。


今の映画を、今の感覚で味わっている人の言葉を、大事にして欲しい。


クラシックな名作など、クソくらえ。

アメリカンニューシネマなんか、クソくらえ。

ヌーヴェルバーグなんか、クソくらえ。

映画検定の課題映画群なんか、クソくらえ。


古い映画を、我慢して見なくてもいい。

そういう映画は、気が向いた時だけでいい。


こうしている間にも、新作はどんどん公開されていく。

今を生きる者は、旬の映画をたくさん見ればよろしい。


これが、俺の美学です。



年寄りの説教を聞く余裕があるから、古い映画に挑戦するのもよし。

しかし、今、この瞬間に誕生する「新しい生命」の方が、ずっと価値がある。


映画は、人の数だけ、見方が存在する。

人の真似はしなくていい。

参考にはしても、決して鵜呑みにしてはならない。


最終的に判断するのは、自分自身。

人の意見は、自分と違って当たり前。


自分の感じ方を大切にする人は、人の意見に流されない。

すぐに言葉にできないから、時間をかけて、心の中で転がせばいい。


一番大切なのは、自分がどう感じたか、ということ。


そういう意味では、俺の文章なんか、聞き流せばよろしい。

俺は、「こう感じろ」とは命令しないから。


俺の稚拙な文章から、何かを読み取ればいい。

考えるための、材料にすればいい。



映画に出会うのも、縁。

映画好きな人に出会うのも、縁。

映画ブログに出会うのも、縁。


無数に存在するブログの中で、俺のところにアクセスしてくれたのも、縁。



面白いか、つまらないかは、自分で判断すればよろしい。

決して、人の話に無条件降伏してはならない。


俺なんかよりも、感受性豊かな人は、たくさんいるし、

俺なんかよりも、文章の才能がある人は、たくさんいる。


俺の文章を読んで、何かが違うと思った人は、ぜひ、文章を書いて欲しい。

きっと、俺なんかよりも、何倍も素晴らしい映画紹介文が書けると思う。


人の作ったものに文句ばかり言って、自分は何も生み出さない人よりは、

下手でも、自分の力で語る人の方が、ずっと素晴らしいから。




映画熱の読者は、大体、300人くらいだと思います。

その中でも、コアな人は、10人くらいだと思います。



コメント欄には出ないけど、メッセージで、励ましてくれる人。

コメント欄には出ないけど、メッセージで、中傷してくる人。

よくも悪くも、縁なんだと思います。


褒められたら、素直にお礼を言う。

批判されたら、真摯に反省する。

辛口のご意見は、今後の文章に生かしていく。

ファンレターは、明日を生きるエネルギーに変換する。



リアルでも、いい出会いがあり、

ネットでも、得がたい人との出会いがある。


だからやっぱり、ブログを続けて行こうと思うんです。



もう少ししたら、また映画館に行きます。

今は、仕事が立て込んでいるので、もうしばらく辛抱。


俺は、やっぱり、映画館で映画を見てナンボの男。


こんな男の文章を読むのに時間を割いてくれる、心優しい人たちに感謝です。