土日のバイトをしていたころのことです。
あるとき、仕事場に、いつも一緒に仕事してた別会社の社長さんが来ていたことがあった。
普通の日本人のおっさんだった。
「オルオルと言います。よろしくお願いします。」と挨拶すると、
「こっちこそよろしくね」 と気さくに返事してくれた。
「新しく入ったんだ~~。
この仕事大変だよね。 頑張ってね。」
えっ?? この仕事って大変なのか?(((( ;°Д°))))
限りなく暇なことが多いが。
「暇だと疲れるよね。」
ああ そういうことか。
時間経つのは遅いが、どちらかというととんでもなく楽な仕事に思えるけど。。
「でさ~~ 君はハワイは長いの?」
おしゃべり 気さくな社長さんが、ひっきりなしに話しかけてくる。
「いえ、まだ2年弱ですよ。」
「そ~なんだ~~~。 前は何の仕事やってたの?」
「いや、まだグリーンカード取ったばかりで、これが初めての仕事なんですよ。」
「え~~?? そうなんだ。 じゃ何? マリッジでグリーンカード取ったの?」
「ええ。まあ。」
「ふ~~ん、そりゃあよかったねえ。 で、ハズバンドのジョブは何?」
あんたはルー大柴か??
何で わざわざ英語を入れる??Σ(゚д゚;)
「で、チャイルドはいないの?」
「君のホビーは何?」
まったくもってルー大柴状態の社長さん。
心なしか英語が出てくると、発音までアメリカ人ぽい。
英単語をあちこちに織り交ぜながら、
ルー大柴トークがエンドレスで続く。
「マリッジって言うのはさあ、
結局いつも一緒にいたいなんていうのは初めのうちだけなんだよね。
10年も経ったら、どこもセイムよ。
ワイフはワイフで 勝手に出かけちゃうし、
ハズバンドも自分のホビー見つけたりね。
段々一緒に過ごす時間も減ってくるね。
恋愛感情なんてなくなるね。
そうなったときは、人間として好きかどうか。
これが一番インポータントね。 わかる?」
はあ・・・。
ルー大柴トークが段々ヒートアップしてくる社長さん。
「やっぱりね、インターナショナルマリッジは大変だよ。
最初はいいと思ってもね、
食べ物のテイストが違うでしょ?
それにね、エンターテイメントが違うよね?」
は?
「だ・か・ら エンターティメントの好みが違うでしょ?
アメリカンとジャパニーズじゃ 好きなティービープログラムとか違うでしょ?」
まあ、確かに違うが、
微妙にどっちでもいいことのような気がする・・・
そんな私の反応にはお構いなしの社長さん。
話が終わる気配はまったく無い。
「うちもさ~ ワイフがジャパニーズなんだよね~~」
えっ?
はいっ??
ってことは・・・
「あのぅ・・社長さんて・・・日本人じゃないんですか?」
僕??
僕、日本人じゃないよ。
僕は日系アメリカンよ。
まぢ???( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚
気取ってわざとアメリカっぽい発音で話しているわけじゃなくて、
これが精一杯の日本語??
ルー大柴じゃなくて、
最初からアメリカン??
「えええ?? 日本から来た日本人だと思ってました~~。
日本語めちゃ上手ですね。」
と言うと、
「いや、そんなことないよ。
まだまだ駄目。
発音が少し変みたいよ。
この前さ、ある日本人の家に電話かけたのよ、僕。
でさ、子供が出たんだけどね。
『もしもし』って言ったら、
『まま~~。 変な外人から電話~~』
って言われちゃったよ。 あははははは」
わははははは 子供さすがっ。