新しくお借りした山の家があるのは
十数世帯ほどの小さな山の上の集落。
少し前までは倍以上の世帯数があり
子供もいて活気があったとうかがってます。
お祭りがあり、運動会があり、
運動会や遠足は集落みんなで参加だったそう。
なんだか楽しそう。
そのころはみんな元気に畑をしていたから
あちこちで顔を合わせる機会もあったそうですが、
他の集落同様高齢化が進んでいて
なかなか集う機会もなくなってきたのだそうです。
そんな状況なので年に数回
集会場に集まってお食事を囲む日が設けられ
先日私たちも初めて参加させていただきました。
どきどきしながら雪道を歩いて集会場に行くと
20名ちょっとの人たちが集まっていて、
会場全体を見渡せるような席に座らせていただきました。
しばらくその光景をぼんやり眺めていたら
なんだか涙が溢れてきました。
10か月の赤ちゃんから90歳の方々まで
ひとつの部屋に集まって過ごす時間。
なんと豊かなことでしょう。
3歳の男の子がうれしくてお部屋を歩き回っては
あちこちで笑顔を生みだしてくれて、
80代、90代の方々が温かく見守っている。
集落みんなの子供たち。
集落みんなのおじいちゃん、おばあちゃん。
私が子供のころは横浜でも
お正月には親戚が集う機会がありました。
3世代、家庭によっては4世代。
まるでそのころの光景のように思えました。
集落全体がひとつの大きな家族のように。
実際、そうしてつながり、
日々助け合いながら、
代々暮らしてこられたのでしょう。
どこの誰かもわからない私たちに
(しかも食事や生活も変わっている・・・)、
「何か困ったことがあったらいうんだよ」と
口々に皆さんが声をかけてくださいました。
ありがたくてまた泣きそうに・・・。
本来は私たちがお手伝いすべき年代の方まで
私たちを面倒みようとしてくださっている。
大半が私の親よりも年上の方々で
でもまだまだ現役で、
集落のために、
困っている人のためにと、
思いを持って実際バリバリ動いていらっしゃる。
そんなに愛をいただいて・・・。
今は助けていただくばかりの毎日だけれど
いつか何かのお役にたてたらいいなと
あらためて思う。
田舎の暮らしも、山の暮らしも、
「これは?」ということだらけの一方で
今はまだ何がわかっていないかすらわからないけど、
いろいろ見えてきたらいろいろ教えていただこう。
そこには暮らしの知恵がいっぱいあるはずだから。
本当にこの地へご縁をいただけたことに
こころから感謝した一日でした。
ご縁をつないでくださった方々、
大家さん、
集落の方々、
本当にありがとうございます。