不思議なもので、鮎釣りとなると普段より2時間も早い目覚まし設定よりも更に早く目が覚める。
錦川遠征2日め。
朝から良い天気で、早く行こうと思うが、宿泊先のホテルの朝食が6時半からだし、駐車場係の出勤時間は7時。
岩国駅前のホテルから錦川の三谷おとり店さんまでは、渋滞なしでも小一時間かかる。
けど、なぜかそんなに遠い気がしない。
綺麗な川沿いの景色と時々見える錦川清流鉄道の車両が、目を楽しませてくれる。
昨日の、活かしておいてもらった鮎たちは、元気そうでほっとする。
途中で知り合いの鮎釣りさんが、「根笠にはいってますよ~」と言われるので
昨日の復讐にもなるし、ご一緒させてもらおうかなと思ったのだが、
橋より上流の瀬の中で釣ってる彼の姿に、一抹のの不安がよぎる。
「でもまあやってみるか!」
となんとか、そのポイントに辿り着いたものの、
やっぱり、昨日のポイントよりオシが強いし、釣れそうな流れのところまでが遠い。

案の定、囮鮎を弱らせただけとなり、早々に退散。

それにしても二日目の囮鮎は、曳船から取り出す時は、バシャバシャ暴れてとても元気そうなのに
いざ出して、ハナかんつけて送り出すと、めっちゃ大人しい・・・。
「なんやねん!お前さん、しっかり泳がんかい~っ」
と思うがよく見ると、昨日散々付け直した逆さ針の跡がいっぱい・・・。
これはもうやはり、のんびり泳がせられるとこ、行こ。
まだ車内に置きっぱなしのトモカンの水もぬるくなってないだろうし。
バタバタと、大変だけどひとりで移動する。
引っ越し先は、南桑。
ここも広くて上の二股?の辺りガ釣れるとか、
下の瀬が釣れるとか、
鉄板ポイントには先行者あり。よく竿が曲がってる。
色々ポイントがあるけど、私はもういい。
車でおりた真ん前の広い浅~いところ。
ここは、あの、ある意味伝説の鮎釣り師「つりざんマン」さんの『イッテコイ釣法』炸裂ポイント。
まず、ちょうどいい自分の石を見つける。
こりゃまた全てにちょうどよくて落ち着く。
自分も持ってた!
ナイロン仕掛けの025。
のんびり腰かけてセットして、見掛け倒しの囮鮎を足元の川底から発射。
深さが足首くらいのところをス~イス~イ、上飛ばしで泳がせると
「えっ!マジで?」
一流しで良型きた~っ!!
めっちゃ嬉しい。

この石の位置がよかったのか?
井伏鱒二の「釣人」の一説が脳内再生する。
『のう、久うや。釣りをする時には、お前、山川草木にとけこまなくっちゃいけねえよ』
そうだ、私は石。ちょっと大きめの。
そう思って、石の横にペタンと川底に座って竿をたてると、
ほんの数十センチの川面を移動する目印の動きがとても面白くなる。
なんていうか、映画が3D画像になったような感じ。
鮎の目線とでもいうか、急に走ったり追われて逃げたり、追いかけて回ったりする様子が
凄くよくわかる。『あっ!けられたんか』引き戻すとやっぱり逆さ針が外れてて、

(浅くても、まぁまぁのサイズばかり)
『負けるな!もっかいイッテコイや~っ!!』
浅いから、かかる時、2匹がギラギラってなるとこ見えて楽しい~っ!!
電車にも大きく手を振ったら、「パァ~ん」って警笛を鳴らしてくれたのもウレシかった。
…気がつくとお昼のチャイムが鳴った。
今日はもう帰らないとなあ。
いつまでも遊んでいられない。
結局釣れたのは、ほんの5つ。
2時間ほどだから、私にしては上出来。
っていうか南桑の新記録だ。
車に戻って帰り支度をしてると、
移動プリン屋さんが自家製プリンを届けてくれた。
めちゃくちゃ美味しくて空きっ腹に染みた。
朝、根笠で釣られていたAさん。
あんまりよくなかったそうで場所移動してきたとのこと。
ラッキ―☆なことに、午後からは見渡す限り鮎釣り師はいなくて、
Aさん、南桑独り占めじゃが~っ!!
楽しんでくだされ。
・・・あっという間の錦川鮎釣り遠征だった。
もう9月も2日が過ぎた。淋しい。
次は、何処へ?

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