波瑠さん主演で、NHKでドラマ化されたシリーズ小説ですから
ファンの方も多いと思います
宮部みゆき作 三島屋変調百物語シリーズの8作目
『よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続』が
7月27日にリリースされています
宮部先生の新刊は今のところ紙でしか発売されておりませんので
新作については紙の本をお求めになる必要が有ります
江戸で人気の袋物屋、三島屋の一室に招かれた客が
それまで誰にも言えずに胸にしまってきた恐ろしい話や不思議話を語る。
小説本編の前に<序>としてこのシリーズの解説に該当する部分が有るのですが、
5作目の<序>を宮部みゆき先生が朗読されている動画が有ります。
動画お借りします https://youtu.be/L-O9YvIT61E
角川書店ブックチャンネル 2018/04/24 公開動画
先生がタイトルを読まれた時の発音が
私と全然違っていたことに結構驚いてしまいました
そういう事ってありますよね
今後は先生に合わせた発音で読みたい・・・と思いますモハヤ ムリカモww
因みにシリーズ5作目まではデジタル本も配信されています
ダウンロードすれば今すぐ読み始められますよ
Amazonでも楽天でも配信されています(5冊合体本も有るのでご確認を)
この三島屋シリーズはいわゆる『怪談』の部類に入ると思いますが
私個人としては怪談と言うよりはファンタジーかなって感じで
怖いと思ったことは有りませんっww
それでも間違いなく『恐ろしい話』ではあるのです
何故なら結局は人間の業や愚かさや虚しさを描いていると思うからです。
理不尽で切なく、悲しくも意味深い物語たち。
尚、シリーズ6作目からは百物語の聞き手役(主人公)がおちかさんから
三島屋の次男坊である富次郎に変わります。
聞き手が男性に変わったことで、わりと劇的に変化したような気がします。
さて。新刊『よって件のごとし』の感想ですが、
発売直後ですからなかなかツッコんでは書けませんよね
今回の1冊には全3話収録されています。
3話とも今時よくある設定で
わりとありきたりなお話です←wwww
それでも流石は宮部先生と言うべきなのでしょう
1話目を読み終わった段階で私はしばらくこちらの世界に帰ってこられず、
ぼーーーっとしてしまいました
もしもこれが映像作品ならばラストにはきっと
美しい音楽が流れていると思います
そしてシリーズ6作目からの聞き手役(主人公) 富次郎は
百物語を聞き終えた時にその物語の象徴となる物やシーンを選んで
1枚の墨絵に描きます。
それは百物語の語り手に約束している通り
『その場限りで聞き捨てる』ために富次郎が始めたことで、
前任者のおちかさんと一番違うところです。
その墨絵の題材を何にしようか彼が考えるシーンが
とても良いのです
彼は何を描くのだろう、私なら何を描くだろうとワクワクします。
主人公がおちかさんから変わった時には私も流石に抵抗を感じました
当然ですよね。主人公なのですから
だけど今やその最後の墨絵が何になるのかが楽しみな上、
彼が決めた題材は感動的ですらあります。
富次郎だけでなく読者である私も
聞いてしまった恐ろしい物語を1枚の絵にする事でやっと
腑に落ちた。
そんな気になるからです